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貧乏サラリーマンが見た世界370

世界から安いものを仕入れ国内に販売して利益を上げるというグローバルなサプライチェーンモデルは庶民には災難だったようである。需要を確保するためには出来るだけ安く販売しなければならない。その結果、経費が削られ続ける。経費には賃金も含まれるのだから庶民が貧乏になるのは自明なことだったのである。庶民が文句を言えば安い労働力を移民として輸入することになる。実際、日本もそうした流れにある。そして国は過剰な借金という悪意に満ちた嘘を用いて盛んに財政再建の必要性を庶民に訴え、増税の理由を得る。資本主義において権力が金融界に集中するのは経済システムが銀行による信用創造から成り立っている事を少しでも勉強すれば分かる。その銀行を束ねているのが中央銀行であり、政府である。庶民は選挙を通じて自らが民主的に権力を行使しているという幻想が与えられているだけで実際には何も決められない。政財官の上級国民のみが私的な富を得るように立法行政司法を管理していることが、今回の裏金問題でも明らかになった。今の輸入価格上昇によるコストプッシュ型インフレは庶民の生活水準を益々低下させることが政府は分かっているのに、それを止めようとはしない。「賃金と物価の好循環」などという嘘っぱちを言って上級国民は皆さん平気な顔をしている。この先、徐々に通貨供給を絞りつつ、増税により国債金利払いへの準備をしたうえで政策金利を引き上げる。中小企業は金利払いに苦しみ、そして倒産する。庶民は住宅ローン支払いに四苦八苦し、住宅を手放すことになり、老朽化した酷く傷んだままの団地に吸収されていく。生活インフラへの追加投資は予算がないとし停止され、天災が起こるたびに多くの庶民が死に、街が崩壊するが、能登の現在のように復旧はされず放置される。水道が汚染されたり、停電やガス漏れが頻発する。政府は民間主導による再建だの、改革だの益々嘘ばかり言うようになり、責任逃れに終始する。庶民は窮乏化するが、金融や大企業の株を支配する上級国民は益々栄えるだろう。日本共産党の幹部も上級国民であり、政治家は全て同じ穴の貉である。金利が上がれば経済は縮小する。金融リセットとは形はいろいろ言われているが、信用縮小だと自分は考えているので、貧乏人ではあるが、投資の神様と言われるバフェット爺さんに倣い、なけなしの金融資産ではあるが、キャッシュ保有率を高めている。この先、大不況が到来し、金融市場が崩壊するのを待っているのである。いま新NISAで現金をリスク金融資産に投資するリスクは非常に高い。金融機関から電話による勧誘が来るが、今の高値では投資は出来ない、価格下落リスクを取ってくれるのですかと言えば、電話を先方から切ってくれる。特に自分のような年金生活者は過去から積み上げた金融資産は別にして今から価格下落のリスクは取ってはならない。儲かるという勧誘は相手が誰であろうと、全て詐欺である。預金金利の上昇は政策金利から遅れて上がっていくだろうが、いずれ上がるので、そうしたら定期預金にすれば良いだけだ。貧乏人は今はお金のかかる余暇は排除し、生活を縮小、節約し健康に暮らすしかない。自宅で挽いた一杯のコーヒーをバルコニーに座り空を眺めたり、読書しながら楽しんだり、愛犬といろいろな公園を訪ねる散歩が貧乏な自分にとっての癒しの時間となっている。


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