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瑞草的

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瑞々しい草のように
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2022年5月の記事一覧

いつ誰が記すとも知れない創世記の中にはきっと、このような記述も含まれているだろう。

いつ誰が記すとも知れない創世記の中にはきっと、このような記述も含まれているだろう。

お洒落な気配がしますね……

最近はもっぱらオンラインでしたが、久しぶりにコーヒーショップで豆を買ってきました。カウンターから漂う珈琲の香りや歩き回る人々の話し声がほどよく響く店内は心地良く、小さな村の集会所といったおもむき。視界には珈琲豆のパッケージだけでなく、抽出器具やボトル入りのカフェオレ、奥の方にあるブックスペースまで、さまざまなものが同時に飛び込んできて、その中から心惹かれたものの前で立

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間奏曲II:ハーブガーデンのあるSA

間奏曲II:ハーブガーデンのあるSA

世界への信頼の底が抜けて「それ」は溢れ出す

いよいよもってハーブガーデンとは一切関係のない文章を書いてしまいそうだが、もはやそれを止めることはできない。それは、溢れ出そうとする力が実際に強すぎるせいなのか、それを押しとどめようとする僕の力が弱すぎるせいなのか、分からない。ともかく、「それ」は今にも溢れ出そうとしている。それは僕が今年のゴールデンウィークに失ったもの、とどのつまり「世界への信頼」と

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間奏曲I:スタバのあるSA

間奏曲I:スタバのあるSA

4時に起きてコーヒーとグラノーラを口にしただけなので、お腹が空いていた。高速に入って間もなく、バスはSAで休憩をとる。朝とも昼ともつかない中途半端な時間だが、僕にとっては断然グッドモーニングだ。休憩時間は15分。レストランで注文して食べるほどの時間はないが、コーヒーと軽食を手に入れる時間は十分にある。あとは動き出したバスの中で、ゆっくりと優雅なモーニングを楽しめばいい。

本日のコーヒーとベーコン

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ちぐはぐな翼で

ちぐはぐな翼で

というわけで、向かいます。

久しぶりの連休、実家に帰るのも久しぶり…と思いきや、一ヶ月半ぶりでした。ゴールデンウィークに棍を詰めすぎた、というか普通に仕事が詰め込まれすぎていたせいで、ずいぶん久しぶりに感じていたようです。

この機会にゆっくり羽を伸ばそうとかなんとか、そんなことを考えていたせいか、突然脳内で再生されたのはこの曲。

青空に疲れたわけではないんですけどね。むしろ青空、最近ぜんぜん

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いつ、何を考えたのか、そしてどのタイミングで寝たのか、分からない。

いつ、何を考えたのか、そしてどのタイミングで寝たのか、分からない。

お、おお…

美しい…。

先日、久しぶりに一日休みが取れたので電車にのって大都会・松本へ。最近は食材くらいしか買い物していなかったので、物欲も高じてくるというもの。本…はまだ未読のものがいっぱいあるし、新しい服でも買うかー。

そんな危険状態でイオンモールをぶらついていたところ、ショッピングモール特有の売り場面積がめちゃくちゃ広いスーパーの、そこからさらに分離独立するような形でこれまためちゃくち

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朝RUN on 泉

朝RUN on 泉

朝起きて、運動してからの、温泉。これが、最高でないはずが、あろうか…。

嗚呼……

水の滴り、小鳥のさえずり、風のそよぎ。

快い音が裸の身体に染み入ると、心まで自然に溶けだしていく。

……

夜の帳があがり、舞台には朝の柔らかい光が差し込んでいる。
涼やかな、風が吹いては燦々と、光と影が入れ替わる。
木の葉はなびき、花は揺れ、舞台じたいがまるでひとつの生き物のように、いつまでも眺めていても、

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クリスタルマウンテン日和

クリスタルマウンテン日和

来た!

注文していた豆が届きました。

2400円とちょっとお高いですが、疲れた身体に捧げるGWを乗り越えたご褒美としてはふさわしいでしょう。しかし本当に疲れた…

見てください、
カラッとしていて、彫りが深い、
愛嬌のあるこの顔を。

キューバの「クリスタル・マウンテン」。
頂くのは初めてです。

……

燦々と注ぐ光。おおらかに鳥が鳴き、走る風を船の帆が抱きしめる。——海だ。

芳しさ、ミネ

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芭蕉が考えた、かもしれないこと

芭蕉が考えた、かもしれないこと

さて、

芭蕉についてもう一つ語り残したことがあった。それは漢字についてである。

乗るときは「舟」で、降りるときは「船」になっている。

現代の一般的な使い分けとしては、小型で手で漕ぐものを舟、大型で動力付きのものを船、と書くらしい。

だがむろん気になるのは「現代の一般的な」それではなく、芭蕉の時代のあるいは芭蕉特有の使い分けだ。

まず、そもそも舟を乗り継いだので、乗った舟と降りた船は違い、

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