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建礼門葵の≪格言集&名場面集≫その②


生まれて初めての投稿から、もうすぐ2カ月。
これまでの投稿作品を、振り返ってみようと思います。
五十音順に5回に分けて
この子たちと、皆様方との懐かしい再会を…。
この子たちは、なぜか ≪格言集≫ となって、生まれ変わりました。
≪名場面集≫ とか ≪ダイジェスト版≫ とか
そんなふうに、この子たちを、名付けてあげてもかまいません。
どうそ、お手柔らかにお願いします。
 


建礼門葵の≪格言集&名場面集≫その②



 ※その②の内容
2/05日投稿『Endless』
3/11日投稿『大女神の館』第一部
3/12日投稿『大女神の館』第二部
3/13日投稿『大女神の館』第三部
1/21日投稿『丘の上の菜の花』~幼なじみのシロへ~
2/08日投稿『お正月の愉快なエピソード集』
1/26日投稿『思い出の樹』
1/27日投稿『思い出は夕焼けの空のように』』
2/19日投稿『音楽は国境を越えて』
2/02日投稿『かけがえのない命について』~戦争で誰も死なせたくない~
2/03日投稿『悲しみの涙』
2/16日投稿『神様は本当に存在するのですか?』
 


【Endless】2/5日投稿
 
♣幾許光年もの大遼遠の彼方
事象の地平たる畔りに、天国は御所を成していた。
宇宙開闢の以前より
未来の永劫に至るまで
四方(よも)に放つは、無尽蔵の輝き。
神慮の領域をば胚胎しつつ
麗しき体貌を持った玄の玄なる世界———。
 
♣浄玻璃の鏡と、如意宝珠の霊力によりて
全容を露呈されし
諸宇宙の神秘を眼下に臨み
森羅万象を司らんところの
全知全能たる世界———
 
 
 
【大女神の館】3/11~3/13日投稿
 
♣最高権威にありし、めくるめく極彩色の光の束が
茫漠たる館内の遥か高みより差し込めたり。 人智の及ばぬ所なれど
超新星爆発やビッグバンほどの割れし“大薬玉”(くすだま)の盛大至極。
 
♣忍び寄りぬダークマターに似て、いつ知れず春の女神の鼻歌が
森づたいに館へと谺(こだま)せん。 すると、汝の周囲に汝の身に
次第次第に纏(まと)わりつきぬ幾許(いくばく)もの謎の影。
得も言われぬ濃密の薫香ぞ。
ミューズの面々か? 群れなすエルフィンか? あまたのニンフらか?
なじかは正体を知れじとも、生暖かく妖艶極まりなきとすれば
既に心騒がしき。 鼻歌が止みし時、衣擦れの大音響は掻き消え
影という影から、聖き至高の“御姿”が現れし。
 
♣その時、極限容量ただならぬ爆轟の降着円盤を醸さんとする超高速噴流。
汝の頭上に唐突に、されど遅々と浮かぶ
高貴にして霊妙不可思議なる天球儀状の巨大物体。
汎宇宙聖歌隊の聖き大コーラスの中を、まさに十一次元の時空より
浮かび来ぬものは、大いなる天球であらせられし。
 
♣巨大天宮の大浄玻璃(じょうはり)の鏡に
汝は在りし日の地球の断末魔を垣間見ぬ。
稀に見ぬ攪乱の世の、長きにありせば
裁きの最強ハルマゲドン(Armageddon)が、母なる地球を
未曽有(みぞう)の責め苦で、燃え尽くさずにあらざるましを。
 
♣見よ! 汝は知るらめや。 
あまねく宇宙の、過去より、未来より、現世より、生きとし生けるものが
遠大なる巡礼ののちに大挙して、館へと回帰然るべくを。
汝は、ここにおいて聢(しか)と悟らされぬ。
あまりの畏れ多きに、固唾を呑みてひれ伏さん。
全宇宙で唯一無双たる、蘊奥を湛えし大御所摂理をも
館が牛耳(ぎゅうじ)り続けたもう真実に。
 
♣而(しか)して追従する膝下の神々は
征服者たる大女神の絶対的かつ究極的尊厳を具現たらしめんと為(せ)す。
大女神は、館の内なる巨大須弥山(しゅみせん)の有頂天に在りて
超然従容と、斯くも君臨するに
森羅万象の天の命なる奥義と秩序を、永劫かつ無尽蔵に束ね従えし。
いつ如何なる限界をも瞬時に超越しかる上は
全知全能を矜持(きょうじ)するに相ふさわしき。
天上天下を見晴るかす総ての巨大三千大千世界をば
ことごとく領(し)ろし召す所の、気高くも畏(かしこ)く美しき大女神ぞ。
 
