見出し画像

杵と臼で「よもぎ」も搗く「よみや団子」にチャレンジ!

よもぎ摘み


令和6年4月21日、冷凍保存したよもぎペーストストックを持って、宵宮(よみや)団子作りに行ってきます!!と、張り切っていたら、杵と臼でよもぎをすりつぶして、餅搗く方法でやってみたいねん。と朝一番連絡が・・・。
朝から小雨ですが、再びフレッシュよもぎ採取4回目に行ってきました。
という話の続きです。


朝摘んで、水にさらしていたフレッシュよもぎを袋に入れて、多賀町栗栖のN邸に集合!

急遽 朝から犬上川の金谷堰堤付近で摘んだよもぎは、
一週間前より成長して大きくなっていました。
Nさんが多賀町の芹川上流 権現谷で摘んできてくださったよもぎは、柔らかく、出たてで、
まだまだ葉が小さいです。

摘んできたよもぎは合わせて約400g。茹でて搾るとテニスボールほどのサイズになりました。

木製の臼


杵と臼はお湯を通してきれいに掃除しておいて下さいました。
香川の実家周辺では石の臼しか見たことがなくて、木製の臼は『猿蟹合戦』の絵本で見る「うすどん」しか見たことがありませんでした。
「昔、多賀町栗栖地区に臼屋さんがあってな、その臼屋さんがもうやめるわ、言うときに、杵を新調したんやわ。もう50年も前の話やけどな。ほかにもな、臼屋さんがあって、甲良町の役場の近くにあったんよ。」と。
立派な欅の、2升餅が余裕で搗けるサイズの臼。それが、どこの家にもあるのが多賀町のすごいところ。

まつりのご馳走

昔はな、4月22日の朝に祭り団子(よみや団子)を親戚中に配るさかいに、前の夜から仕込んどいて、当日早朝から何臼も搗いたんよ。
他にもバラ寿司(ちらし寿司)作ってな、お重箱に入れて配るんよ。
中川原のNさん宅は、母がお嫁に来たころ昭和30年頃まで「まつり団子」を朝から搗いていたそうです。
親戚やらに、「祭りにきてくださいな」言うて配っていたそうです。
近所から餅つきのぺったんぺったんと音が聞こえるので、そこには、気いつこて、持って行かはらへんのよ。
祭りの日は、筍の炊いたんや、ワラビやゼンマイを炊いたん、ぎょうさん作って、祭りの土産に持たせたんよ。
30㎝くらいのハス(淡水魚)焼いたんとか、鯉のアライや、鮒の子付けがあったら、ご馳走やったわ。シジミやらは高級品で、わしらはドロ貝やったわ。ハスはな、骨だらけで食べにくいんやけど、美味しかったわ。

よみや団子の材料

よもぎ・・・400g(茹でる前)+200g(茹でて冷凍保存していたもの)
重曹・・・大さじ1

米粉・・・1.5㎏(1升)
湯・・・約800㏄(その日の気候によるので加減をしながら入れる)

もち米・・・1升
塩・・・大さじ2

さあ!こしらえるで

米粉団子をもち米と蒸す

①もち米は、臼で搗く場合、3日前から水をかえながら浸けておく
②米粉を臼に入れて、お湯を足し団子状にこねる

沸騰したお湯を米粉に注ぎます
はじめは熱いので、お箸で混ぜます
耳たぶの固さにこねます
実は蕎麦職人のNさん、団子になるまでとても手際がいいのです
自家製のお米を挽いて米粉にしてもらっています

③蒸籠に布巾を敷き、もち米を入れる。
その上に②で作った団子を入れて蒸す。
もち米に火が通って団子の中心が透明になるまで約45分かかりました。

適当なサイズに団子をちぎって入れます
団子が半透明に、もち米にも火が通るまで蒸します

よもぎの下ごしらえ

①お湯を沸かして重曹を入れ、よもぎを茹でます。

良い香りで鮮やかな色!

②水に取り、ぎゅっと搾ります。

③臼でよもぎを搗いて、繊維を潰してペースト状にします

繊維をトントン搗いて潰していきます

「こんこんこん」と、搗く音のリズムが心地よく響きます。
私は杵の使い方に慣れず、変に力が入って筋肉痛になりそうでした。

10分以上搗いたでしょうか?
滑らかなペースト状に。
とっても良いヨモギの薫りが漂います。

あんこを丸めておきます

あんこを炊いておきます。
アイスクリームをすくう道具でとると、一個40gほど。

Nさんお手製の絶品あんこ。
小豆は滋賀県産、お砂糖はてんさい糖。

団子を搗いていきます

①臼に蒸しあがった、団子ともち米を入れます。
はじめは、杵で押しつぶします。

②餅を搗いていきます。
途中ですが、よもぎの色づきが、もうひとつ薄いので、冷凍保存していたよもぎペーストを急遽解凍して足すアクシデントが・・・。ミキサーでよもぎをつぶすのに水分がたくさん入っているので、しっかり水分を搾ってから入れました。

はじめは、杵でしっかり押しつぶします
手前から奥に、杵の重さを使って潰して塊にしていきます
全体がつぶれて、よもぎが混ざってきたら
ぺったんぺったん搗きます
奈良出身のIさんが手返し
奈良の餅飯殿にある中谷堂さんの高速餅つきは尊敬するよね~~と

③手返しをしてもらいながらつきます。

なんか、微妙によもぎが少ない気がする・・・と
急遽冷凍しておいたよもぎも追加することに
ええ感じちゃう??
と言ってからも、しばらく搗きました
杵に餅がくっつくので
横に置いている銅のバケツの水に杵をひたしながら

餡を入れて丸める

①くっつかないように米粉を下に敷いた寿司桶に、搗きあがった餅をとります。

鮮やかなよもぎ色に搗きあがりました

②手のひらでのばして、端を薄くして、真ん中にあんこを入れて丸めます

餅を取っていきます。機械搗きと違って、手を火傷してしまいそうなほど熱くはないです
もちを平ぺったくのばします。真ん中を分厚く、周りを薄く延ばします
あんこを入れて包みます
じゅう(木製の入れ物)に米粉を敷き詰め、その上に置いていいきます

約60個完成!
お手伝いしたひとの特権、出来立てを頬張ります。

よもぎも薫りが最高!絶品よみや団子

仏さんにお供えして。
早速、ご近所さんに少しずつお裾分けされていました。
来年は、多賀町産大豆の手作りきな粉の上で餅をとって丸めるの、覚えといてな!と。
もちろん!
来年もよろしくお願いします!



この記事が参加している募集

ふるさとを語ろう

お祭りレポート

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?