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出版に関わること。

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編集者としての仕事に関わることや、担当した本についての紹介などの記事をまとめています。
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#学術書

学術書の編集とビジネス書の企画の違い

学術書の編集とビジネス書の企画の違い

おはようございます。
先日、X(旧twitter)でこの投稿が反響を呼びました。

私も学術出版社で13年働いていたこともあり、とても共感したので、引用させていただきました。

そうしたところ、細々とやっている私のXとしては異例の反響をいただき(と言っても私の中での比較ですが笑)、驚いた次第です。

確かに、そう。
学術書の編集って、お金にはならないのです。
その最大の理由は市場が限られたところで

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気になる賞

気になる賞

担当作が賞をとる!芥川賞と直木賞が発表になりましたね。

編集者をやっていると、担当した本が売れてくれるというのは何より嬉しいことですが、それとはまた別の軸で、担当作が何かの賞を受賞してくれると、やはりうれしいもの。

一般的な知名度としては、文学作品のものが高いでしょう。
芥川賞、直木賞がやはりツートップなのでしょうが、
最近は本屋大賞も人気が高い。
特に、こちらは「書店員さんが売りたいと思って

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コネも実力のうち、という話

コネも実力のうち、という話

知人を頼る
こんばんは。
今日書くのは、「ビル倒しと環境問題?」の続きです。

京都で仕事を始めた私ですが、
頼れるものは何でも頼ろうと決めました。
若くて、知識もない。
でも、学生時代にネットワークを培っておいたので、
それは何かに生きるはず。
というか、生かそう。

社会人3年目くらいまで、学生時代の後輩の中には
まだ大学に通っている人も一定数いました。
そこで、自分の出身大学に加え、他大学の

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学術出版と「らんまん」

学術出版と「らんまん」

万太郎のミス前回の記事「コネも実力のうち、という話」の続きですが、少し違う話から。

毎日目が離せない朝ドラ「らんまん」。
先週はさながら教授の田邊が主役のような週でした。

強力な後ろ盾だった森有礼の死から、
妻の支えで何とか立ち直って研究に打ち込むも、
非職(休職命令のようなもので、のちに正式に免官になっています)。
教室は徳永が引き継ぎ、
新たに自分の時間を生きようと思ったら…。

田邊教授

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