♣けだしく汝も、大女神の果てしなき俎上にありて
夥多溢れん生贄(いけにえ)の一点に過ぎぬ。 汝をしてついに
ほうほうの体(てい)で脱出せんがごとく、次なる八番目の館へ…。
さりとても脱出を許されし眇(びょう)たる者しか
これより先へは進むにあたわず。 たとい大巫女の、一心不乱の
大祈祷(きとう)があらんとも、いささかも逃れること叶わざりき。
 
 
 
【丘の上の菜の花】~幼なじみのシロへ~ 1/21日投稿
 
♣シロ…。君が天国から咲かせてくれた菜の花。  
今年も春が近い事を僕に教えてくれる。
そうでなければ、春は永遠に来ないものと、あきらめていた。
故郷の見えるこの丘の上で、僕達は別れたんだね。 寂しくなったら
ほらっ、こうしてまた、会えるんだ…と、自分に言い聞かせているのに
歳を重ねても、涙の数が減らないのはなぜだろう。
痩せこけて汚くて、いつもきまって、お腹をすかせていた。
そのうえ大人は誰も、君が臭いからと近寄らなかった。
君には棲む家が無く、誰からもいじめられないように
隅っこの草むらで体を丸めていたね。
 
♣僕達は生まれ故郷に、思い出を精一杯残してこれたよね。 
例えそれが、短い夢物語だったとしても…。
鯊やどんこと競争した大谷川。 杉の巨木が話しかける天神山の坂道。
大空へ飛翔した小学校のブランコや滑り台。
人々を見守る小さな蛭子神社。風と光の妖精達が、屋根屋根を跳ねている。港から今も聴こえる不思議な波の子守歌。
真白いカモメ達が、忙しげに漁船や連絡船を追いかけている。
海の匂いの漂う波止場は、先端の石灯篭が名物だった。
そうして、港町を見渡す丘の上…。 遠い昔をなつかしむように
菜の花が、そこらじゅうでそよいでいるよ。
 
♣雨と風が叩きつける朝。 僕が新聞配達を終えて駆けつけると
君はこの丘に横たえて、固く冷たくなっていた。
日を追うごとに君は、体力を失っていたんだ。
栄養失調で腹ペコのうえに、今朝は季節外れの寒さ。
寒かろうに。 つらかろうに。 寂しかっただろうに。
ぐったりと、こんなにも変わり果てた姿になって…。
君はみずから死に場所を選び、最後の最後にそっと微笑んで
僕へ何かを伝えようとしたのだろう。
泣いても叫んでも君はもう二度と、立ち上がることがなかった。
クーンクーンと、甘えるしぐさも無かった。
人も生き物もなぜ、みんな死んでしまうのだろう? 
なぜシロは、死ななければいけなかったのだろう?
 
♣君は今度こそ、天国で幸せに暮らすんだよ。
お母さんとお父さんにたっぷりと、かわいがってもらうんだよ。
そこならきっと、お腹をすかすことも、暑さ寒さに耐えることも
みんなからいじめられる事もない。
もしも神様が本当におられるのなら、どうかシロだけは
(どうかシロだけは…)天国で幸せにしてあげて下さい。
ひとりぼっちのシロ。 君が、かわいそうで仕方なかった。
世の中はあまりにも、不公平だと思った。
 
♣シロ。どんなに月日が巡っても、僕の心は幼いあの頃のまま。
悩み苦しみ、懸命に生きてきたから
何もかもが、きのうの出来事のように思い出されてばかり。
あの頃のまんま、もう一度、君に会いたい。
なんだか今日は、おわん島が、とても近くに見える。
家島諸島も、小豆島も、瀬戸内海も。 僕達がいつもあこがれた
幸せを見つけるための、広くてきれいな世界———。
『いつか一緒に旅をしよう!』って、君と固く約束をしたんだ。
 
♣君と僕は、いつまでもずっと仲良しだよ。
また今度、あの大きな丸い煎餅を半分コしよう。追いかけっこもしよう。
いつも君は、幸せいっぱいに喜んでくれた。 だから僕は負けない。
今までどおり、まっすぐに生きていこうと思う。
『シロ』。 甘えん坊で、寂しがり屋のシロ…。 また、会いに来るからね。
 
