見出し画像

デザイン思考を用いて量産化を早める

-デザイン思考と量産と試作確認の関係について -


量産と試作確認とは?

量産を行うために
試作を行う必要があります。
量産とは、大量生産ですね。
大量生産といっても、数はピンキリで、
数千台もあれば、何百万台もあります。
私が最初に携わった光ディスク装置は、
一日3万台生産でした。
この量産に入るために、不良が出ないのか、
作った物が仕様通りに動くのか?
を確認するために試作を行います。
何回か試作をしますが、
フェーズ毎に目的は違ってきます。
最初のほうは、機能確認のためで、
最後は量産の確認のための試作です。
製品開発においては、
この試作に入って量産までが最も長いです。
ほとんどの開発期間はこのために行うと言っても良いぐらいです。
最初に仕様通りの1台プロトタイプを作るところは、
量産までの開発期間でいうと期間としては1割以下です。
仕様通りの1台が作れるのは当たり前です。
そこに苦労している時点でそれは開発ではなくて研究です。
そして、開発期間のほぼ9割を占める
試作において、試作機を作って確認(品質を見る)という工程は
切っても切り離せない工程です。
そのため、この試作工程の中で
品質をみる部分を早められれば
量産が早くなります。

デザイン思考を適用する

何度も書きますが、デザイン思考は、
試行錯誤しながら進めていく手法で、
PoCなどをとにかくやってみて、
結果を見てまた次を試みるような流れになります。
そこに問題点があるのかどうか?
問題点以外も何かを探す/模索するのは
全てデザイン思考の考え方で行えると思っても良いと思います。
そのためデザイン思考が適用されるのは、
デザインだけではなく、経営、マーケティング、事業など
多岐に渡ります。
そして、デザイナーだけでなく、様々な職種で使える物です。
今回の試作を早くする、量産を早くするという部分にも
適用できます。
今回の場合は、品質を見るのは早めるためにはどうしたら良いか?
というところになります。

品質を見過ぎている?

早めるためにはどうしたらよいか?
ハードとソフトを切り分ける部分に使いたいと思います。
なぜなのか?
よく日本では、品質を見過ぎるから量産が遅くなって、
発売もなかなかされずに海外に追い抜かれるという事をよく言われます。
海外のようにとりあえず出してしまって、後で修正すれば良いと。。。
ただ、ハードは、出してしまえば修正は出来ません。
回収するしかないのです。それか交換です。
Amazonでは、よくわからないメーカーが、
1/2は壊れる物を発売しています。
そのような物は交換全体です。
このようなよくわからないメーカーと同じことをやる!
というのであれば、それで良いと思います。
ただ、そういうつもりでないのであれば、
ハードは少なくともユーザーの元で壊れない物を
量産、発売しなければなりません。
一方、ソフト/FWの部分は、
発売してからFWアップデートで修正することが出来ます。
もちろんハードを壊してしまう制御という物は存在しますので、
そこは押さえなければ行けません。
しかし、FWアップデートで修正する部分は、
経営判断で発売するというのも
考え方としては必要だと思います。

デザイン思考を用いてハードとソフトを切り分ける

このハードとソフトに起因する不具合なのか?
そして、ソフトでもハードを壊さない不具合なのか?
この観点で仮説をだして検証していくということを
デザイン思考の考え方で最初から出来ていれば、
経営判断ができます。
先ほど書いたように
ソフトは発売してから修正が出来ます。
正直Appleなども
機能アップデートと称して、中には不具合修正を入れてます。
時代も変わり、
FWアップデートを頻繁に出すのは、
好意的に捉えられる傾向にもあります。
そのための判断材料として、
どこに起因する不具合なのか?を最初から見ていく必要があります。
これを出すのにデザイン思考は用いることが出来ます。
そこに仮説をだし検証する。
このように進めることで、後半に割りきりという形で
経営判断することができます。
そして、今までの品質基準だと、
発売できなかったり、発売延期していたものが、
発売することができるようになります。
もちろん発売した後の予測と検証も
デザイン思考を用いることが出来ます。

デザイン思考と開発スピードについて

今回は、品質を見過ぎることが
量産、発売を遅くしているという声に対して、
ひとつの提案をしてみました。
この提案にたいしてもデザイン思考が用いることが出来る。
もう少し具体的な切り分けなどは、
別途書きたいと思います。

最後に

Twitter始めました!