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貧乏サラリーマンが見た世界376

新紙幣が発行された。時代はキャッシュレス社会へ突き進んでいるが、自分はまだまだ現金派である。勿論、普段はカードや携帯タッチ払いを利用するが、高額の買い物、レストランやバーの支払いには現金を使う。デジタルで支払うと出金と場所の履歴が完全に当局により把握されることになるだろうからだ。その履歴金額と徴収税額が比較され、国税庁の個人銀行預金データに紐付けられたビックデータから脱税者を炙り出すといった世の中が来る。そうなっても富裕層や上級国民には抜け道が用意されるだろうが、そこは庶民には革命でも起こさない限りどうしようもないのが現代の格差社会なのである。自分の場合は現金の出入りが当局に把握されようとも自分がどこで会食をし、酒を飲んでいるか何を買ったのか知られたくないし、そのくらいのプライバシーは守りたいと考えている。ネットサーフィンをしていると盛んに現金を保有しているとハイパーインフレ時代が来て大損するので投資、投資しろの一色となっている。確かに足元の生鮮食料品の価格上昇からそんなイメージを持つかもしれないが、天候に左右される生鮮食料品以外の食料品の価格は東京都においては6月中旬で前月比マイナスに転じた。自分は昭和30年代生まれで貧しい幼少時代を過ごしたのであの頃に戻っても耐えられるだろうが、自分も体験した過去を振り返ると昭和48年の石油ショックの際には物価が高騰し、インフレは年率23%に達し、政策金利(当時は公定歩合)は9%まで引き上げられた。そして便乗値上げを狙う大企業の売り惜しみもあり、トイレットペーパーがなくなるなどと大騒ぎとなり、スーパーで並ばされたことを今でも良く覚えている。そんな事が再び起こるのだろうか。需給ギャップを見ればマイナスで需要不足の状態が続いており、ということは物価は依然下がり易いということになる。円安とインフレを結びつけたメディアに惑わされてはならないと思う。それに金利を上げられるものなら、上げてみろと思う。金利上昇と住宅ローン金利を紐付けて報道されるが、家計が保有する2000兆円強の預金金利も上がるのだ。1%でも20兆円になる。どうしても預金を投資商品に移転させなければならない事情が金融界にはあるのだろう。投資商品は金地金にしても株にしても歴史的高値圏にある。加えて円安なのだ。自分の場合、こんな時に投資して価格が下落したら精神的に耐えられるとは思えないので新NISA口座も開設せず、保有株は凍結し、動かないのだ。唯一のヘッジは外貨保有で日本企業から引退後も外資のコンサルタントとして僅かながら外貨を稼ぎ預金し、金利も稼いでいる。円安で円換算金融保有残高が今年は生活費を支払っても減らないので今のところヘッジ戦略が当たっているが、いずれ円高に転換する時が来るし、日経平均株価が大きく下落に転じる経済ショックも起こるだろう。日本のメディアは完全無視し、日本の地上波テレビも見ず、世の中の動きは英語、フランス語で情報を集めながら、分析しつつ、今は動かないのが正解だと思っている。


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