ゆきぞう君

長く海外畑で働くアラ古(古希)サラリーパーソン。65歳となり、帰国、日本企業から卒業。…

ゆきぞう君

長く海外畑で働くアラ古(古希)サラリーパーソン。65歳となり、帰国、日本企業から卒業。今後は外資企業で再び海外に出て働く貧乏老人である。

最近の記事

貧乏サラリーマンが見た世界376

新紙幣が発行された。時代はキャッシュレス社会へ突き進んでいるが、自分はまだまだ現金派である。勿論、普段はカードや携帯タッチ払いを利用するが、高額の買い物、レストランやバーの支払いには現金を使う。デジタルで支払うと出金と場所の履歴が完全に当局により把握されることになるだろうからだ。その履歴金額と徴収税額が比較され、国税庁の個人銀行預金データに紐付けられたビックデータから脱税者を炙り出すといった世の中が来る。そうなっても富裕層や上級国民には抜け道が用意されるだろうが、そこは庶民に

    • 貧乏サラリーマンが見た世界375

      今月26日、オリンピックの開会式を迎えるパリは政治的に揺れている。移民排斥や欧州連合脱退を掲げて来た国民連合(旧国民戦線)が6月30日の下院選挙でついに第一党に踊り出たのだ。背景にはフランスの伝統的な階級社会を受け入れて来た庶民の我慢を超えるほどの生活苦や治安悪化に庶民が見舞われているということにあると思う。国民連合の実質的なトップであるマリールペンさんはお嬢様であり、決して庶民ではないが、フランス国民からすれば富裕層且つエリートであるマクロン大統領の小難しい議論やEU内の政

      • 貧乏サラリーマンが見た世界374

        夜、会食がない日は何曜日であろうと夕方愛犬の散歩から帰るとバスタブにお湯を張り、ゆっくり風呂に浸かる。翌日朝の通勤を気にする必要もない年金生活者の楽しみである。ただ庶民の浴室からは夜景は見えないし、ジャグジーもミストサウナといった設備もない。せいぜいバスタブ内、足を伸ばせるくらいでテレビ画面の設置もない。風呂から上がると狭い寝室で電気代を気にせずエアコンと除湿機をフル稼働させ涼む時間が貧乏人のささやかな贅沢になっている。涼みながらシャンパーニュを嗜むと行きたいところだが、自分

        • 貧乏サラリーマンが見た世界373

          金持ちで好き勝手なことが言えるひろゆきさんとは違いマクロ経済分析については高橋洋一先生にお任せするとして年金生活者である自分の場合はひたすら目の前で起こっている身近な経済事象にどう対処すれば良いか高齢者且つ庶民の視点から常に考えている。今朝はCNNでトランプ氏・バイデン氏の討論会を観ていた。ボケ老人の罵り合いでこれがアメリカ大統領選に向けたの討論会かと暗澹たる想いに襲われた。日本の政治家の劣化も激しく他国の指導者について云々出来る立場にはないことは重々承知ながら一言言いたくな

        貧乏サラリーマンが見た世界376

          貧乏サラリーマンが見た世界372

          インドのプロジェクトに投資マネーを集められないか?ロンドンのボスからコンサルタントとしての仕事が舞い込んだ。インドに友人はいる。彼との付き合いはもう30年になるし、彼の結婚式にも参列した。現在彼はインド在大手銀行の社長でもある。彼は頼りになる。プロジェクト実施の地域に知人はいるか?現地州政府のトップに顔が効くコンサルタントは知っている。先ずはこの辺りから周辺情報を集めることにする。42年半のサラリーマン生活で得た海外ネットワークが自分の強みであり、昨年65歳で年金生活者となり

          貧乏サラリーマンが見た世界372

          貧乏サラリーマンが見た世界371

          市場の動きは事前にはわからない。足元は円安と株安の流れである。個人的には保有金融資産の15%を占める外貨預金の円評価残高が増えている一方で保有日本株の円評価額が大幅減となっており、全体としてはマイナスである。今年5月の東京都消費者物価指数速報値は全体としては前年同月比2.2%増ながら、生鮮食料品は9.1%増であり、エンゲル係数の高い庶民にとっては生鮮食料品が物価の実感であり、インフレで生活は苦しいということになる。年金生活者にとっては令和6年度の年金支給額2.7%増では焼け石

          貧乏サラリーマンが見た世界371

          貧乏サラリーマンが見た世界370

          世界から安いものを仕入れ国内に販売して利益を上げるというグローバルなサプライチェーンモデルは庶民には災難だったようである。需要を確保するためには出来るだけ安く販売しなければならない。その結果、経費が削られ続ける。経費には賃金も含まれるのだから庶民が貧乏になるのは自明なことだったのである。庶民が文句を言えば安い労働力を移民として輸入することになる。実際、日本もそうした流れにある。そして国は過剰な借金という悪意に満ちた嘘を用いて盛んに財政再建の必要性を庶民に訴え、増税の理由を得る

          貧乏サラリーマンが見た世界370

          貧乏サラリーマンが見た世界369

          まだ梅雨前ではあるが、当地も今日は真夏日である。午前中はコンサルタントとしてテレワークでEメールをチェックし、処理したら、コンサル業務で外出がない時の午後は自分の時間である。夕方、犬の散歩を終えたら風呂に浸かり、ゆっくりと汗を流し、氷水を飲んだら、除湿機とエアコンをフル稼働させ狭い寝室で涼みながら夕飯を待つ。狭いだけにあっという間に冷えて来る。自分にとってはこれだけで至福の時である。愛犬も横で鼾をかきながら満足そうに寝ている。家人が調理中の本日の献立は豚肉の冷しゃぶに冷や奴、

