実家暮らし・子ども部屋おじさんの何が悪いの? 合理的で賢い選択のできる勝ち組やぞ 前編

子ども部屋おじさん・おばさん。
社会人以降も実家で、両親たちと生活する人の蔑称であり、時々社会問題として取り上げられることもあります。

俺は28歳なのに、子ども部屋おじさんの代表として、テレビ局から電話取材を受けた、一流(?)の子ども部屋おじさんです。
note読んでいただけたみたいで、X(Twitter)からDMもらい、電話取材を受けました。


時には、ほとんど職に就かずに収入がなく、実家に引きこもっている無職・ニートという意味で使われることのある言葉です。

逆に、実家に暮らしているだけで生活費を家に入れているし、家事も分担・協力している、立派な子どもおじさんもいます。俺はこっち側ですが、まぁそこまで立派な方ではありません。

本記事は前編部分として、

  • 子ども部屋おじさんの利点、欠点、弊害

  • 俺JOYが実家暮らしをしている理由

を伝えていきたいなと思います。


【利点】

実家暮らし、子ども部屋おじさんを選ぶ人、評価する人は「合理的で賢い選択」と感じています。

生活に関する支出を少なく抑えられる。

実家暮らしは、1人暮らしよりも支出が少ないことが多いです。
家賃も駐車場代も、光熱費も洗剤やトイレットペーパーなどの日用品代も、全てがかかりません。

それでは何か申し訳ないなと、実家に生活費を入れている人もいますが、それでも3~10万円ほどで、1人暮らしのそれよりはずっと安いです。

そのため、1年間で100~200万円と順調に貯金を貯めたり、趣味や好きな物事にお金を使ったりできる「子ども部屋おじさん」もいます。

俺も社会人になってから、失業期間を除いてほとんど毎月のように、月3万円の生活費を入れています。

車のローンや奨学金の返済などがないのも大きいですが、アルバイト+フリーランスの身でありながら、毎月3~7万円の貯金や資産運用ができています。

大学を卒業する頃は
「行政書士に受かるまで(一人前になるまで)は払わなくていい」
なんて言われていたのですが、母は思うところがあったのでしょう。

「3万でいいから、入れろ」
普段はなるべく好きなようにさせてくれる母の言うことを聞いています。
まぁその3万円はキツ・・・いや、安く感じないくらいの年収の自分がいけないのです。

バイトも早く卒業して、専業の行政書士・WEBライターとして稼いで、月に5~6万円くらいの生活費を気軽に払えるようにならないとてすね。

家族の介護や、自身の病気、失業などに対処しやすい。

家族の介護が必要になっても、自分が自立して職場もマイホームも家庭も持ってしまうと、簡単に実家に帰る・通うことができなくなります。

自立させるために実家から追い出したものの、自分が介護が必要になって、子どもに帰ってきてもらえずに後悔する親もいます。

実家から通える範囲に転職したくても、その時は自分も40~50代。
家のローンも残っていて、役職もついて転職も厳しいです。田舎はまともな求人もありませんし、配偶者にも仕事を辞めてもらうなど、簡単に身動きが取れません。

子育ても半分以上終わっても、高校・大学、今後は大学院までの進学も一般的になるでしょう。大学以降の子育てには、非常にお金がかかります。

また、老人ホームや介護施設には、みなさんが思っているよりも簡単に入ることができません。多額ですし、順番待ちです。そして暴行や虐待など安心して預けられる介護施設ばかりではありません。

本来、老いた親の面倒ぐらい自分で見るべきなのです。介護業界がブラック企業すぎて介護職員が少なすぎるだけでなく、自分で面倒を見ようとする気持ちの人が少なすぎるのも、いかがなものかと個人的に思っています。

俺は、将来的には2024年現在、50歳前後の母、叔父、叔母の面倒を見ることが決まっています。兄弟もいとこもいませんから、俺ひとりしか跡継ぎがいません。結婚は、彼女ができなさすぎたので、もうあきらめています。

数年前に祖母が特殊な肝臓がんになってしまいました。発覚したときにはもう手術不能まで癌が進んでおり、あらゆる手を尽くした1年ほどの闘病生活の末に、天国へ旅立ってしまいました。

当時、自分は行政書士試験に向けて受験勉強し、バイトもコロナでほとんど入れない無職に近い状況だったのですが、しょっちゅうお見舞いや病院へと連れて行ったり、介護のような生活にはなってしまいましたが、最期の瞬間まで、少しでも長い時間を過ごせてよかったと思います。

行政書士の合格を伝えられたのが、せめてもの救いです。

家族の別れ際には、もっと親孝行して、一緒に暮らせばよかったと後悔するのはダメです。
特に1人暮らしをする理由がなく、同棲する相手すらいない独身のうちは、両親や祖父母と暮らし、良い思いをさせてあげてはいかがでしょうか。

