【ぼくたちの洗脳社会】

ぼくたちの洗脳社会　◆もくじ◆

本書の読み方　3

【ぼくたちの洗脳社会】＃１　本書の読み方

◆本書の読み方◆
この本は、次のように大きく１章から５章に分かれています。

１章　今、私たちの社会は変化している。
２章　それはなぜか。
３章　変化して社会はどうなるか。
４章　その結果、私たち個人はどうなるか。
５章　でも大丈夫。

さて、この本を手に取って買おうか買うまいかと迷っているあなた。まず目次に目を通してみてください。
この文章と目次を読めば、この本のおおよその内容が推察できるように書いたつもりです。ですから、一を聞いて十を知るあなたが「わかったあ！　そうか、そうだよな」なんてすっかりわかってしまった場合、もうこの本は用済みです。ご自分の時間とお金を節約なさってください。

「おもしろそうだ。ちょっと読んでみようか」と思われた場合、各章の最初数ページを読んでみてください。そこにその章で何について書いてあるか、かいつまんで説明してあります。
また、各章の最初を読んで特に興味を引かれた章があった場合は、その章だけ読んでみてください。それぞれ章ごとにその章で何を説明するか、その法則や例、結論がそろっていて、単独の読み物としても成り立っています。
その章を読み終わって、「なぜ」とか「それでどうなる？」といった疑問がわいた場合は、その疑問に相当する章を読んでください。

というわけで、この本はどこから読んでも、またどこまで読んでも大丈夫なように書いてあります。もし、もうすでにこの本を買ってしまったあなたが、「せっかく買ったんだから、全部読まなくちゃもったいない」と考えているとしたら、大間違いです。
わかりきったことを確認するために、あなたの貴重な時間を浪費する方がよほどもったいない。それでは、お好きなところからどうぞ。

余談ですが、目次だけ読んで「わかったあ」と思ったあなた。そんなあなたは、もうこの本を一、二冊余分に買って、友達に勧めていますよね？　それが正しいサポーターというものです。
何のことかわからない？　
あなたの「わかったあ」は勘違いです。もう少し落ち着いてちゃんと読みましょう。

１章★パラダイムシフトの時代

百年前の未来 15
西暦二〇〇一年のオフィス 17
技術の進歩は社会常識を変える 20
「科学は死んだ」 22
トフラーの予言 23
堺屋の反論 27
経済的視点の限界 29
パラダイムシフト 30
若者の価値観を見る 32
オカルト 34
コンピューターネットの中のオカルティスト 36
隠れたベストセラー「トンデモ本」 38
私たちの内なるオカルト 39
最も大事なもの「今の自分の気持ち」 41
もう「豊かになることによる幸福」が信じられない 42
正しい未来 44
科学主義者 46
再び「科学は死んだ」 49
価値観変化の中心 52
何が科学を殺したのか？ 55
マスメディアの親殺し 57
理系離れの「エコロジー問題」 60
社会自身の「理系離れ」 63
では経済は死んでいないのか？ 67
経済が輝いていた時代 70
「洗脳社会」 72

２章★マルチメディア中世

消えた古代都市 77
パラダイムシフトの時代 77
人間のやさしい情知 81
農業以前の精神文明 82
農業革命と社会変化 84
封建社会の価値観 88
引き返せない楔 90
古代科学帝国の限界 92
「モノ不足・時間余り」の中世 94
高度抽象文明 98
産業革命前夜の風景 99
「科学」はキリスト教から生まれた 103
中世社会の崩壊 106
民主主義・経済主義を生む「科学」 108
近代のパラダイム 110
近代人の生き甲斐 113
「国民教育」の正体 115
近代人の苦悩 117
マルチメディア中世 119
人類の「悩み相談所」 121
新しいパラダイム 123
「モノ不足・情報余り」の時代 125
唯一無二の自分 127
求められる「生涯教育産業」 131

３章★洗脳社会とは何か

油まみれの海鳥 138
「洗脳」とは何か？ 140
マスメディアの洗脳 141
「高度情報化社会」の正体 143
ポスト軍事力としての洗脳 145
メディアの本質 146
「報道主義」というイデオロギー 149
兵器としての映画 151
「自由洗脳競争社会」 154
経済から洗脳へのバトンタッチ 156
独占されていた「洗脳装置」 159
市民に開放された「洗脳」 162
【実例１】パソコン通信の世界 164
【実例２】コミックマーケット 167
洗脳社会の勝者 169
「洗脳力」のある企業 171
架空企業「ＳＤＬ」 173
未来企業を左右する「イメージキャピタル」 175
イメージキャピタルに恵まれたＳＯＮＹ、Ａｐｐｌｅ 177
イメージキャピタルの投資と回収 179
洗脳社会での消費行動 181
望まれる企業像 182
洗脳社会での政治 184
有名人であるデメリット 186
「政治の意味」の減少 187
「国家権力」の変容 190
分断される日本 192
洗脳国境 195

４章★価値観を選択する社会

洗脳社会のキーワード 198
人を「中身で判断する」とは 199
価値観で判断される個人 201
価値観共有グループ 203
ネチケット 205
二次文化集団 208
価値観並立の訓練 212
非就職型社会 212
ＴＰＯで使い分ける価値観 213
分割される個人 216

５章★新世界への勇気

今、起きつつある「変化」 242
失楽園 244
洗脳社会での「自分」 218
狂っている「パパラギ」 220
「近代的自我」という呪縛からの解放 222
「自分の気持ち」至上主義 225
求められる「洗脳商品」 228
洗脳消費者たち 230
「結婚」の解体 233
「家族」の解体 235
自由の代償 236

新世界への勇気 246

あとがき 250

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小林　よしのり
太田　光（爆笑問題）
角田　暢夫