小学生のときに使った算数セット、寄付できるらしい【一時帰国49日目】
最近、実家の片づけをしている。
そしたら、小学校のときに使った教科書や教材がわんさか出てきた。
小学生のときは教科書や教材があるのが当たり前で、特にありがたいとも思わず使っていたような気がする。
でも、国際協力に足を踏み入れてから「教科書があること、理解を助けるための教材が用意されていることは全然普通なことじゃなくて、とてもありがたいことなんだ」と気が付いた。
とくに、算数。
ドミニカ共和国にいたとき、大人も子供も口を揃えて「算数が大嫌い」と言っていて、とても驚いた。
OECD(経済協力開発機構)が3年に1度行う、15歳の子供を対象にした国際的なテストがある。
そこで、2018年は「数学的リテラシー」の分野においてドミニカ共和国は最下位だったそうだ(全体79か国・地域)。
(実は2018年だけではなく、連続3回目の最下位のようだった…。)
このテストの結果は、決して「ドミニカ共和国の人は算数が苦手」ということを表しているわけではないと思う。
「算数の理解を助けるための教育があるかどうか」を表しているんじゃないかなと思う。
日本に生まれようが、ドミニカ共和国に生まれようが、アメリカに生まれようが、子供が算数を理解できる授業を受けられなければ、算数が苦手な人間に育ってしまう。
実家に残っていたものの中に、小学校低学年のときに使っていたおはじきや時計の模型が入った算数セットが出てきた。
↓こういうやつ。
そういえば使ったなあ・・・。
「懐かしい」という思いと同時に、「日本の教育って本当、よくできてるよなあ」と感心した。
ブロックやおはじきを使えば数の概念、足し算や引き算の概念が目と手を使って理解できる。
時計の模型を使えば、「長い針と短い針がどこにあれば、何時なのか」理解するのに役立つ。
この算数セットがドミニカ共和国にもあれば、ちょっとは「算数が嫌い!理解できないよ!」みたいな人が少なくなるんじゃないか・・・。そう思った。
(そのためには、「算数セットがあること」だけじゃなく、この算数セットをちゃんと使って授業ができる先生がいることも大切だ)
調べてみたら、日本で使われなくなった算数セットを南アフリカに送っている団体(↓)があるようだった。
会報を見たところ、日本から送られた算数セットがちゃんと授業中に使われているそうで、素晴らしい取り組みだなと思った。
私の家には兄の分もあるし、あまり汚れてもいないし、捨てずに寄付しようかな。
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