また、自分がカンピロバクター(しかも2年連続)になったり、不当解雇で失業してしまったときには、家族に支えてもらい、再起を図ることができました。

生活費を稼ぐために、必死になりすぎて、強盗や闇バイト、消費者金融、怪しい副業に手を出したり、生活保護ビジネスに引っかかったり、そんな「自律」できていない一人暮らしの人より、ずっとマシです。

【欠点】

反対に、下記のような嫌悪感や違和感を抱かれていますし、実際に下記に述べるような特徴を持つ人もいます。
要するに「世間体が悪く、自立できていない」という偏見をもたれがちです。

家事に対するスキルがなく、全体的に大人として半人前。

親が亡くなったら物理的に生活ができなくなってしまうほど、日頃から家事を両親、特に母親に任せっきりの子ども部屋おじさんは多いです。

  • 電子レンジでチン以外の調理ができない。

  • 洗濯機やエアコンの手入れが分からない。

  • 役所への相談などができない、怖い。

  • 日用品の安い店、惣菜の美味しい店などが分からない。

こういう子ども部屋おじさんは非常に多いです。

俺は家事全般できます。
一番乗りで家に帰ってきた日や休みの日には、スーパーで食材を買って夕食を作って、祖父に食わせながら他の家族の帰りを待っています。
洗い物も、お風呂の掃除も、洗濯も、ゴミ出しも家族と分担、協力していて、家族全員が「やろうと思えばいつでも1人暮らしができるスキル」はあります。

祖父はまったくできません。「家事は女がやるもの」と全く手伝わずにいたのですが、祖母が先に亡くなってしまい、ボケが進んできた現在では、電子レンジの操作も怪しく、今から新しく家事を覚えることもできません。

この前爆発させました。

親へ精神的・経済的依存が大きく、自己決定が苦手。

「子ども部屋おじさん」は精神的にも経済的にも、自分ひとりで生きていくことができない人が多いです。
家に生活費を入れるどころか、小遣いを貰っている人もいます。

また、親に聞いてみたり、指示を貰わないと判断できないことも多いので、全体的に依存してます。
そして、親が子どもに対して過大な干渉、過保護のケースもあります。

要するに子ども時代とほとんど生活が変わらないため、全体的に幼い印象を与えてしまいます。そして、そういうのは生物学的に、顔に出ます。

「苦労していないガキの顔と年相応の老け顔が混ざったアンバランスな顔」っていう感じです。

大の大人が、未だにママにお世話されていて、気持ち悪い

同居の家族と分担、協力することは悪いことではありません。
おふくろの味を大人になっても食べられる機会があることは、とても幸せなことなのです。

ですが、社会人になって25歳ぐらい、遅くても30歳ぐらいになったら実家を出て、1人暮らしして、全部自分でやるものという考え方をするのが、まだまだ世間では常識のようです。

子ども部屋おじさんの中には、ワイシャツのアイロンがけや、首回りの黒ずみの手入れ、爪切り、そして、一緒にお風呂など・・・。

お母さん想いとマザコンは似て非なるものです。
そしてマザコンは、女性に嫌われる最大の特徴です。

両親の離婚がきっかけで、母も目指した行政書士に受かり、実家暮らしを続けている俺は・・・マザコンでは・・・ないはず。
立派なモンだよね、孝行息子だよ…ね?

家のローンなどの返済や、休日には家業などを手伝わされる。

俺は土日のどっちかの午前中は、家族に時間を使っています。

祖母の墓参りに行ったり、スーパーに行って買い物行ったり、家族全員が休みだと、30~100km離れた県内のどこかに「家族で出かけよう」と当日いきなり決められて、休日を邪魔されてしまいます。

最近は副業や勉強を理由に断ったりもできていますが。

家族と衝突や不便が起きることもある。

冒頭で挙げたように、俺は子ども部屋おじさんとしてテレビ局から取材を受けました。zoom出演や自宅訪問取材の話まで出てきて、ライター?としての実績になったり、芸能界デビューのきっかけとなり、橋本環奈ちゃんと結婚できたかもしれないのに・・・。

家族の協力が得られず、断固反対されました。
名誉なことをして出演するわけではないので、晒し者となるリスクもあります。

一流の行政書士やWEBライターとして、次の機会の取材を受けることを目指すことになりました。

あと祖父は耳が遠くて寒がりだがら、初夏でもリビングは暖房をつけるので真冬でも暖房をほとんどつけないものの、夏は22度の冷房で過ごす暑がりの自分は苦しいです。
大音量の会話・テレビとなるため、耳が痛いです。

