YOBISHI

よびしとは、親戚やご近所さんを招き(よび)おもてなしをする、湖東地方の方言です。滋賀県…

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よびしとは、親戚やご近所さんを招き(よび)おもてなしをする、湖東地方の方言です。滋賀県多賀町から「食」を通して、地域の魅力を色々なカタチで発信します。

マガジン

  • 「よびしの食」レシピ 『100年フード』

    「よびしの食」(寄り合いの時のおもてなし料理)が2022年3月3日,文化庁【食文化あふれる国・日本『100年フード』】に認定いただきました! 「世代を超えて受け継がれ、長く地域で愛されてきたもの 地方自治体が100年続く食文化として継承することを宣言する」ものです。 「たがの たべるを つなぐ」を コンセプトに、地元の人にとって 当たり前のことですが、かけがえのない「宝」を、記録していきたいと考えています。 また、これからの100年継承を目指し活動したいと考えております。

  • よびし通信

    これまで発行しているよびし通信をまとめてご覧になれます。 よびし通信は、2019年から発行しています。よびし通信no.1~15は、写真とイラスト、イベント告知がメインのチラシでした。 イベントが終わると捨てられてしまうだけに印刷するのはもったいない。捨てられないモノにするにはどうすればいいか考えてたどり着いたのがレシピを載せることでした。 載せるなら、ここにしかないモノ、コト、聞き取り調査で知ったこと、親から子に伝えたいコト、モノをお伝えしたい!そんな思いで綴っています。

  • 豆のはなし

    餡に煮豆、味噌、豆腐、豆抜きには郷土料理は語れない??

  • ぼんがら

    サルトリイバラの葉は、多賀町内だけでも、ぼんがら、がらたて、がんばら、がんたち、いばら・・・など様々な呼び名があります。 お菓子にするときの材料も小麦粉団子や米粉団子、そら豆餡、などなど多様です。 今、聴いている情報はほんの一部で、まだまだいろいろありそうなので、マガジンに情報を集めることにしました。

  • 餅と団子のはなし

    餅と団子は、聞き取りで必ず登場します。普段からおもてなしの「よびし」の時、冠婚葬祭には欠かせない食。少しずつマガジンにまとめていきます。

最近の記事

  • 固定された記事

私たちの活動

「よびし」とは? よびし・よびしゅう【呼(び)衆】とは、滋賀県多賀町近隣の方言。 親戚やご近所さんを家に呼んでおもてなしをする事をいいます。 正月、盆、祭り、寺の行事などの時、人を呼び、ご馳走をふるまうことを「よびし」と言っています。 正月よび、お茶よび、男よび、女よび、つれよびなど様々な「よびし・よび」があります。 YOBISHIプロジェクトとは?YOBISHIプロジェクト【よびし・プロジェクト】 「たがのたべるをつなぐ」をコンセプトに 2019年4月に発足。 食の継

    • 【よびし通信no.32】おたふく豆はこの炊き方がおいしいわぁ

      よびし通信no.32発行しました。 多賀のお母さんから学ぶ食の知恵と技「おたふく豆」この炊き方がおいしいわぁ 「おたふく豆」と聞いて、はじめ何の豆か分かりませんでした。しもぶくれの「おかめ面」のようなカタチの豆だから「おたふく豆」すなわち「そら豆」。 山間部の聞き取り調査でも、甘く炊いた「おたふく豆」をよく作ったと聞きましたが、作り方も分からず、乾燥そら豆を使うことも、今回レシピを教えていただき初めて知りました。 手間がかかりますが、この炊き方が美味しいと評判でしたので載

      • ジンジャーシロップと佃煮はセットで作るべし!

        立秋過ぎて なお厳しい残暑。 紅生姜のみを作る予定が、ジンジャーシロップを途中作ってみたくなり、気づけば4品出来ていました。 目的は紅生姜作り 今年は梅干しが漬けられなかったので、せめて紅生姜を作りたいと思い、新生姜がもんぜん市で出回るのをずっと待っていました。が、昨日スーパーの見切り品コーナーで格安新生姜発見!!400gほどが168円??思わず買ってしまいました。 まずは、梅酢に漬けるためにスライサーで薄く切り、塩をまぶして水を切ります。その後2時間ほど天日干し。 少

