見出し画像

私たちの活動



「よびし」とは?

よびし・よびしゅう【呼(び)衆】とは、滋賀県多賀町近隣の方言。
親戚やご近所さんを家に呼んでおもてなしをする事をいいます。
正月、盆、祭り、寺の行事などの時、人を呼び、ご馳走をふるまうことを「よびし」と言っています。
正月よび、お茶よび、男よび、女よび、つれよびなど様々な「よびし・よび」があります。

三重県と岐阜県の県境に隣接した町です。関西・東海・北陸の文化が入り混じる所。

YOBISHIプロジェクトとは?

YOBISHIプロジェクト【よびし・プロジェクト】
「たがのたべるをつなぐ」をコンセプトに 2019年4月に発足。
食の継承などに関心がある学生から、町の飲食店経営者など40名弱のメンバーで構成されています。
滋賀県多賀町の多賀町立文化財センターが事務局。官民協働の活動です。
継承したい食文化を調査、記録、発信しています。 

活動コンセプトは?

滋賀県多賀町から「食」を通して 「たがの たべるを つなぐ」をコンセプトに、 地域の魅力を記録し物語を伝える活動をしています。

「よびし せんならんことが のうなったわ(寄合の おもてなしを しなければならない事が なくなったわ)」と最近はよく聞きます。冠婚葬祭が専門業者などに外注されるようになりこの30年でがらりと変化しました。
おもてなしをする女性にとっては、大変な労力。男性や子どもたちには、非日常の楽しみ。それぞれに思い出の「ものがたり」があります。少しずつ記憶を記録にしています。

主に食にまつわる情報を集め記録しています。レシピの記録、食の背景の聞き取り、写真撮影、動画撮影にも力を入れています。 集落ごとイエごとに行事の際にふるまわれていた 「よびしの食」、日常の「普段の食」などの郷土料理は、 継承してきた世代が高齢になり「食べたことはあるけど作り方が分からない」とよく聞きます。 若い世代にも知ってもらえるように、 手軽で簡単に作れる方法を提案することにも取り組んでいます。

活動のきっかけ

2014年


『多賀町史』上下巻が平成3年(1991年)に、別巻が平成7年(1995年)に刊行されました。当時編纂された町史には民俗・食文化などが抜けています。今、聞いておかなければ、分からなくなるぎりぎりのところで危機感がありました。
そこで、多賀町史編纂を考える委員会と滋賀県立大学で民俗調査を実施することとなりました。
「多賀町史編纂を考える委員会」とは : 「多賀町史編纂を考える委員会」より (livedoor.jp)

2017年


そんな中、新しい中央公民館「多賀結いの森」の建設を、「まちづくりの視点」で考え、行政職員や地域住民と集い考える「多賀語ろう会」を結成。
どんな公民館にしたいのかを語り合い、開館に向けて取り組みを行ってきました。多賀町中央公民館 多賀結いの森 設計の「o+h」大西麻貴さん百田有希さんとの「町の魅力をデザインに生かす提案」から学びの活動がどんどん展開されていきました。
少子高齢化・過疎化・核家族化で食文化が継承しにくくなっている背景もふまえて、誰でもかかわる一番身近な「食」というテーマに辿り着きました。
わが町の食文化、郷土料理を知ってもらうイベントを開催するため、どのような食がこのまちにあるのか?どのように暮らしてきたのか?
情報収集をしてきました。
そこで、「多賀語ろう会」の中に「食部会」ができました。
料理開拓人 堀田裕介さんをアドバイザーに迎え、まちの魅力、「食の開拓」活動をしました。

2019年4月


活動の幅を広げるために、「多賀語ろう会 食部会」から「YOBISHIプロジェクト」に改名しました。

活動内容

①知る


まちのことを取材、記録、メンバー向けに研修もしています。

聞き取り調査は、現地に向かい取材、記録します。
YOBISHIプロジェクトメンバー全員おくどさんでご飯が炊けるようになることを目指しています。

②発信する


集まったまちの情報を、紙媒体、SNSなどで発信しています。

ワークショップでは、ただ、昔のことを伝えるだけでなく、
家に帰って、家庭でもできる簡単な方法も提案してお伝えしています。
2021年3月あけぼのパーク多賀、博物館での展示
おもちゃや双六で郷土料理が体験できる展示にしました。
よびし通信」旬の情報を紙媒体で発行しています。
SNSを使わない人にも情報が届くように、多賀町内には全戸配布しています
多賀の食べるをつなぐ』郷土料理などをまとめた本

③つなぐ


郷土料理など継承できる仕組みを作っていくのがこれからのYOBISHIプロジェクトの目標です。
●多賀の美味しいもんを提案して、商品化、作り手、お店、買い手をつなげる仕組み
●多賀のええもんを離れた家族・知人におかんのこころでもって贈りたい。
そこから
●仕事をつくり、定住・移住者を増やす、多賀ファンをつくる。帰りたくなるまち。人材育成が出来るのが理想だと考えています。

活動の記録

2019年4月
新公民館開館後、「語ろう会 食部会」から、「YOBISHIプロジェクト」と改称して、食を通して地域の魅力発信活動を始める。
2019年5月  ファンタスティックマーケット出店 多賀町の食を紹介
2019年10月 文化庁 親子文化伝統教室補助事業採択
2020年3月 『多賀の食べるをつなぐ』冊子刊行
2020年10月 文化庁 親子文化伝統教室補助事業採択
2021年7月 『湖国と文化』掲載
2021年7月~11月 滋賀県立琵琶湖博物館 「滋賀の食事博」展示協力
2022年1月 農林水産省「『食から日本を考える NIPPON FOOD SHIFT』関西からニッポンフードシフト」多賀にんじん展示出店
2022年3月 文化庁「100年フード」に「よびしの食」認定
2022年3月 農林水産省 令和3年度 和食文化継承リーダーにYOBISHIプロジェクトメンバーから2名認定。
2023年3月 農林水産省 令和4年度 和食文化継承リーダーにYOBISHIプロジェクトメンバーから2名認定 (メンバーから計4名認定)
2023年6月 農林水産省と一般社団法人Jミルク「牛乳でスマイルプロジェクト」で#牛乳でキャンプめし レシピ制作撮影協力
2023年7月 おやつカンパニー 公式HP「ヤベイビー!ちょい足しレシピ」に掲載
2024年1月 農林水産省「『食から日本を考える NIPPON FOOD SHIFT』関西からニッポンフードシフト」出店・登壇


【YOBISHIプロジェクト】
https://www.instagram.com/yobishitaga/
事務局:【多賀町立文化財センター】
〒522-0314 滋賀県犬上郡多賀町四手976-2
TEL 0749-48-0348  FAX 0749-48-2078
e-mail bunkazai@town.taga.lg.jp



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?