 
 
【お正月の愉快なエピソード集】2/8日投稿
 
その① マイナス〇〇円のメニュー
 
♣これは、やんちゃ坊主で知られる僕めの、正月早々のお話——。
僕は、東京から正月休みで帰郷した同級生の友人たちと
県内各地をドライブの途中、姫路市内に立ち寄っておりました。
その際、少々腹がへっていたので、付近でたまたま営業中の
『マホガニー』という名の店を見つけ
早めの夕食を、全員でとることにしたのです。
『魔法ガニ…が、どちらにお住まいか、君は知っているか?』と
相変わらずの僕は、ジョークをかましながら店内のテーブルにつきました。
テーブルの上には、黄色いおしゃれなメニュー表。
僕はメニュー表に目をやって、早速言いました。
『あれ!これマイナス900円やて』………
 
その② 言葉ちがい
♣僕が大のタバコ嫌いで
なおかつ世界的な言語学者であることについては、町内でも有名ですが
さしずめタバコを吸う不届き者を見つけては
言いたい放題に説教して回るのが、言わば僕の主要な日課。
しかしこのたびは、お正月のおめでたい時節。
久方ぶりに皆で落ち合った仲間の大邸宅(???)において
人類史上始まって以来(???)という、こんな珍しいミスもありました。
 
♣爆笑の渦は相生市内から県内の各地へ広がり、松の内の間じゅう延々と
拡散を続けたのでありました。そうです、『またたび』と言うべき所を
僕は『ムササビ』と、言ってしまったのです。そもそも
『またたび』にしても、言葉の意味がまるっきり間違っとるようで…。
それ以来、数十年たった今でも、帰郷のたびに
『さあ、猫ちゃんにムササビを焚いてあげましょうか!』と
一部のふとどきな喫煙者から、揶揄され続けておる次第で
実に、けしからん話ではある。
 
その⓷ くるくる寿司の思い出
 
♣それはまるで水族館のお魚たちや
遊園地のメリーゴーランドのような華やかさ。
『あっ、だから、くるくる寿司!』と、ド田舎者の僕はいちおう納得。
タコさんを一度、怒らせてみてはどうだ?とか
カレイとヒラメが結婚すると、どうなる?とか
僕らが大いに語り合いながら席につくと
『へいっ、なんでも注文してくださいよ!』と、板前さんの威勢の良い声。
そこで僕はつい、叫んでしまったのです。
『めだか一匹、にぎってくらはーい』
板前さんは何も語らず、居合わせた他のお客たちがニヤリと
こちらのほうを眺めておりました。
しかし同席した友人も、たいしたもので
『おいら、くじらの丸焼き三匹!』
僕は一瞬、こいつは天才バカボンか、クレヨンしんちゃんの親類かと思い
友人でいることが、むしょうに恥ずかしくなりましたが
ここで止めるわけにもいかず
『おいらは、ウーパールーパーにする』と、つづけました。
しかし友人は、はたと正気にかえって
『おじさんごめん、おいらやっぱし、チラノ…いやいや、ステゴサウルスにするわ』『この子は、お子様ランチがいいって』
こいつ…、新年早々、ここをどこだと思ってんだ。
 
その④ カモメになった紙ヒコーキ
 
♣弥生時代や縄文時代?を思わせるような、ド田舎とは言え
二階の部屋の窓からは、坂越湾や瀬戸内海の広々とした風景が
一望に見渡せ、波の音までも耳元で聴くことのできる
申し分のない場所なのです。そのうえ日当たりが良く、風通しも良好で
言ってみればここは、僕の別荘のようなところ(おいおい)。
夏であれ冬であれ、いつでも自由に
出入りして良いことになっている(…大ウソ)。

♣ところで、僕が部屋の中で
紙ヒコーキを飛ばして面白がっていると、友人がいわく
『ここは、子供の遊び場じゃありません』
そこで子供?の僕は、寒さを忘れ、窓をいっぱい開け放ちながら
海に向かって飛ばすことにしたのです。
目の前の大きな大きな海の向こうは
お友達の白クマさんが手招きをする北極海。
ワンツーのスリーで、紙ヒコーキから手を離すと
『むーみん号』と名付けたその紙ヒコーキは
真っ白なカモメに変身して
海のかなたへ、羽ばたいて行きました。
 
 
 
