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2013年、秋の日記
東京の街に出てきました。
僕は生まれも育ちも東京都下で、上京というものをしたことがない。憧れもなければ、落胆もしない。
ただの東京がそこにあって、そこに僕がいる。
終電、品川へ向かう山手線の中には東京の顔しかないのになんだか全ての世界を包んでいるような不思議な空気があって、僕は息が詰まりそうになる。
目の前で缶ビールを飲んで一人でにやつくじいさんの人生を僕は知らない。
左隣でガムを噛みながら
2013年、夏の話その二
そして今日もまた、雑多だけど猥雑さを感じさせない御徒町の駅を歩く。
少し前に比べればいささか熱気を失った、それでも汗ばむには十分な大気に包まれながら、スーツ姿の合間を縫って、歩く。
校了前の焦れた気分のまま、一日を過ごし、明日の昼にはひと段落しそうだと思い安堵する。
帰ったらギターをひこう、帰ったら歌を歌おう、途中の駅で降りて、少し歩いて帰ってシャワーを浴びよう。
それが、いまの僕の人生だ