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わたしの本棚

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3度の飯より本を読みたい、本はわたしをどこまでも連れて行ってくれる魔法。わたしの本棚のきろくです
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#平野啓一郎

9月の読書 | 私が持っているのは「今」という時間だけなんだから。

9月の読書 | 私が持っているのは「今」という時間だけなんだから。

やっと、朝晩には涼しさを感じられるようになった。ここ最近は気づいたら寒くなってしまうし、気づいたら暑くなっているし、季節の変わり目を見逃さないように必死である。目の前にある変化だけを、今だけを心から愛している。愛している、を続けること。そうやってずっと、人生を守っていくのだと、思う日々です。あぁ、秋ってなんて気持ちがいいんだろう。

下北沢について/吉本ばなな

引っ越しの多い人生だった。そしてき

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8月の読書 | それはつまり世界を愛したいということ

8月の読書 | それはつまり世界を愛したいということ

コロナぶりにうーんと高い熱が出たり、忙しかったりして、ちょっとだけ自分のペースがくずれてしまった8月。夏はもうその暑さを楽しめないくらいの猛烈な暑さで、わたしの大好きな夏はもう戻ってこないのかもしれないと思って落胆した。いつだったか、みいじじとみいばば(祖父と祖母)と浴衣を着て、土手を歩いたあの日のような夕暮れどきをもう一度、味わいたい。わたしはずっと夏を愛したいです。

スマホを置いて旅したら/

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思い出は過去を解放する

思い出は過去を解放する

平野啓一郎さんの『マチネの終わりに』を貸してくれた友だちがいた。そのあと自分で本も買ったし、映画も何度か見た。今はもうあんまり会わなくなってしまった友を大切なときに思い出す。

そしてこの本の通り、少しすれ違った人生のあとにきっと、また出会う。細く、細く、繋がっているのだと感じる。

これはわたしの携帯電話のメモに記されたいつかのもの。確か、北海道に訪れたときに書いたような、気がする。いや、もっと

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