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#フェミニズム
もう駆け引きには乗らない。すべてを白日の下に晒す。私のターンが始まった。
エピローグ
子供たちと再び引き離された私は、「この断絶はかならず意味のあるものだ」と決めた。
自分と同じ境遇の人がたくさんいることを知り、多くの当事者と出会った。
出会いは思考を飛躍させる。
私は自分の子供を「奪還」するだけでなく、全員の子供を奪還するほうが、もしかしたら早いのかもしれないと考えるようになり、具体的にその方法を探りはじめた。
まずは自分の体験を、ツィッターに綴ることか
怒りは「使命」に変えなければ、ただの「怨み」となり自分を不幸にする。
■45
あなたを幸せから遠ざける声は、今では誰がささやかなくとも、あなたの脳内にアナウンスされている。自分が気に入らないもの、非効率なものを排除する「離婚脳」は、あなたを一歩ずつ不幸にしていく。
あの両親すら、もはやあなたの敵ではない。年老いて、力がなくなった今では、あなたに遠回しに許しを請いながら、弱者にイライラをぶつける習い性を変えられずに苦しんでいる哀れな存在だ。
あなたの積年の思いを
あなたは可哀想だ。もっと幸せになる権利がある。今日もラチベンが、不満妻の手引きをする。
■41
新しく恋人ができた。彼は夫とちがって、わたしを愛してくれる。子供に暴力をふるうことはあるけれど、しかたがない。だって、この子は前の夫に似ているから。多少荒っぽくても、しっかり教育してくれる方がいい。
そう、逆に子供のことを思うからこそ、厳しくできるんだ。だいたい前の夫が子供を甘やかしすぎたから、こうなったのだ。
わたしは前の夫に騙されたんだ。
あの人は口だけで、わたしを幸せにしてく
「どんな仕事をしているの?」元妻がそれを聞くのは、仕事を辞めさせようとするときだ。
■30
「そっか……。じゃあ、まずいっしょに暮らすのは、現段階では難しいな」とつぶやいた。「現段階では」に、ほんの少し力をこめた。
元妻は冷静に、私の仕事について「尋問」してきた。また辞めさせようというのだろう。
前述したが、いっしょに暮らしていたころ、私は彼女の「アドバイス」によって、何度も仕事を辞めさせられた。「その仕事は向いていない」「あの社長はろくな人間じゃないから、関わらないほうが
相手の言葉に耳を貸さず、自分の要求だけを伝える。元妻の態度は徹底している。
■29
私の心中を慮ることのない彼女は、一気に決着をつけに来た。
「ハガキに『やり直したい』って書いてくれたよね。調停でも、そう言ってたよね。あれってまだ有効?」
(無効だよ、無効。とっくのとうに無効の向こう側に行っちゃったよ、そんなものは)
もしかしたら本当に、本当に、本当に改心したのかもしれない。相手を信じて後悔するか、信じずに後悔するか、どうする。
娘の通う学校を推察。元妻の性格から、3つの地域にしぼりこむ。さながら奪還探偵だ。
■10
子供たちが通う学校は、どこにあるのだろう。
元妻は気が強い反面、臆病な面もある。自分が虐げる対象と、媚びて機嫌を伺う対象の間で生きるのが彼女のライフスタイル。誰かしら頼れる人物が近くにいる場所で生活をしている可能性が高い。私が知る彼女の交友関係から、娘の学校区をしぼりこんでいく。
元妻の実家、女権団体運営のシェルター、元妻の親友が住む地域の三つが濃厚だ。それぞれ、ひとつずつ小学校がある
「あなたは自由に生きていいのよ」そう言って女権業者は、家庭を破壊し夫を奴隷化する方法を教えている。
■9
「法」にのっとって解決しようともがいていると、法によって仕切られた枠の中でしか物事を考えられなくなってしまう。ましてや、こんにちの司法の役割は、少なくとも家庭裁判所においては、なかんずく子供連れ去り問題に関しては、崩壊している。
連れ去り妻―女権団体―ラチベンのトライアングルによって、家事法はいいように蹂躙されているのが現実だ。
多くの拉致被害父親たちと同様、私も「法」の前に屈従を強いられ