        • サルトリイバラは「ぼんがら」「がらたて」「がんばら」・・・【食文化継承研修】

          7月21日午後1時半から、滋賀県多賀町敏満寺(びんまんじ)にある、胡宮(このみや)神社社務所でYOBISHIプロジェクトメンバー食文化継承研修を実施しました。滋賀県立大学の学生3人と総勢11名の参加でした。 エアコンの無い建物でおくどさんに火をくべるには、厳しい猛暑日となってしまいました。昔ながらの葦葺き屋根の建物は、外よりも格段に涼しいです。首に保冷剤を巻いて扇風機の風に頼り、途中、赤紫蘇ジュースで熱中症予防しながら無事に研修ができました。 ぼんがらとは、サルトリイバラ

        • 固定された記事

        私たちの活動

        • 【よびし通信no.32】おたふく豆はこの炊き方がおいしいわぁ

        • ジンジャーシロップと佃煮はセットで作るべし!

        • サルトリイバラは「ぼんがら」「がらたて」「がんばら」・・・【食文化継承研修】

        マガジン

        • 豆のはなし
          22本
        • よびし通信
          21本
        • 「よびしの食」レシピ 『100年フード』
          101本
        • ぼんがら
          10本
        • 餅と団子のはなし
          47本
        • 七十二候 このまちの草花・風景・食
          64本

        記事

          このみやさんでチマキづくり覚え書き【令和6年】

          令和6年6月15日、滋賀県多賀町敏満寺の胡宮神社 社務所でちまきづくりワークショップを開催しました。 当日の準備 9時にスタッフ集合。 ちまきの葉を拭いて水気をとります。 茎を切って団子を刺す串(ハシ)の部分をとります。 まずは、たっぷりお湯を沸かします。 ベニバチを洗ってからお湯をくぐらせておきます。団子をこねるのも熱湯。とにかくお湯が必要・・・。 ツゲ(すげ)を茹でます。 10時ワークショップ開始 社務所に集合して挨拶ののち、 自然観察員さんの案内で植物観察に出

          このみやさんでチマキづくり覚え書き【令和6年】

          赤紫蘇ジュースで夏バテ予防

          今年は、梅干しが漬けられなかったので赤紫蘇を塩もみして漬けることもないなぁ・・・と思っていました。 毎年、梅に赤紫蘇を漬ける時、余った赤紫蘇で少しだけジュースを作っていました。 6月末ごろから、もんぜん市に並んでいた赤紫蘇を横目に、どうしようか迷っては買わずにやり過ごしてきました。 さほど手間ではないのですが、葉っぱが萎れないうちに茎から外して洗う時間を考えると、今日は(買わなくても)いいか・・・を繰り返していました。 もんぜん市Uさんの赤紫蘇には親切なレシピ付き。そして、一

          赤紫蘇ジュースで夏バテ予防

          「イタチきゅうり」って素敵な名前

          梅雨の終わりの雨が続き、畑に1日行けないと野菜もどんどん成長するらしい。 この所、もんぜん市で見かける巨大きゅうり。 「これはな、年寄りは【イタチきゅうり】言うんや。いこういこう(大きく大きく)なりすぎたんは、お出汁で炊いて、とろみ付けたらええで。冷蔵庫で冷やしといたら美味しいで、作ってみ」と。 「イタチきゅうり??」と思わず聞き返しました。初めて聞いた言葉です。 確かに、大きくて黄色いきゅうりは動物のイタチのよう。 動物のイタチなのか?  それとも、この上なく大きく至っ

          「イタチきゅうり」って素敵な名前

          関西 食の「わ」プログラム 認定いただきました!

          引き続き、「たがの たべるを つなぐ」をコンセプトに、食文化継承の活動を行います。プログラムのご案内など随時note、Instagramで発信します。

          関西 食の「わ」プログラム 認定いただきました!

          令和6年は梅の実が・・・。

          梅が不作?と聞くけれど 今年は梅の実が不作で、値段も高騰していると、5月くらいからニュースでなんとなく聞き流していました。 いつも、収穫させていただく多賀町桃原(もばら)地区の梅畑は標高350mの冷涼な山地。人が住まなくなって荒れ放題の山でも、たっぷり梅の実が成る。もったいないので、了承を得て梅の実を2017年頃から毎年収穫させていただいています。 収穫はいつも6月末から7月初めごろ。収穫に行くのは山の集落、桃原に限って梅が不作なんてことは無いでしょうし、標高が高い山間部

