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レール

ふと、しあわせとはなんだろうと、
思い悩むことがあります。
誰かから何か言われたり、世間の目を見ながら、
このようにしたらいいのかもしれないと、
もがき、苦しみながら、
決められたレールの上を歩いて、
一般的なグループに入りたいと願ったり、
友だちを作って、恋人ができて、家族を築いて、
いい学校に入って、いい会社に入って、
正社員になって偉くなりなさいと言われ、
ひたすらに、ふつうの、一般的なものさしを目指していた頃。
けれど、一般的なものさしというものはなく、
決められたレールは、ひとつじゃないということ。
例えば、電車にもいろいろありまして、
在来線や、新幹線、普通列車や特急列車、
利用者がいつも多い路線、満員電車、
田舎のいまにも継続が難しいというような路線、
いつも利用客が多い電車や、新幹線のような華がある電車、
紅葉や美しい景色を見てもらうため、
少しのあいだ絶景を眺められる時間がある列車、
夜のあいだ就寝ができる寝台列車、
美味しいグルメと綺麗な景色が味わえる豪華列車。
このように、いろいろな列車があるのですが、
小さいころは、普通列車しか、知りませんでした。
勢いがあるときは新幹線のように、
どんどん加速して、遠く離れたところまで行けるような人、
お金があるのなら豪華な列車で裕福な人生が送れる人、
普通列車に乗っているけれど、
いつも大変な想いをしながら乗り続け、
途中下車したいと思っている人、
田んぼや自然豊かな景色や、
海水浴場が見わたせる列車に乗るけれど、
長いあいだ走ってきて、傷ついたりして、
疲れて休みたいと思いながら、
いま自分ができる範囲で、
自分なりの歩みを進めて生きている人。
人生のレールを、鉄道に例えてご紹介しましたが、
どんな電車も、どんな路線も、どんな生き方も、どんな人も、
生きたいということに、変わりはありません。
長いあいだ、いろいろなことがあり、
それでも、乗車する人は少ないかもしれないけれど、
ずっと走り続けてきた人には、敬意を払いたい。
だって、そのような人は、
僕のいちばん好きな人なのだから。
たくさん傷ついて、たくさん泣いて、
普通のレール、普通の人生、
普通の暮らしではないのかもしれないけれど、
僕は、そのような人が好きです、応援させてください。
どこか、自分なんてと思うことが、僕にもあるのですが、
比べなくてもいいんじゃないかな。
仕事以外は、せめて、プライベートくらいは、
普通じゃなくても、いいと思います。
レールを走り続けて、次はどの方角へ進もうかと、
悩み、もがきながら走り続け、
思い描いた人生じゃなかったかもしれないけれど、
そのような人は、僕も含めてたくさんいらっしゃると思います。
声をあげないだけで、静かに暮らしたり、
自分の時間を大切にしたり、楽しんだりしています。
どんな人にも、僕にはそのような人には、
価値があると信じています。

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