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すーこ短編小説まとめ

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私の書いた短編小説(ショートショート含む)のまとめページです。 読者のみなさま、いつもスキをありがとうございます。
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#冬

あなたのぬくもりが恋しくて

あなたのぬくもりが恋しくて

 今日も、次に夫に会う日のことばかり考えている。最近、出張が多い。結婚して24年になる。来年銀婚式を迎える私たちは、今でも仲が良く、夫は忙しさの合間を縫って、電話に出てくれたり、電話をかけてくれたりする。留守電に残してくれた夫の声を聴きながら、プロポーズしてくれたときのことを思い出した。

***

 24年前のクリスマスイブ。付き合って3年10ヶ月の記念日に、彼から誘われた。
「遊園地に、行きま

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星に願いを

星に願いを

 高校二年の冬、僕たち三人は、ふたご座流星群を見に、とある屋上に上った。

 寒い寒い夜だった。
 小白千尋、平山賢治と、エレベーターで上がる。
「楽しみだね!」
 とびきりの笑顔が輝く彼女を連れて、賢治と僕は、屋上へと続く扉を開けた。

 頭上に星空が広がる。
「結構見えるもんだな。」
「そうだな。」
「綺麗ね。晴れてよかった。」
 街明かりの滲む星空に、彼女は目を輝かせる。

「寒くない?」

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あったかココアのある部屋

あったかココアのある部屋

 今日も残業。もう定時という概念は頭の片隅に追いやった。へとへとになりながらも、あるものを楽しみに今夜もがんばっている。厚手の上着に身を包み、底冷えのする室内で一人、手を動かし頭を回す。

 やっときりがついた。明日は休みだから、職場の戸締まりのため、念入りに見回りをする。
 しーんと静まり返った廊下。もう社屋には私一人。音のない世界に取り残されたような気持ちになりながら、ゆっくりと歩みを進める。

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サンタとトナカイ【お蔵入り別版】2021.8.8

サンタとトナカイ【お蔵入り別版】2021.8.8

はじめに

 表題の通り、ここでの第一作「サンタとトナカイ」とはまったく異なる、お蔵入り別作品です。ちなみに、過去最長です。
 実は、noteで書く前、たった一度、とあるサイトできまぐれに小説を書いたことがありました。結果は14ビューで反応0。顔から火が出そうになり、数日後に慌てて取り下げました。
 改めて読み返して、本当に恥ずかしいのですけれど、あえて戒めも込めて当時のまま掲載しようと思います。

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聖夜のおくりもの

 クリスマスは、少し憂鬱な日だ。
 イブが誕生日で、そのまま冬休みに突入するから、家族以外誰も覚えていない。忘れられるものだと思っている。

***

「来栖さん、おつかれさまです。」
「おかえり。今日も営業おつかれさま。」
「来栖さんまだ残るんですか。」
「うん。明日までの仕事が終わらなくてね。ほら、日報書いて早く帰り。せっかくのイブなんだから。」
 言ってて少し哀しくなる。私も、早く帰って、さ

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サンタとトナカイ

サンタとトナカイ

「承子はまたお人好し発揮して。」
鈴ちゃんが、困ったような顔をして私を睨む。

私はどうもお人好しらしい。
幼い頃から、何か頼まれるとできないことでなければ引き受けるし、困っている人を見かけたら放っておけない。
そういう性分なので、特に負担に感じたこともないし、見返りがほしいわけでもない。
そんな私を鈴ちゃんはいつも気にかけて、大変そうなことは、私が何か言う前に断ってしまう。そんな鈴ちゃんこそお人

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