夕食みずいろ

春から社会人。日記を書いています。

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記事一覧

ただ、ドーパミンが暇をしている

劇的に楽しくもなければ、劇的に不快でもない。そもそも劇的ということから離れているのがオフィスワークなのかもしれない。 Wi-Fiがないときに出てくる広告バナーみたい…

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元気ないけど「はい元気です」

 コピペでしか話せないのがもどかしい。ビジネスマナーという大枠に存在する言葉をコピペしてメールを送る。言葉と感情が乖離して気持ち悪い。  小学生のころ、担任の先…

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3月のカレンダーを麺棒で引き延ばして、3月が永遠に続いたらいいのに

 4月から私は社会人になる。  学校があまり好きではなかったので、小学生のころは、早く大人になりたいと思っていた。  しかし、4月から社会人となると、猛烈にイヤだ…

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不透明なあたりまえ体操

 おばあちゃん家に2週間滞在する予定だったが、コロナ関係で行けなくなってしまった。  きっぷや、滝を見に行くとかやりたいことリストが全部取り消しになって虚無に消…

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アトピー戦略

 私はアトピー持ちだ。  首、ひじの内側、ひざの裏側など、身体のいたるところに発疹とかゆみが起こるので、小学生のときから病院に通い、薬をもらい続けている。   …

生活は大喜利じゃない

 花火の音が聞こえる。ベランダに出ても一切見えないことを知っているから、カーテンは閉じたままにした。  見えないところで響く花火は、人の頭でステージが見えないラ…

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「推し」は、引退期限のない部活動なのかもしれない

「推し」はいますか?という質問をあちこちで聞くようになった。 私は今までいろいろなファンをやってきたが、最近では誰しもが誰かのファンであることが当たり前になった…

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内定詐称

 進路調査アンケートが大学のサイトに届いていた。  内定先は決まっているか、まだ決まっていないか、その他などの簡単な項目だった。アンケートという名目でありながら…

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先月、いまできる一番前向きなことをしようと思って、エンディングノートを買ったときの写真。今年もギャグか?と思うくらい色んなことがあったけど、秋に開けたファーストピアスのホールはもう完成したし、アトピーで掻きむしった跡は、主張を抑えた薄ぼんやりとした色になった。大丈夫、傷は癒える。

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途中退場とロマンスカー

この間、好きなバンドのライブに行った。オールスタンディングだった。コロナの感染対策として収容人数を減らしてるらしいが、十分すぎるくらいに人が多かった。背の順の通…

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これは、さっきの写真より前に撮ったもの。日を重ねるごとに、犯罪性がどんどん増している気がして、来週はどうなってるんだろう…と読者心をくすぐられる。

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寒くなってから、めっきりとお出かけをしなくなった。体感ではまだ秋が続いている。ニット帽とかマフラーを付けたら、自分の中の秋に冷やかされそう。そんななかで生協のチラシは、引きこもりがちな冬に、季節を感じさせてくれる。シルクマスクの写真を撮るのがマイブーム。

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森羅万象にムカついて寝る

森羅万象にムカついて寝る。寝る前に飲む薬をまだ飲んでないけれど、もうどうでもいい。部屋の電気を消す力も残っていなくて、閉じたまぶたの裏は白かった。 寝たら嫌なこ…

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ドレスコードと時効

ドレスコードとして残していたディズニーランドのカチューシャを、ゴミ箱に捨てた。最後につけたは高校の卒業遠足。それから3年が過ぎていた。これはもう時効だと思う。 …

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本音と建前のないところ

あまりにもうまくいかないことが続くと、雨が降ったら地面が濡れるくらい当たり前の物理法則がうれしく感じる。

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孤高のススメ

友達が少ないのではなくて、私が多すぎるだけ

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ただ、ドーパミンが暇をしている

ただ、ドーパミンが暇をしている

劇的に楽しくもなければ、劇的に不快でもない。そもそも劇的ということから離れているのがオフィスワークなのかもしれない。

Wi-Fiがないときに出てくる広告バナーみたいに、自分のバイタリティに反して障壁が鮮明に迫ってくる頻度が、成人するまではそれなりにあった。いまWi-Fiないから無理!なんていう断り文句は通じず、みんなそうだからという圧力でじわじわと容量を食われていく。

成人してからは、Wi-F

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元気ないけど「はい元気です」

元気ないけど「はい元気です」

 コピペでしか話せないのがもどかしい。ビジネスマナーという大枠に存在する言葉をコピペしてメールを送る。言葉と感情が乖離して気持ち悪い。

 小学生のころ、担任の先生が毎朝出欠確認をしていた。それは先生が名前を呼び、生徒が返事をしたあと自分の体調について報告するというものだった。

 大体の人は「はい元気です」と答えた。私は常に体調が悪かったので「はい頭が痛いです」「はい喉が痛いです」とその日のコン

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3月のカレンダーを麺棒で引き延ばして、3月が永遠に続いたらいいのに

3月のカレンダーを麺棒で引き延ばして、3月が永遠に続いたらいいのに

 4月から私は社会人になる。

 学校があまり好きではなかったので、小学生のころは、早く大人になりたいと思っていた。

 しかし、4月から社会人となると、猛烈にイヤだ。3月のカレンダーを麺棒で引き延ばして3月が永遠に続いたらいいのに。ついこの間までは、缶詰の賞味期限に2023年と印字されていると、先のことすぎてフィクションだと思っていた。いざ学生が終わるとなると、良かった思い出ばかりが頭にめぐり、

