教育者は労働者ではない。
東洋哲学を学ぶ、と言うと、その道の専門家に習ってる様に思われ
るが、授業というものを聞かず育った私は、この一年、東洋哲学の
書籍をむさぶる様に読んでいる。
「嗚呼、やはりそうだった。しかしまだ私は浅い。」
「嗚呼成る程。こういう所が私には足らなかった。」
そう思う事が、多々出てくるので面白い。
こういう東洋哲学は、何千年の歴史から確立された、普遍の原理原
則である。
その時のみ世の耳目を引き、直ぐ廃る説とは違う所に意義がある。
ダイエット一つとっても、なになにダイエットと、一時だけ流行る
が、永遠に続かないダイエット法と同じ。
ダイエットは運動と食事、という確立された、誰でも分かる原則と
同じだと考えると、分かり易い。
常々私は、1円でもお金を頂いてるのなら、それはその道のプロと
言い続けてきた。
故に当ジムのプロボクサーは、プロになるとお客様の事を考え試合
をする事。
これが第一義に来るので、当然厳しくする。
時代が変われど、中途半端な気持ちで練習する者は、試合に出さ
ない。
此方もプロである限り、中途半端なプロボクサーには教えない。
YANAGIHARAジムは夕方5時から6時の間、幼稚園、小学生以外
は誰もジムに入れず、ボクシングと道徳を教える。
月謝を頂く限り、プロのボクシングトレーナーであり、プロの教育
者として、睡眠を削り勉強した事、自分の経験を何度も擦り合わせ
肚と言葉に落とした原則を、子供に教える。
私は絶対に間違えてはならず、子供の集中力の時間を考え、10分
間で道徳を教える。
さて、子供に教える教育とはなんぞや?
今回此れを、同じ教育者と親御さんに向け、東洋哲学で確立され、
学び、私なりに解釈した事を書き残したい。
お葬式で唱えるお経は、仏様に行ってるのだから、お経の内容をよ
く知らず真理を唱える事は、仏と対等にある僧侶の責任だと説く。
そうすると運命は自分で命を動かし、変える事が出来るから運命
であり、宿命とは絶対に違う、という事を教える教育者の責任は
重い。
教育。
つまり人間を作っていく事が教育で、人間哲学・信仰は尊厳であ
り、これを応用して「人間科学」とし、人間を化し、立派な人間を
作る教師は、神聖である。
これを以て「教師は労働者である」というのは、人間を冒涜し、教
育と職業を自ら侮り、汚す、非人道的な思考だ、と東洋哲学では説
いている。
けだし、名言だと思う。
異論はないどころか、ここまで追求された先人に、敬意を表する。
即ち労働者は労力を提供する対価に、一定の反対給付を受ける。
対して哲学、信仰を正しく応用し、教育に当てはめる教師を、労働
者と説くのは、動いて食う者は皆動物だ、と言う事と同じ理屈で、
浅薄だ、と教えられた。
我々は、こういった事を念頭に、命を知り、命を立てるという事を
知り、勉強し考え、子供に正しく伝えなくてはならんと思う。
先日、障害を持つ児童の事で、北九州市教育委員会の、某課の課長
と、貴重な意見交換をさせて頂いた。
「北九州をOnly Oneの街に」をスローガンに私と行動を共にし、
北九州で障がい児学童施設を経営する、彦田社長を隣に置いた。
やはり我が街、北九州市の教育委員会は、君子であった。
横にいる我が弟、彦田も君子であり、互いの立場で全力を注ぎ互い
が培った理論を、建設的に展開する姿は、見ていて美しかった。
障がい児の学童は、教育委員会の管轄ではない。
私の所属する日本ボクシング協会も、同じく管轄外である。
しかし立場や管轄を越え、利害もなく、頂いたご縁で話すこの時間
と内容、学びを、我々は忘れてはならんと思う。
教育というものを我儘に捉え、これを頭ごなしに教えると、既述し
た信仰も、誤って教える事となり、一例としてテロリストを作る。
勉強を怠って育ち親となり、テロリストを可哀想だの、家庭環境
が悪かったから仕方ない、と擁護し、拘置所に支援金を送る。
こんな事は絶対にあってはならん。
マスコミに出る知識人は、TVで命は動かし環境は自分で変える。
だから運命と言うんだよ、という正しい思考と正しい教育を身に
付け、発言すべきである。
本を読み、本を師とし、同じ志の者と議論する。
目に見える物を生産しないが、データを取り続け、正しい教育を模
索する、教育委員会と意見交換を行う。
それを自分の生きてきた経験や、失敗した事実と照らし合わせ、教
育の根幹を学ぶ。フィードバックする。
教育者が労働者と思う事は間違いだ、という所以の一つに、こうい
う経験を糧とし反省する事も大切だと、しみじみ勉強させられた。
更に来年、未来に向け、私は本日、1日中読書をする。
教育なぞと、偉そうな事を言うからには、至極当然で、かつ楽しま
ねば、私の様な凡人はいつまで経っても、真理に辿り着かない。
最後に。
皆さま、本年は大変お世話になりました。
どうぞ、良いお年をお迎え下さい。
令和4年 12月30日
YANAGIHARAボクシングジム 柳原廣一
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