          令和6年は梅の実が・・・。

          【後編】大学で「食文化の伝承と発信」をテーマに講義しました

          令和6年6月24日、滋賀県立大学「地域教育プログラム」地域基礎科目 【近江の美】の一コマ 「食文化の伝承と発信」をテーマに講義させていただきました。 後半は伝える、つなぐをテーマにお話ししました。 前編はこちらから ↓ 02 伝える 展示noteでは、過去のYOBISHIプロジェクトで開催した展示イベントについてあまり紹介出来ていませんでした。 foodscape 料理開拓人 堀田裕介さんが提唱された foodscape フード食とランドスケープを掛け合わせた造語。多

          【後編】大学で「食文化の伝承と発信」をテーマに講義しました

          【前編】大学で「食文化の伝承と発信」をテーマに講義しました

          令和6年6月24日、滋賀県立大学「地域教育プログラム」地域基礎科目 【近江の美】のひとコマ 「食文化の伝承と発信」をテーマに講義させていただきました。 今回、講義をするために、改めて活動内容、調査してきたこと、発信してきたことをまとめる機会となり、良き振り返りとなりました。 講義内容パワポを紹介します。 【その1】YOBISHIプロジェクトの活動紹介 YOBISHIプロジェクトを動かす中心メンバーは、滋賀県外からの移住者です。多賀町の文化の懐の深さに惹かれたのは二人の共

          【前編】大学で「食文化の伝承と発信」をテーマに講義しました

          【後編】川で洗濯した笹葉で、つまき(ちまき)こさえる!

          6月9日雨。山の集落はひんやり、寒いくらいです。 萱原地区の「つまき作り」は6月9日、旧暦端午の節句の前日に作ります。続編の記録を綴ります。 多賀町萱原(かやはら)のYさん宅に朝9時集合。 前編はこちらから ↓ 笹葉の準備 笹の新芽の細く丸まっているところと、小さい葉をハサミで切ります。 「新芽は抜けたら抜いたらええ、ハサミでなるべく短く切るやで」と。 ついつい抜きたくなり、引っ張りますが、スッと抜けるのと、頑張って引いても取れないものがあります。 団子をこねる

          【後編】川で洗濯した笹葉で、つまき(ちまき)こさえる!

          【前編】つまき(ちまき)準備は、川へ洗濯に!!

          令和6年の旧暦端午の節句は6月10日。 Yさんは、子どもの頃から毎年、ずっと旧暦 端午の節句に「ツマキ」を作り続けて来られたそうです。 「旧暦端午の節句にウチとこでも「つまき(ちまき)」作るさかい」と聞き、ぜひ取材させてください!とお願いしました。 「ちまき」ではなく「つまき」 滋賀県多賀町にある 2つの川と 3つの谷筋。 同じ町内なのに、谷筋ごとに少しずつ方言も文化も違うのがこの町の魅力的なところ。 一番南の谷筋、犬上川の南谷上流、犬上ダム近くの集落、萱原(かやはら)

          【前編】つまき(ちまき)準備は、川へ洗濯に!!

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          二十四節気 芒種 七十二候 螳蜋生 かまきりしょうず

          二十四節気 芒種 七十二候 螳蜋生 かまきりしょうず

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          スゲを刈りに行く

          2024年6月4日 6月15日開催の「ちまきづくり」ワークショップの準備、 団子をクマザサで包み結ぶ紐、菅(スゲ・カサスゲ)を刈りに行ってきました。 「ツゲ(カサスゲ)は、早いこと刈って、干しとかんならんで」と昨夕連絡があり急遽行くことに。 1週間は陰干ししなければならないそうです(忘れていました)。 なるべく長いんを採るんやで!と。 少し日陰になる場所に生えるスゲの方が背丈が長いように思います。 刈り取って、葉先の方で束ねてバサバサ振ると、短い葉や枯れた葉が落ちるそう

          スゲを刈りに行く

          そら豆餡の「蕎麦もち」搗くよ!

          あんこ炊きと餅つきの師匠Nさんから、「蕎麦もち作るさかいにおいでや!」とお誘いいただきました。 コワ餅の要領で、蕎麦粉:もち米を1:1で実験してみよう!と。 もちろん杵と臼を使って。なんとも贅沢な、多賀町産のそば粉と、もち米とそら豆を使用。 春は「包み餅」で、正月は伸し餅と鏡餅を搗いていたそうです。春祭りの宵宮ヨミヤに配るよもぎ団子は、5~6臼ついて、親戚やらに重箱に一杯詰めて配ったそうです。(ひと臼は餅2升分) 昔はおくどさんに蒸籠を重ねてもち米を蒸していて、下の方が早く

          そら豆餡の「蕎麦もち」搗くよ!