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不透明なあたりまえ体操

 おばあちゃん家に2週間滞在する予定だったが、コロナ関係で行けなくなってしまった。

 きっぷや、滝を見に行くとかやりたいことリストが全部取り消しになって虚無に消えていく。

 地球の歩き方が図書館で確保されたとメールがきた。もういらないけど、これはキャンセルが効かないから一度借りてその場で返そうかな。

 不可抗力で思い通りに進まないことがあるというのは、かなりの頻度でやってくるもんだから、もは

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アトピー戦略

 私はアトピー持ちだ。

 首、ひじの内側、ひざの裏側など、身体のいたるところに発疹とかゆみが起こるので、小学生のときから病院に通い、薬をもらい続けている。

 
 「小さいころはひどくて、大人になればよくなるよ」という同級生の誰かのお母さんから聞いた話を、母から聞く。

 
 誰かのお母さんの話というのは、当時のわたしはかなり信用していたので、この状態がずっと続くわけではないことを期待していた。

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生活は大喜利じゃない

 花火の音が聞こえる。ベランダに出ても一切見えないことを知っているから、カーテンは閉じたままにした。

 見えないところで響く花火は、人の頭でステージが見えないライブハウスのようなもどかしさと虚しさがある。ヘッドフォンをして夏に蓋をしよう。ノイズキャンセリングよ、あとは任せた。

 

 音楽を聞きながら手の甲を見ると、蚊に刺された跡があった。ぎょっとして腕や足を見ると、いくつか刺されたあとがあっ

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「推し」は、引退期限のない部活動なのかもしれない

「推し」はいますか?という質問をあちこちで聞くようになった。

私は今までいろいろなファンをやってきたが、最近では誰しもが誰かのファンであることが当たり前になったなと思う。それどころか、ファンという言葉は「推し」に変わって消えかかっている。高校を入学する前までは、何かに熱狂している人という存在自体が少なかったというか、何かのファンになるのも、ならないのも自由意志だった。

しかし、高校に入ってから

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内定詐称

 進路調査アンケートが大学のサイトに届いていた。

 内定先は決まっているか、まだ決まっていないか、その他などの簡単な項目だった。アンケートという名目でありながら、回答は必須と書かれている。これを答えなかった場合、大学から鬼電されることを危惧して、なんとか答えることにした。その他のカッコ内に、インフルエンサーなどと漠然と書かれているのが目についた。

 SNSはすべて鍵アカしか持っていないが、この

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先月、いまできる一番前向きなことをしようと思って、エンディングノートを買ったときの写真。今年もギャグか?と思うくらい色んなことがあったけど、秋に開けたファーストピアスのホールはもう完成したし、アトピーで掻きむしった跡は、主張を抑えた薄ぼんやりとした色になった。大丈夫、傷は癒える。

途中退場とロマンスカー

この間、好きなバンドのライブに行った。オールスタンディングだった。コロナの感染対策として収容人数を減らしてるらしいが、十分すぎるくらいに人が多かった。背の順の通じない並び方のため、ステージが何も見えなかった。

音楽を聞きに来たんだから、ステージが見えなくてもいいか!と開き直りたい私と、なんでお金を払って人の背中を見てるんだろうという私がせめぎ合う。

前の人の背中を見ながら、その日のコーディネー

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これは、さっきの写真より前に撮ったもの。日を重ねるごとに、犯罪性がどんどん増している気がして、来週はどうなってるんだろう…と読者心をくすぐられる。

寒くなってから、めっきりとお出かけをしなくなった。体感ではまだ秋が続いている。ニット帽とかマフラーを付けたら、自分の中の秋に冷やかされそう。そんななかで生協のチラシは、引きこもりがちな冬に、季節を感じさせてくれる。シルクマスクの写真を撮るのがマイブーム。

森羅万象にムカついて寝る

森羅万象にムカついて寝る。寝る前に飲む薬をまだ飲んでないけれど、もうどうでもいい。部屋の電気を消す力も残っていなくて、閉じたまぶたの裏は白かった。

寝たら嫌なことを全部忘れる人がいるらしい。私は、そんなことが一度もなく、寝れば寝るほど、律儀なくらいに頭へ定着していく。

目が覚めると、カーテンから木漏れ日が眩しくて、今日は晴れたんだなと思う。
久々に晴れると、自分の中の良心が顔を出して、陽のひか

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ドレスコードと時効

ドレスコードとして残していたディズニーランドのカチューシャを、ゴミ箱に捨てた。最後につけたは高校の卒業遠足。それから3年が過ぎていた。これはもう時効だと思う。

数百円の利益のことは、どうでもよくなった。クローゼットの中は、どんどん片付いていく。

眠れないのは日にあたってないから?
雨が止んだら散歩に出ようと決めた。散歩にはドレスコードがいらない。今の自分が思う存分のあたたかい服を着て、外に出か

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本音と建前のないところ

あまりにもうまくいかないことが続くと、雨が降ったら地面が濡れるくらい当たり前の物理法則がうれしく感じる。

孤高のススメ

友達が少ないのではなくて、私が多すぎるだけ