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wisteria の英文法・語法note

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私wisteriaが英文法・語法について書いたnoteを集めたマガジンです。趣味の映画と絡めて書いてあるものが多いです。新しく投稿し次第追加していきます!
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2024年4月の記事一覧

X(twitter)で話題のdelveという語をdelveしてみた

X(twitter)で話題のdelveという語をdelveしてみた

うみゆきさんのこちらのXでの投稿が話題になっていて、delve「掘り下げる」という意味の難単語が医学論文で使われる割合が2023年以降急増しているとのこと。その原因はChatGPTがこの単語を好んで使うから。そしてかなりの人がChatGPTを利用して論文を書いてるから。さらになぜChatGPTがこの単語を愛用するかというと、人間のフィードバックによる強化学習(reinforcement learn

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【吹替】映画『バービー』の吹替版がいろいろ凄すぎる。。【字幕】

【吹替】映画『バービー』の吹替版がいろいろ凄すぎる。。【字幕】

私は昨夏劇場で字幕版の『バービー』を観ていたのですが、Netflixでの配信がつい先日始まったということで、そういえば作中いろいろあった言葉遊びはどう吹替されてたのかなーとチェックしてみたんですね。

するといきなり冒頭のビーチの場面で凄いのがありました。。

ご覧になってない方には作品の世界観の説明が難しいのですが、ここにはたくさんのバービーとケンがいるんですね。で、『シャンチー』のシム・リウ演

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【英文法】Don't think. Feeeeel!【命令文】

【英文法】Don't think. Feeeeel!【命令文】

先日たまたま私のYouTubeおすすめに出てきたのがこちらの動画。

最高。。。

森累珠さんという女優が作られているYouTube動画なのですが『燃えよドラゴン』(英題:Enter the Dragon)の例のシーンの再現動画なんですねー。共演されている方がとても良い味を出されているのですが、森田ヨーコさんといって森累珠さんのお母様らしい。凄い母娘だ。。

こちらが元のシーンですが、いやー、改め

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【英語本】『受験英語をバージョンアップする』石原健志【ブックレビュー】

【英語本】『受験英語をバージョンアップする』石原健志【ブックレビュー】

発売当初twitterで話題になった時に購入し、半分くらい読んだところで積読状態となっていたのですが、個人的に少し落ち着いて本を読める時間のある今がタイミングということで、約1年半越しに読了しました。

奥付を見ると2022年7月22日第1版第1刷発行とあって、つい最近のことのようで、でもそこから今日まで英語学習を取り巻く環境はかなり変わったなという印象もあります。それはもちろんChatGPTに代

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【英文法】アイ、ミー、マイ、マイン?と「訂正する力」【代名詞変化表の謎】

【英文法】アイ、ミー、マイ、マイン?と「訂正する力」【代名詞変化表の謎】

春休みからどんどん英文法を進めてきた新中学1年生はそろそろ3単現と並ぶ最初の難所である代名詞の変化表に入るころ。

「代名詞の変化表」とは例のアイ、マイ、ミー、マインのあれです。左から順に主格(〜は、〜が)、所有格(〜の)、目的格(〜を、〜に)、所有代名詞(〜のもの)となる。

I, my, me, mine
you, your, you, yours
he, his, him, his
she,

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【英語本】『英語の路地裏』北村紗衣【ブックレビュー】

【英語本】『英語の路地裏』北村紗衣【ブックレビュー】

いやー、めちゃくちゃ面白い!

一見軽い筆致の語学系エッセイながら、頁を捲る手が止まらない。読んでいてこんなに心躍る読書体験はなかなか得られるものではない!

私の大好きな作品『パディントン』の'Lends a Helping Paw'からはじまって、『クレイジー・リッチ!』『マンダロリアン』『リトル・ダンサー』『シャーロック』といったどれも面白い映画やドラマ、さらにはSNSやYouTube配信コ

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【参考書】『The Rules 1』関正生【ブックレビュー】

【参考書】『The Rules 1』関正生【ブックレビュー】

いまや受験生の英語長文問題集の定番となった感もあるこちらのシリーズですが、私も学生たちと一緒に読み込んでみて、なるほど、基礎文法・英文解釈をある程度身につけた人が最初に取り組むのに相応しい参考書と思いました。

以下に素晴らしい点をあげると、

1.長文のテーマが面白いし新しい

アメリカのスポーツ、カナダの移民政策、医療、広告、マイクロプラスチック汚染、動物、エッセイ風文章などなど、どのテーマも

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【英語本】『英文読解を極める』北村一真【ブックレビュー】

【英語本】『英文読解を極める』北村一真【ブックレビュー】

つい先日のkindle版セール期間中に購入した北村一真先生の新書本。

著者の北村先生の本は『英文解体新書』とベストセラーにもなった『英語の読み方』を読んだことがあって、重厚で読み応えがありながら読者へのサービス精神にも溢れる作風が特徴。ただ本書については新書ということもあってか、かなりあっさりとした仕上がりの印象ではありました。

それでもセールの縁もあり買って読み終えたことだし、個人的に印象的

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【英文法】過去分詞の映画タイトルから考える英語と日本語の特質【過去分詞の謎】

【英文法】過去分詞の映画タイトルから考える英語と日本語の特質【過去分詞の謎】

先月は、"Oppenheimer"(邦題『オッペンハイマー』)とか"Dune: Part2"(邦題『デューン 砂の惑星PART2』)といったシンプルに固有名詞ドーンという映画タイトルの大作が話題をさらいましたが、ここでは日本語にはない英語ならではの「過去分詞」を活用した映画タイトルから、両言語の特徴についてつらつらと考察してみます。

過去分詞1語を採用した映画タイトルとして真っ先に浮かぶのが"F

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【英文法】韓国キムチはsourerなのかmore sourなのか?【比較級の謎】

【英文法】韓国キムチはsourerなのかmore sourなのか?【比較級の謎】

数年前、岡山の英会話カフェでネイティヴと話しているときに、「韓国キムチは日本のキムチより酸っぱい」といった内容を伝えようとして、

'Korean kimchi is more sour than Japanese kimchi.'

と言った後、あれ?でも、sourって音節短い単語だから、sourerって言うんかな?と思い、後で聞いてみたんですね。するとその方(日本在住歴の長いアメリカ人女性)は

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