マガジンのカバー画像

ファッション哲学の手引

54
ファッションに対する価値観やこだわり、好きなアイテムや着こなしついて、持論を書き溜めております。
運営しているクリエイター

#オールバーズ

サステナブルな買い物

サステナブルな買い物

どうも、Yusugeでございます。

2021年は明らかに買い物への価値観が変化した一年であった。
それは、これまで以上にサステナビリティを意識して、買い物と向き合っていることである。
そこで、2021年どんなものを購入したのか棚卸ししてみた。
ちなみに、わたしのサステナビリティに対する価値観は、僭越ではございますが、こちらの記事を参照していただきたい。

1. Allbirds / Tree R

もっとみる
サステナブルな新規上場

サステナブルな新規上場

どうも、Yusugeでございます。

ついに、Allbirdsの株式が公開された。

これまでAllbirdsについて存分に語ってきたが、簡単におさらいをしよう。
Allbirdsは従来の石油由来とは異なり、ウールやユーカリといった天然素材を使用したサステナブルシューズ、およびアパレルを展開しているブランドである。

今回の株式公開の最大の特徴は、SPOのフレームワークを適用している点である。
S

もっとみる
Wool or Tree?

Wool or Tree?

Allbirdsの創業ストーリーからサステナブル戦略、組織力まで隅々まで言及してきた。

最後に、Allbirdsを代表する2つのシューズに触れたい。

一つ目は、Allbirds初のシューズである、2016年にリリースされたWool Runnersである。

アッパーには通気性と耐久性に優れたメリノウールが使用されている。定番アイテムであるが、驚くべきことに発売からこれまで顧客からのフィードバッ

もっとみる
昨日の敵は今日の友

昨日の敵は今日の友

Allbirdsは異色なブランドである。

Allbirdsは組織力を重視しており、従業員だけでなく、製造パートナーへの配慮も欠かさず行っている。

Allbirdsは気候変動の危機に対して一人で達成することができないことを理解しているため、世界中の同じ志を持つ企業や団体等と積極的な対話と行動を続けている。実際に、競合他社の一つであるadidasと2020年4月からパートナーシップを組み、共通の目

もっとみる
Allbirdsのクレイジーな組織力

Allbirdsのクレイジーな組織力

ここまでAllbirdsの魅力について、存分に語らせていただいた。

なぜAllbirdsはサステナブルシューズとアパレルに取り組んでいるのかに始まり、創業者ストーリー、サステナブル戦略について言及した。しかし、実はAllbirdsの最大の武器をまだ語っていない。正確に言えば、半分わたしの直感であり、もう半分はわたしの妄想である。これまでのSustainability Reportやあらゆるインタ

もっとみる
Allbirdsの個性豊かな天然素材たち

Allbirdsの個性豊かな天然素材たち

前回はAllbirdsの2025年までのサステナブル戦略に関する具体的なアプローチについて言及した。

アプローチとして、測定、削減、オフセットの3ステップを取り入れることによって、定量的なカーボンフットプリントの削減に努めている。
今回は再生可能素材について言及するが、その前になぜそこに着目しているのかおさらいしよう。

最大の理由は、そもそもスポーツで使用されるシューズやアパレルの主要材料がポ

もっとみる
Allbirdsの真骨頂

Allbirdsの真骨頂

前回はサステナブル戦略目標について言及した。

2025年までにカーボンフットプリントを半分(7.0 kg CO2e)に削減するために、Allbirdsは再生型農業、再生可能素材、環境的責任のあるエネルギーの3つの優先事項に着目し、それぞれに対して10個の定量目標を定めている。今回はこれらを実行するためのアプローチについて言及する。

Allbirdsは存在意義として掲げている「ビジネスの力で気候

もっとみる
Allbirdsのサステナブル戦略

Allbirdsのサステナブル戦略

ストーリーを描くだけでは、まさに絵に描いた餅である。

Allbirdsは前衛的かつ魅力的なストーリーを具現化するために、Purpose (存在意義) 「ビジネスの力で気候変動を逆転させる」を掲げ、達成に向けた戦略を策定している。中長期目標として、2025年までに自分たちのカーボンフットプリントを半分(7.0 kg CO2e)、2030年までに95%削減(1.0 kg CO2e以下)にすることを掲

もっとみる
ディカプリオを唸らせたストーリー

ディカプリオを唸らせたストーリー

投資家レオナルド・ディカプリオをご存知だろうか?

(出典:Allbirds HP)

もう一度伝える。投資家レオナルド・ディカプリオを知っているだろうか。俳優レオナルド・ディカプリオではない。
環境活動家としても有名なレオナルド・ディカプリオはAllbirdsの理念に共感し、創業初期から出資をしている。

まだWool Runnersしかプロダクトがなかったにもかかわらず、従来にない素材、製造、

もっとみる
なぜB Corp認証にこだわるのか?

なぜB Corp認証にこだわるのか?

Allbirds創業者ストーリーは決して自社のエゴではない。

Allbirdsは前衛的なビジネスモデルを社会においても発展させるために、B Corporation(通称B Corp)と呼ばれる認証にこだわっている。

B Corpとは、ステークホルダー(従業員、顧客、サプライヤー、コミュニティ 、環境等)に対して社会的責任を果たすことと、経済的成長を両立しているビジネスに与えられる称号である。A

もっとみる
Allbirds創業者の描くストーリー

Allbirds創業者の描くストーリー

そもそもなぜAllbirdsはサステナブルシューズとアパレルに取り組んでいるのか?

創業者の一人であるTim Brown氏は、かつてニュージーランド代表のサッカー選手であった。現役時代自身が身に纏うシューズが石油由来の素材で作られていることに違和感を覚えた。

現役引退後、より快適かつ環境に配慮した素材で作られるシューズを追い求め、バイオテクノロジーの専門家であるJoey Zwillinger氏

もっとみる
Allbirdsを日本人に広めたい

Allbirdsを日本人に広めたい

四六時中Allbirdsのことを考えている。

Allbirdsは2016年にサンフランシスコ発のサステナブルシューズ&アパレルブランドである。

先週ECサイトで初めてサステナブルシューズを購入し、ますますその魅力に惚れ込んでいる。本当は店舗購入したかったが、このご時世のためECサイトで購入した。ちなみに、店舗でもECサイトでも同価格で購入することができる。

Allbirdsを知ったのは少なく

もっとみる
第三者認証の効用と今後

第三者認証の効用と今後

思わずハッとした。

「SDGsを仕事に活かす」のゲストにInstagram「サステラ」でサステナブルやエシカル消費について発信しているRyuさんの話である。
発信する目的も含めて素晴らしいお話であったわけだが、一番考えさせられたのがフェアトレード商品と認証ラベルの関係である。

そもそもフェアトレードとは、正当な労働環境下のもとで生産者に対して適切な賃金が支払われるようサポートされる仕組みである

もっとみる
服と食と土

服と食と土

土のおかげでわたしたちは服と食に触れることができる。

コットン、ウール、野菜。どれも土から生み出されている。ゆえに、健全な土が必要不可欠である。それにもかかわらず、大量生産に伴う農薬や殺虫剤の使用によって、土が死んでしまう。今後5年間は健全な土に戻ることはないそうだ。そういう意味では、土を健康に保つことは土にとっても人にとっても健全は形といえる。

また、気候変動にも大きな影響を及ぼしている。P

もっとみる