見出し画像

「受け入れる」という力

どんな人でも受け入れる

 私は、人よりも包容力に優れているなと感じる機会が多くあります。常に人の良いところを探して「学びとろう」と意識していることが原因なのか、不思議と人のことを嫌いになれないのです。例えば、挨拶をしたのに無視されたという場合には、相手が不愛想だとして腹が立つことはなく、むしろ、何かあったのかなと不安になったり、場合によっては、こういうクールな態度もこの子の魅力なんだよなと好印象を感じることさえあります。また、誰かが自分の悪口を言っていたとしても、あえて悪口を言って私を奮い立たせようとしてくれているのだなと解釈して、逆に感謝します。

 そもそも私は、人が好きなんだと思います。ほとんどの人が大したことないと考える仕草一つとっても「あぁ、いいなぁ」と思ってしまうんです。例えば、私が働くアルバイト先の塾では、授業開始10分前になると、出迎え見送りの時間として、全講師がエントランスにずらっと並びます。その時、私は、講師たちの姿をじっくりと観察しているのですが、その時、私は様々なことを考えています。例えば、講師たちのファッションを見て「あ、この子今日はブラウンの服を着ている。確か前回はディープグリーンの服を着ていた。ってことは暖色が好きなのかもしれない。冬だからあえて暖かい印象になるようにファッションを選んでいるのかな。まあ、どちらにせよ似合っていていいな。私もファッションセンス磨かなきゃ」と感じました。また、塾の入口が込み合っていている中で、ある講師が自分の担当生徒を呼び寄せるとき、手招きで「おいでおいで」とやっているのを見て、「うわぁ。今の"おいでおいで"は、神対応過ぎるでしょ。あんなのされたら、呼ばれてない私までついていっちゃうよ」と思いました。このように、私は基本的にどんな人であってもその人の魅力的なところを探してすぐ好きになってしまいます。

どんな物事でも受け入れる

 私の包容力が発動するのは、相手が人の時だけではありません。実は今日、ジムまで移動するために電車に乗ろうとしたところ、近くの駅で人身事故が起こり、電車が運転を見合わせていました。駅の前には人だかりが起きていて、運転再開を待つか、振り替え輸送を利用するかなど、彼らはその場での対応について悩んでいるようでした。また、立ち往生している人の中には、駅員の方に対して、「急いでいるのにふざけるなよ」などと暴言を吐く者もいました。その一方で、私は、迷いなく改札に入り、構内の待合室に移動して読書を始めました。人生、何でもかんでも思い通りに行くとは限りません。重要なのは、いざ思い通りにいかなかったときにどのように立ち振る舞うかということです。今回の人身事故が自殺であったか事故であったかは定かではありませんが、人々の中には「線路で死なれても迷惑だ」という人もいます。また、私が今日見かけた人のように、駅員の方たちに八つ当たりする人もいます。しかしながら、誰かに責任を押し付けたところで、結果は変わりません。むしろ、負の感情が伝播して、自分の周囲の環境を悪化させてしまうだけです。であるならば、起きてしまったことは仕方がないと割り切って、自分にとってより生産的な行動は何かと考えて行動に移す方が合理的です。相手が人であれ、物事でさえ、それを受け入れる包容力は、私の強みの一つなのかもしれません。

宇宙人も未来人もウェルカム

 実のところ、包容力が強すぎる私は、たとえ目の前に宇宙人が来たとしても冷静に対応できる自信があります。人間とはかけ離れた見た目をしていて、訳の分からない言語を使用していたとしても、何とかコミュニケーションをとろうと努力すると思います。また、SF系の漫画やアニメでは、ドラえもん、時をかける少女、東京リベンジャーズなど、未来人がタイムリープするという作品が多くあります。ただ、実際にあなたの目の前に「私は、20年後の未来から来ました」と主張する人がやってきたら、あなたはどんな反応をするでしょうか。おそらく多くの方が、「そんなはずがない。この人は頭がおかしいんだ」と思ってその場を後にするでしょう。しかしながら、私はきっとその人の言うことを信じます。未来人と交流できるなんで、またとない機会じゃないですか。何のために現代にやってきたのか、未来の日本はどうなっているのか、未来の私はどうなったか、など聞きたいことが山ほどあります。ここまでくると、私の包容力も度が過ぎると思われるかもしれませんが、それが私の個性でもあります。

勉強こそ最強の包容力強化ツール

 勉強においても、暗記事項が多すぎて嫌だ、文系なのに計算はしたくないなどの理由を挙げて言い訳をしてきた方も多いのではないでしょうか。もちろん、私もその一人だったので気持ちは痛いほどわかります。しかしながら、勉強を通じて「受け入れる」精神を養うことで、他者を許せる人間になります。他者を許すことができる人間になれれば、不必要な争いを生まず、予定外のアクシデントにも冷静に対応できるようになると思います。私はこれからも、勉強を続けて、他者を許すことのできる「包容力」を鍛えていきたいと思います。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?