【思い出の樹】1/26日投稿
 
♣どうかゆっくりとお休み。 思い出の樹のそばで。
とびきり赤い夕陽に包まれながら。
でも…、その前にもう一度だけ、時間を後戻りさせたい。
そして尋ねてみたい。 君たちの、もうひとつの思い出の場所まで。
そこが遠い国なら、なおのこと。
君たちが、産声を上げた見知らぬ町。 君たちを作ってくれた工場。
君たちを運んでくれた、船や鉄道やトラック。
君たちを、販売してくれた商店。
そのほか大勢の関係者にも、励ましと感謝の気持ちを伝えよう。
君たちが、どれほど大切な存在だったかを、皆に知ってほしいから。
 
♣君たちと出会えた事は、ただの偶然じゃない。
思い出を振り返るたび、深い愛着を感じる。
今まで沢山の思い出をありがとう。
できる事なら、出会った頃の姿に戻してあげたかった。
明日から僕は、異郷の地へ旅立って行く…。
それなのに準備がはかどらないのは、君たちのせいかもしれないね。
 
♣人は誰でも大切な何かと、お別れをしなければならない時がある。
自分には、それを治したり元に戻したり出来る力は無いけれど
せめて『ありがとう』の言葉をかけてあげよう。
心の底から、ねぎらってさしあげよう。
そっと丁寧に汚れをぬぐって、両手でしっかり包み込む。
それから思い出の樹のそばで、子守歌を聴かせてあげよう。
それぞれの生まれ故郷へ、いつでも笑顔で帰っていけるように。
 
♣思い出を大切にできる人は、きっとこんなふうに素直に
誰に対しても同様の態度となって、あらわれる。
それはまた、万物自然を愛する心にも通じるのだと思う。
人の親切や、励ましや、思い出を大切にできる心。
素直で、善良で、人を恨むことを知らない心。 そんな心を僕は持ちたい。
 
 
 
【思い出は夕焼けの空のように】1/27日投稿
 
♣青春の思い出は、夕焼けの空に似ている。つかのまのShow Timeなのに
未来永劫のスポットライトを浴び続けているから。
青春の思い出は、心豊かな音楽に似ている。
甘くせつなく、時にはほろ苦く、澄んだ感性の響きを持っているから。
青春の思い出は、人生で最初の友に似ている。
特製のアルバムのようでもある。
ほどよい歳月が経つにつれ、驚くほどの値打ちを出してくるから。
思い出は、自分が主人公の懐かしい物語。
思い出はまた、一度きりの人生の確かな記念碑
 
♣思い出はいつまでも人の純粋な心の中に
昨日の出来事のように寄り添って生きている。
話しかけてくる言葉のように、思い出は新鮮な感動を失わない。
身近にある様々な物質が、『現在』という時空の中にあって
変わりゆく運命にあろうとも、思い出は過去から現在、現在から未来へと
常に朽ちることなく生き続けている。そして、人の最期を見届けた後も
思い出は未知の国への招待状を手渡して、次なる旅立ちの準備をする。
 
♣人はいったい、どのくらい沢山の出来事を
思い起こすことが出来るだろう?
おそらく誰も、その大部分を覚えてはいない。
唯一、『思い出』という手掛かりを除いては。
思い出は過去の世界の『灯台』となって、ひときわ輝かしい光を放つ。
過去をなつかしみたい時、思い出は即座に黄金の翌馬車を駆り出して
親切な道案内をしてくれる。
 
♣この世のどこにも、たった一人しか存在しない自分自身。
自分にはどんな思い出があるだろう?
そして思い出は、自分に対して何を語りかけるのだろう?
これまでの人生を振り返ることで
楽しかった日々が再び甦ってくるのなら、それは幸いと思う。
みずからの心の内に、至福の麗しい花びらを
何度でも舞わせてみるといい。
あるいは大粒の涙の雨に、打たれるとも良い。
悲しみさえもいずれ、その人の為になる。
過去あっての現在だから、あるがままの現実を理解できてこそ
人は思い出に浸る事が出来る。
 
♣もしも心のどこかに、“宝石箱”を持っているなら、そしてそれが
いっそう大切な物であるなら
思い出はそのような場所にそっと、したためておくのが一番。
形や大きさは、人それぞれ。
時たま丁寧に出し入れをして、日々の生活の励みにしたり
ほのかな薫りを確かめてみたり…。
もちろん、人生がいつまでも青春だと思えば
すべての思い出が『青春』であっても良い。
いつの日か宝石箱の中身が満たされたとき、人はどんなに充実した人生を
積み上げて来たかを知ることとなるのです。
 
