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【詩】 旅の途中

アクアマリンを隠し持ったあなたは
その細い指をしっかりと閉じ
ふわりと風を切るように
さらりと砂を掬うように
気持ちを言葉に宿す

焼け焦げたマントを被り
オリーブ色の丈夫なリュックを背負って
一歩ずつここまで歩んできたのだ
気まぐれに見つけたこの川のせせらぎに
いま少し耳を済ませる

どうか心を少しでも軽くできますように
白い小石が向こう岸までカーブを描く
願いは祈りになり
きっとあなたを守ってくれる
飛び石のこちら側で私は
濡れたスカートの裾をそのままに呟く

言葉の端々が
光を受けて
異色の音色を醸し出す
ここまで流れ着いた言の葉は
無色透明の水面に踊る
ありがとう
それしか思い当たらなくて
桃を一つ流れに託した

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