          貧乏サラリーマンが見た世界369

          貧乏サラリーマンが見た世界368

          ロンドンの老舗フレンチレストラン「ル・ガヴローシュ」(1967創業)が今年閉店したとは知らなかった。フランス企業研修生としてフランス留学時の1985年春に車でセントアンドリュースまでゴルフ旅行に行った際に立ち寄ったのが、ルー兄弟との出会いだった。後年ロンドンに駐在した際はベルグラヴィアの賃貸ボロフラットに住んでいたのでメイフェアのレストランまでは徒歩圏であり、ロンドンのフレンチと言えば、自分にとってはゴードン・ラムゼイではなくムシュー・ルーのル・ガヴローシュだった。フランス社

          貧乏サラリーマンが見た世界368

          貧乏サラリーマンが見た世界367

          今年66歳になる。日本では年齢差別により65歳となると問答無用で退職させる大企業社会から放逐された爺いである。現役時代は長く海外に駐在や出張し、山あり谷ありのサラリーマン人生だったが、三階建て(厚生・企業・個人)でも年金だけでは勿論、現役並みの生活はあり得ず、特にこれといった趣味もないので、現役時代付き合いの濃かった外資3社から仕事がないならと声が掛かり、足下も見られ雀の涙のような報酬ながらノマドワーク且つ裁量時間制ならと押し返し、顧問として働いている。日本もデフレからインフ

          貧乏サラリーマンが見た世界367

          貧乏サラリーマンが見た世界366

          エネルギーの話が続くが、今週、日EU水素ビジネスフォーラムが東京で開催された。日欧間におけるいくつかのMOUが締結されたが、経済性がまったくないのに何をやっているかというか、実質賃金が25カ月連続マイナスという経済状況の中、無駄遣いをし庶民に増税(炭素税)として押し付けるのかというのが正直なところだ。まず、再生可能電力からのグリーン水素製造は水電解装置が必要になるが、現在最大の装置能力は5MW=750トン年に過ぎない。日本政府は2030年までに年間3百万トンの水素を製造すると

          貧乏サラリーマンが見た世界366

          貧乏サラリーマンが見た世界365

          世界の石油ガス企業は地球温暖化ガスの排出削減という政治的プロパガンダに関係なく石油ガス田の探鉱や開発に引き続き大規模に資本注入し、建前二酸化炭素排出を削減するなどと言いながら、実際は株主への配当を最大化するべく石油ガス生産を継続し、二酸化炭素を出し放題である。彼らは特にアフリカ、中南米の辺境地で環境破壊しながら石油ガス開発に邁進している。消費者側も依然石油ガス中毒患者であり、口では偉そうに環境問題を語る左巻きの皆さんも実際は日常生活を石油ガスに大きく依存しており、石油ガス産業

          貧乏サラリーマンが見た世界365

          貧乏サラリーマンが見た世界364

          久しぶりに朝、満員電車に乗って出かけた。今週東京ビックサイトで開催されている日本エネルギーサミット併設の展示場(無料)を回るためである。サミットそのものは参加費用がバカ高く上級国民だけを対象とした会議であり、貧乏人には電車賃くらいしか負担出来ないからである。それにしても見るべきものの少ない各社の展示で外資は明らかにスポンサーである日本大企業とのお付き合いでブースは展示ではなく面談スペース確保のためであった。日本では7月請求分から電気代が大幅に値上げされると報道されている。そも

          貧乏サラリーマンが見た世界364

          貧乏サラリーマンが見た世界363

          60歳定年後、嘱託契約社員として65歳まで海外の現場で働いた。その間、コロナ禍に遭遇し、現地の戒厳令も経験、更には帰国禁止令が会社から出たりして大変だった。最後の2年間は漸く移動も可能になり、トルコ国内やイタリア旅行を楽しむことが出来たのだが、仕事面では昇給もボーナスもないとなるとやる気が出ず、自炊を基本とし、ひたすら老後資金の貯金だけが働く目的になっていた。現役時代の駐在とは違い、現地語を学ぶ意欲やリスキリングにも力が入らず、惰性で仕事を流したというのが正直なところだ。定年

          貧乏サラリーマンが見た世界363

          貧乏サラリーマンが見た世界362

          兄は今年で古希を迎える。食品卸の家業を継いだ彼は長い時間をかけて農業生産者との関係を構築して来た。ある村の収穫のほとんどは彼が引き取り、販売している。一部は商店を構え、小売りも行っている。赤字ではないが大手スーパーマーケットチェーンとの競争には勝てず、収支はトントンで地下倉庫の上にマンションを建てその賃貸料で生活が成り立っているといった具合である。これから彼の農家との関係が大きな価値となり、収益を生むと自分は見ており、兄を会長に祭り上げ、現場は自分が引き受けるかとも考えている

          貧乏サラリーマンが見た世界362

          貧乏サラリーマンが見た世界361

          金曜日、アドバイザーをしているドイツの会社と夕方TEAMsで会議をした。朝から日本市場を分析したプレゼンの用意をしたので今日は仕事をしたという感じだ。会議後、足を伸ばしてゆっくり湯船に浸かり、汗をかいてから、エアコンを効かせた部屋で脳を静めてのんびり夕飯を待つ。今年66歳になる自分はこんな生活で十分だ。なにかとやらかしてくれる岸田総理によれば、66歳になる自分はまだ高齢者ではないということらしい。要は働けということなのだが、いくら働いても税金を取られるだけで死ぬまで貧乏に変わ

          貧乏サラリーマンが見た世界361