家の壁が薄いので、朝は誰か起きて生活音を立てると起きちゃいます。

やはり何かと実家や家族をアテにしてしまう。

ある程度立派に暮らしている実家暮らしおじさんですが、やはり1人暮らしほど多額の年収が要らないですし、正社員としての仕事に良くも悪くもしがみつくことがありませんでした。

無意識に実家の太さや、家族の協力を期待してしまい、就活が適当になったり、バイト・派遣に甘んじたり、行政書士やライターの副業を伸ばしていくという、体裁の良いフリーターみたいな現在に落ち着いてしまいました。

アテにできる実家でなければ、就活でも本気を出して、大企業に入って、転勤・異動しまくりながら、積極的にスキルアップを図っていたかもしれません。
1人暮らしをして、家庭を持とう、という気持ちになったかもしれません。

現在でも独身だったとしても、600〜800万円くらいの貯金ができていたかもしれませんし,彼女を作る気持ちも芽生えたかもしれません。

女性受けが悪く、結婚の対象外とされてしまう。

幸せな結婚生活を想像できないし、マザコンっぽそうだからという理由で、マッチングアプリや結婚相談所などでは、「実家暮らしの子ども部屋おじさん」は検索対象からフィルターをかけられ、除外されてしまいます。

同棲をしたり、部屋に連れ込んだデートなどができないと言われています。まぁ言うほど部屋に連れ込む機会があるとは思いませんが。

ただ、これだけは言わせてください。
どこにどう住もうとモテるヤツはモテるし、逆も然りです。

片田舎に実家暮らしだけど、実家はお寺で職業が坊さんって言ったら、莫大なお金と、坊主頭の清潔感、話をとにかく優しく落ち着いて聞いてくれるそんな人徳に惹かれるわけです。

女性が憧れる結婚「式」(結婚式だけに憧れている)を気軽に挙げられるし、結婚後にも無駄な浪費もしないから、むしろ実家暮らしの子ども部屋おじさんは理想的な人物ではないでしょうか。

JOYが実家暮らしの理由

このようになっており、実家暮らしの理由・事情は以下の通りです。

新卒の頃から職場が実家から通える

新卒の頃から、職場がいずれも実家から通える範囲でした。

新卒で同じ県内の他の市にある会計事務所に勤めていました。

・家賃補助がほとんどない、ボーナスも告知なしでゼロから5万円。固定残業代20時間約2万円込みで、手取り17万円と、特別高いわけでもない。

・車や電車でも通勤時間は50分ほど、新幹線で1駅(12分)で着いた。

・新卒1年目の安い給料と若さでは、1人暮らしの費用・労力を捻出しながら、多忙で理不尽な会計事務所の仕事を両立するほどの、余裕と発想がなかった。

・ぶっちゃけ不本意な入社で「とっとと辞めてやる」と決めており、退勤後や休日や資格やスキルの勉強、転職対策などで、地元のスクールや図書館、転職イベント等に通っており、そちらに時間と給料をつぎ込んでいた。

こういう理由から、特段1人暮らしをする理由がありませんでした。、

というか、実家から通える範囲内の職場を選んでいたのですが・・・。

そして、自宅が職場になった

不当解雇や浪人、コロナなどを乗り越え、悲願だった行政書士試験やFP2級に合格した25歳。

有資格者になっても、まるで内定が出ず、労基署に相談するほどのパワハラ社長と一戦交えて退職した27歳の春からは、それまでは興味がなかった独立開業を視野に入れた行動をするようになりました。

独立の準備ができるまでの腰掛けになるけど、経験を積みたいと派遣やアルバイトとして色々な会社を見て回るようになりました。

27歳のお盆の時期、WEBライターという職業に出会いました。資格を活かしたWEBライティングやSEO記事執筆に興味を持つようになりました。

「下手な会社に入るくらいなら、どうとでも独立開業してみるか?」

そして29歳になる今年2024年6月に、WEBライターとアルバイトをしながら、行政書士事務所の自宅開業を決意しました。

そう、自宅で事務所を開業することにしたのです。
家族が亡くなり、空いた部屋を事務所として使用することにしたのです。

このように、職場が実家から通える範囲にあるとか、実家の設備や部屋を有効活用して在宅・独立開業の仕事をしたいというのであれば、実家暮らしもやむを得ないのではないでしょうか。

家庭の事情

生まれてすぐ父親が離婚でいなくなり、兄弟もいません。

家族構成は、母、叔母・叔父(母の妹、弟)、祖父、祖母の6人家族。生まれた時から一緒に暮らしていました。父は生まれた頃に離婚し、祖母は数年前に亡くなってしまいました。