 
 
【音楽は国境を越えて】2/19日投稿
 
♣誰でも、音楽という音楽を生活の隅々に取り入れ
思う存分に堪能(たんのう)することが可能です。
音楽には国境がなく、人類共通の言語であると同時に
人類普遍のかけがえのない文化遺産。
時代の隔たりも歴史の障壁も乗り越え、世界を縦横無尽に駆け巡りながら
すべての人々の心に、夢と希望と勇気を与え続けてくれるのです。
あるいは深い悲しみに、寄り添ってもくれるのです。
 
 
♣この広い世界には、満天の星の数ほどの膨大な音楽。
冠婚葬祭や喜怒哀楽。折々の季節や時代背景。
その時々に適合した音楽が、数限りなく存在します。
一曲一曲の、わずか数分の中に凝縮される
大宇宙に似た無限の広がり。 音楽が人間によって創造された物なら
それを理解できるのも、やはり人間。
けれども、私達が生涯に出会うことの許される音楽は
天文学的な全体数からすれば、ほんのひと握り。
音楽との素晴らしい出会いを、未知なる国への浪漫飛行さながら
自分はいつも熱望していました。
好きな事や、感動できる物が、どのくらい存在するかによって
人生の充足感は決定的に異なります。
 
♣とにかく自分なりに、人生を有意義に過ごすための工夫を
積極的に求めてみてはいかがでしょうか?
若い頃の幾多の経験は、生涯すなわち老後に至るまで役立ちます。
人生の旅路は長いがゆえに
その道中で、様々な悩みや難問にも直面することでしょう。
もしも当事者に、幅広い知識なり、教養なりが備わっていれば
正しい解決策を即座に、導き出せるかも知れません。
真理を獲得するためには、狭い概念に固執することなく
物事を客観視できる思考態度が必要です。
平たく言えば、いっさいの偏見を捨てて
物事を様々な角度から受け止めてみる。
日常の些細な出来事にも、『ささいな…』とは決めつけずに
出来るだけの関心を持ってみる事です。『ああなるほど!』と
少しでも興味を持てたなら、そこから人生が開けてくる。
人生が出会いなら素晴らしい出会いは、みずからが進んで
求めるものでなければ、なかなか訪れるものではありません。
食わず嫌いではなく、常日頃から探求心を抱き続けること。
そうする事で、より多くの経験を効率よく、積み重ねることができる。
人生行路に必要な栄養素は、どんどん吸収すれば良いのです。
 
♣栄養豊富なご馳走を目前にしながら、意図して好き嫌いが激しいのでは
栄養不足になるのが関の山。こらからは感性の豊かさが
求められる時代です。社会人としての包容力、寛大さ、許容範囲能力。
つまり感性の裾野の広さが、現代社会の
とりわけ困難な時代を生き抜く強靭な≪要塞≫となります。
 
♣音楽との幅広いふれあい——。このキーワードだけでも
人生は驚くほど豊かに開けてきます。
音楽を通して開放的な幅広い感性を身に着け、さらなる自由世界へ
羽ばたいて行けるものなら、私達はどれほど頼もしく柔軟で、確固とした
≪精神的支柱≫を打ち建てた事になるでしょう。
 
 
 
【かけがえのない命について】2/2日投稿
 
♣どんなに悔やんでも、助けられない命がある。
どんなに嘆き悲しんでも、救えない命がある。
死に至る病にも、不慮の死亡事故にも、死をもたらす天変地異にも…
私達は何度も何度も泣かされた。
一度奪われた命を、私達人間は誰ひとり、取り返すことができない。
それだからこそ、命の尊さ大切さを思い知る。
 
一人の命を救うためなら、私達はどのような協力も努力も惜しまなかった。
善意の献血。命をつなぐ臓器移植。最先端の医療技術。
高額医療費に、たとえ全財産を投じてでも…。
コロナ禍の渦中においてさえ
世界じゅうの人々が身をもって示してくれた。
ゆるぎない連帯と、温かい支援の輪と、勇気ある献身的行動の数々。
『命の尊厳』の前には、いかなる障壁も存在しないのだと
私達は確信することができた。
ところが、私達が生きるこの時代に
東ヨーロッパでは何が起きていたのだろう?
国際法上の主権国家であるウクライナに対し
ロシア軍による絶え間ない大規模無差別攻撃が続けられている。
 
♣国連憲章第27条に定める常任理事国の『拒否権』は
はたして人命や直面する緊急事態よりも重要なのだろうか?
戦争犯罪の犠牲者は増える一方だが
国連は機能不全のまま79年間も混沌の世界をさまよっている。
21世紀にふさわしい国際秩序を構築するための抜本的改革を
なぜ最重要の急務としないのか?
悪名高い拒否権ならびに常任理事国の既存そのものを
当該国の拒否権発動にかかわりなく強制撤廃させるべきではないか?
 
