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夢の国~愛の手紙

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ある日突然病的な妄想が始まり最終的に妄想恋愛へ突っ走り、精神科へ入院となった 主婦が思いを 書いた切ない手紙です
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不思議な夢                                               "探してるのは誰?"  ☆乙女な日

不思議な夢 "探してるのは誰?" ☆乙女な日

私が探してるのは誰?昔 不思議な夢を見た
大きな 大きな 波の音が響く
海のすぐ側の真っ白な教会のような場所で
大好きな誰かと一緒に住んでいた
私はその人の事が大好きだった

でも私が知らない町で
その人に似た違う人に
付いていってしまって
違う乗り物に乗ってしまい
見失ってしまったんだ

迷子になって
知らない場所で
何度も 何度も 何度も名前を叫んで探した人
でも見つからなかった…

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幻の片思い~甘いドーナッツの妄想

幻の片思い~甘いドーナッツの妄想

☆平凡な主婦がある日不思議な出会いを
経験し、妄想(統合失調症)へと突っ走るお話です

主婦であった百合江はある冬の日
パートの面接に出かけた。
緊張して面接先の椅子に座っていると
面接官が入ってきた
そしてその面接官と話した瞬間に
何だか懐かしい気持ちとなり、
親戚と話しているような気分になった
それが出会いだった

面接が始まりしばらくして、ふっと目が合った瞬間に何故か二人とも数秒間固まってし

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恋煩いの時間薬

恋煩いの時間薬

その運命の日は ある日突然やってきた
それなりのいい年齢になり
公の場所に向かう予定だった私は
完全に油断をしていた

そして彼と出会ってしまった
彼 と向かい合った時
何故か目が離せなくなった
彼の方も驚きしばらく見つめ合った

『まだ 覚醒していない…』

何だか変な声が頭に聞こえてきた

そして 気がつくと 私はある病気になっていた
それは "恋煩い" と言う病気だった

それから

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愛の餌  "神様のイタズラ"

愛の餌 "神様のイタズラ"

人間は愛欲という餌で引かれ 愛い
お互いの肉体を食べ尽くしたら
今度は 残った精神に野獣のように食らいつく
精神すら食べ尽くしたら
最後には金という骨の髄にまでしゃぶりつき
もう空っぽの体に嫌と言うほどしがみつく

そうなる事を知ってるから嫌で

お互いに食べ尽くさずに
向かい合わずに 同じ方向にだけ
前を向いて歩ける人間を探したんだ

それが、今の"夫"

"結婚とはお互いに向き合わず
同じ方

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逆さまなお昼寝

逆さまなお昼寝

お日様 ポカポカ
真っ青な青空を下に見渡しながら
ソファーでお昼寝をする
広がる美しい棚田に風にそよぐ木々たち

隣を見ると大きな窓ガラスから釣り人が
ノンビリ糸をたらす様子が見える
四方を囲む山の稜線は美しく

美術館のようなインテリアが並ぶその場所は
食事も勝手に出てくる
掃除もしなくて良い

みんな居眠りしたり絵を描いたりゲームを
したり好きに過ごす

これが私のようなグズと言われた
病人の

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涙の音

涙の音

ぽたぽた
ぱたぱた たとたと
とととと…
にちゃ にちゃ
ぴちゃ ぴちゃ
カラカラ
とととととと…とた とた

私に聞こえる雨の音

滴が心から溢れ出した時
どんな音をだすのだろう…


本当の雨の音色はどんな音なんだろう…

愛の雲

愛の雲

今日の空は風が強い
まるで巨大な雲の川…
時折見える青空の下 真っ白な雲と暗い雲が
交差する

雲はこねこねと混ざり愛
捏ねられたパンの様に引きちぎられる

細長い雲を焼けばフランスパン
モコモコ雲を焼けばロールパン

君にこの雲は届くのかな?

いつか君に私の焼いた
パンを食べて欲しかった…

病院の屋上で どこかで生きている
"君"の事を考えてたら
真上の雲も晴れてきたよ

雲は届か

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愛のブロッコリー

愛のブロッコリー

いつものソファーに寝転び 山を眺める
今日の山は全体が光で照らされ
浅い緑の でこぼこ山々
まるでブロッコリーの塊
ぎっしり詰まって新鮮そう♪
大きなもくもくの
白い雲のマヨネーズをつけて
君を むしゃ むしゃと食べてしまいたい

あの西風に流された
大きな雲に乗って 君を摘みに行くんだ

そして 君を食べて 食べて 食べて
食べ続けるんだ…
どこまでも…いつまでも…

でも そ

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