叔母と叔父は、独身であり、彼らも一応「子ども部屋おじさん・おばさん」であります。潤沢な経済力と膨大な余暇で、老いた両親や姉の子育てを支えるJOY家の陰の功労者です。

祖父は基本的には元気で、施設に預けるほどの要介護などではないものの、免許を返納し、家事スキルが皆無に等しく、さすがに身体が弱ってきており、母たち三姉弟と俺がバラバラに休みを取って、支えている状況です。

全員が実家暮らしを選んでいるため、俺1人くらい家を離れることもできなくはないのですが、将来的には跡継ぎが俺しかおらず、いつかは母たち三姉弟全員を支えたり、家業の貸しビルを管理することになります。

同じ市内や県内ならともかく、県外や都会に職場や家庭、マイホームを持つようになってしまうと、40代以降は大変な苦労をすることになります。

それだったら若いうちから地元・実家に腰を据えて一緒に暮らして、貯金を貯めようかなと新卒の頃と感じていました。

結婚に良いイメージがなく、恋愛も諦めている。

実家暮らしの大きなデメリットとして、先述したように女性受けが悪く、恋愛や結婚で大変な不利になると言われています。

俺は恋愛・結婚は23歳の頃から諦めています。

中高生・大学生の頃も全くモテませんでした。女性に泣かされたことは数え切れないほどあります。21歳の頃に少し転機がありましたが、それ以降も全く機会がなさ過ぎて、恋とか愛とか、そういう感情は忘れました。

昔は、彼女ができないことだけが唯一の悩みであり、血眼になって叶えようとしていました。しかし彼女を作ってどうこう・・・という意欲が湧くような年でなくなりました。

どうしても女の子と遊びたいときは、マッチングアプリやガールズバーなどで見つけていけばいいかなと思っています。

友達、先輩・後輩も結婚ラッシュです。
しかし、マイホーム買え買えと毎日嫁に迫られて尻に敷かれ、子どもが可愛いから離婚はしないと愚痴る友人や、焦りから勢いで結婚して失敗して離婚の危機で、元カレとお泊まりしちゃう友人もいます。

法律や金融に一定の知識と資格を持つ自分だからこそ、住宅ローンや離婚の方法など、そういう質問を受けることもありました。

「結婚して子どもを産んだら勝ち」とでも考えて結婚すること自体に固執したり、実家暮らしであるだけで嫌悪感を抱くような人となら、結婚しない方が幸せと感じています。

そして、自分に父親がいません。
母は人一倍愛情を注いでくれました。
叔父も叔母も独身の実家暮らしで、なんだかんだで幸せそうで多額の貯金があるみたいです。
祖父母は正直・・・喧嘩ばかりしてて、亭主関白で時代錯誤な祖父には呆れも怒りもしています。

別れるリスクやストレスを抱えながら生活するなど、俺の求める「平穏で安泰な生活」とはかけ離れています。

このような育った環境、家族構成から、どうしても結婚に興味が持てないでいます。配偶者の協力や親孝行を受けることが期待できない人生になるからこそ、実家暮らしで堅実にお金を貯めたほうがいいと思っています。

まとめ 「実家暮らし」というだけで叩かれることは、誠に遺憾

かくいう俺も、実家暮らしです。
大学卒業後から28歳現在まで福島県の実家で1人暮らしをしています。

この「一人暮らしおじさん問題」は度々考えていますが、正直言って何故、そんなにいけないことなのか、叩かれる必要があるのでしょうか?
誠に遺憾です。残念でなりません。

確かに上記に挙げた利点を感じつつも、欠点や弊害も感じています。

ご指摘の通りでグーの音も出ないと思う点もあります。1人暮らしが必要な地域にある企業に応募もしていたのですが、まるで内定が出ませんでした。家賃補助も少なく、ボーナスも出ないところがベストな内定先になるほどでした。

自分の実力と不徳の致すところであります。

また、1人暮らしをしたり、マイホームを購入して配偶者や子どもを愛でる人々には頭の下がる思いであり、それはそれで正しい在り方だと思います。

しかし、俺は明確な目的、致し方のない理由、家庭や仕事の都合があって、実家暮らしを選んでいる、良い意味での「子ども部屋おじさん」であり、「子ども部屋おじさん」の中では、骨のあるほうだと自負しています。

優秀な「子ども部屋おじさん」も頭ごなしに、悪い意味での「子ども部屋おじさん」と一括りに揶揄され、恋愛相手の対象外にされたり、世間体の悪い社会不適合者の印象を持たれてしまうのは、あまりにかわいそうだと感じています。

後編では、日本全国の子ども部屋おじさんを代表して、子ども部屋おじさんが叩かれることについて、色々な意見・反論をたくさん挙げていきたいと思います。

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