♣ロシアの全ての兵士、指揮官、そして政府高官へ
私達は何度でも問いかけたい。
あなた方のあらゆる行為は、同じ人間として許される事なのか?
突き刺すような激しい心の痛みは無いのか?
あなた方の育ての親、ふるさとの山河、あるいは全能の神に誓って
『自分たちは正しい』と、胸を張れるのか?
尊い命を軽んじてはならない。 命の尊さに敵も味方もない。
それぞれの兵士には、無事を祈るご家族がいる…。
 
♣自国民に言論の自由を与えず、政府に反対する真の愛国者を
徹底的に弾圧する専制国家側の主張と
すべての国民の『基本的人権』を保障する民主国家側の主張。
“正義”がどの陣営側にあるのか、言うまでもない。
専制国家の独裁者が、なおも正義や正当性を吹聴するのなら
それでは自国民に言論の自由を与えてみてはどうだ。公正な選挙によって
国の将来を担う指導者を自国民に選ばせてみてはどうだ。
ロシア政府は謙虚な姿勢で『戦争反対』の圧倒的国際世論に
耳を貸さなければならない。 国際秩序を守り
世界平和に貢献できる民主国家へ生まれ変わらなければならない。
同じ時代の、同じ日の、この瞬間にも
私達と同じ人間の“かけがえのない命”が、戦争によって奪われていく。
 
 
 
【悲しみの涙】2/3日投稿
♣思う存分に泣くといい。それが一番の治療薬。
どうする事もできない悲しみは、涙が…
幾すじもの涙が、洗い流してくれる。
 
♣涙を軽んじてはならないと思う。
おそらくは、その人にとって偽りのない姿。
人として、真剣に生きてきた証拠に違いないのだから。
泣く事によって、命の大切さと
優しさの本当の意味が、わかってくる。
周囲の誰に対しても優しくありたい理由が、わかってくる。
そして、いつもどおりの笑顔を思い出す。
日頃から、底抜けに明るくて陽気な人ほど
誰も知らない所で、号泣していた人なのかも知れません。
 
 
 
【神様は本当に存在するのですか】2/16日投稿
 
♣神様は、本当に存在するのですか?
本当に存在するのなら、なぜ人間の世界は不平等すぎるのですか?
答えを知らない僕には、心が疼くような問題だった。
信じたいのに、信じられない。
どの宗教の神様を選べばいいのかわからない。
むしろ信仰心の厚い人々が、うらやましかった。
 
♣神様は僕にとって、どのような存在だったのだろう?
母親に捨てられ、極貧家庭に育ち
世間からも虫けらのように蔑(さげす)まれてきた。
誰からも必要とされないし、神様からも、見捨てられている。
幼少期から、そんなふうにしか考えられなかった。
 
♣どんなに強がりを言おうと、ひとかけらの愛情にも飢えていた。
この世には沢山の宗教があるのに、どこにも飛び込んでいけない。
失望するのが怖くて、一歩も前へ踏み出せなかった。
有り余るほどの御馳走(ごちそう)が目の前にあっても…
いつも必ず自分だけは関係なかった。
いちずな恋愛でさえ、貧困者は、主役を演じることも告白も許されない。
優しかったかも知れない母親が
おそろしい般若に豹変したのも貧困のせいだった。
ズキズキと疼くような呪縛から抜け出せなかった少年は
懸命に心の痛みをこらえていた。 神様を信じたからといって
何が変わるのだろう、何が癒されるのだろう…と、ひねくれていた。
 
♣誰に見捨てられたとしても、自分らしさだけは失いたくない。
どうしても神様を信じられないのなら
違う言葉に置き換えてみてはどうだろう…、と考えた。
≪大宇宙の摂理≫つまり、これこそが神様なんだと…。
この宇宙が創造された巨大な奇跡を
そうでなければ誰が説明できるだろう?


 

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