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やったことないところに、宝がある。

「自分は何にむいてるかわからないんです」


以前、20代のセミナー参加者からもらったメールに、こんなことが書いてあった。今の仕事が向いていないと思い、転職先を探していたが何をしていいかわからないとのことだった。

自分にもそんな時があった。

エネルギーは有り余っている。将来、何かわからないけどチャレンジしてみたい。
でも、今の仕事は違う気がする。いろいろ考えてはいるが「何か」は見つからない。
そんな時があった。

幸いなことに、私の場合は考え抜くことが苦手で「脳のスタミナ不足」だったので、目の前のことに集中するまでに長い時間がかからなかったが、はじめて会ったセミナー講師へのメールに書く位だから、彼は考え込んでしまうタイプだったのだろう。

そんな考えるスタミナが余っている若者に、昭和な感じでおススメしてみたいのが、

「とにかくやってみる」

だ。

自己啓発本で言い尽くされた言葉だが、サントリー創業者の鳥井初代社長も「やってみなはれ」って言ってたらしいし、あのカリスマロッカーの矢沢の永ちゃんも「やっちゃえ、日産」って言ったし、きっと間違ってはないのだろう。

でも私の「やってみる」は、「他がやらぬこと」とか「自らが信じることを恐れずに」とかそんな崇高な感じではない。

「なんか流れでやることになっちゃったこと」とか、「目の前に与えられたこと」みたいなことだ。それが近い将来トレンドになるとか、今やっておくとキャリア設計にいいとか、全く関係ない。ただただ目の前におちてきたものでいい。

とにかくやってみる。
がむしゃらにやってみる。
今の自分を全部そこに注ぎ込んでみる

がむしゃらにやっている時って、“効率”とか“非効率”とか全く考えないが、あとから考えるとメチャクチャ“非効率”に感じたり、「ムダな時間だった」と思う時期もあるかもしれないが、

これが不思議なことに、もっとあとになって効いてくる。
“つながってくる“といった方がいいかもしれない。

先日、息子のススメで「サンクチュアリ」を見た。
世界で話題の相撲エンターテイメントドラマ。最初はちょっとグロいな、と思ったが、最後にはすっかり魅了された。

ネタバレになるので細かいことは控えるが、ドラマのワンシーンに、「四股(しこ)」についてクローズアップするシーンがあった。(お相撲さんがよくやる、足をあげて、バンって地面をたたくやつね)

主人公は「四股なんてやったって無駄だ」「あれやっても強くなれんやろ」と全くやらない。ある日の稽古で、土俵際まで追い込んでも勝てない主人公に向かって、部屋で一番強い先輩力士が「四股を踏まないから勝てない」「点(技)と点(技)を結ぶのが四股」「点(技)だけでは勝てない」と言った。

んー、渋い。納得。確かに。
いい言葉過ぎるので、将来自分が言ったかのように使おうと思う。

続けよう。

結果、この「四股」が効いてくる。(ネタバレにならぬようここまで)
相撲経験者でないのであくまでとってつけてみるだけだが、この「四股」ってきっと、すぐに結果がでるものでもないし、未経験者にとっては、やってるときは「ムダ」と思うかもしれないし、「非効率」な練習と感じるかもしれない。
「俺はもっと技を磨きたいんじゃ」(誰だ?)と言ってしまったりするかもしれない。

でも「未経験」なんだから、わからないのは当然。
だからこそ、「やったことない」んだから、とにかく“がむしゃら“にやってみることで「経験」になる。結果につながるとか関係なく。

20代は、「がむしゃらにやってみたけどダメでした」が通じる最後の時かもしれない。


私も起業したばかりの時、相棒と一緒にファミリーレストランに入り浸っていた。
朝の9:00に入って、夜の10:00まで、来る日も来る日も通って、ひたすら文章を書いていた。その時に書いた2人の文章は今の仕事と直接関係がないことだった。誰にも読まれないかもしれない冊子をつくるために、それがどうなるかわからないけど、ひたすらに、がむしゃらに書いた。戦略は“とにかくやりきる”のみ。

その時にやりきった経験が、その後の自分にとっていい意味での「つなぎ」になっている。一見関係ないがその時身に着けた「ムダ」な知識や表現が、研修やコンサル時に咄嗟にでてくる。考えずに出てきてくれる。点と点をつないでくれているように思う。

今でもあのファミレスの“ドリンクバー“には、足を向けて眠れない。

お蔭様でやってこれてます、株式会社バリューマシーンインターナショナル

そしてもうひとつ、

その“がむしゃら時間”は“ちょっとかっこ悪い”ことに費やすのがおススメ。なぜなら“カッコいい”ことは、みんなやっているから。
できる軍団が、みんな集まっちゃうと、そこはできるやつだらけになったりするので大変。多少かっこ悪いことだと、競合も少なくなるから、得意技として将来使える確率は高い。
そして、かっこ悪いものこそ、やってみたらとてつもなくカッコよかったりする。
その良さを知っているのは、「やってみた人」だけだったりするから価値が高まる。
まあ、そんなこと考えずにやってみようって言ってたのに、だんだん打算が入ってきたのでこのあたりでやめておこう。

前述の「サンクチュアリ」の江口カン監督がインタビューで言っていた。

「やったことないところに宝がある」

と。

相撲の世界を描くにあたり、何度もスタッフに「やったことないんですよね」と言われたという。そこで監督はこういったという、

「だから、やってほしいんだ」

「やってないところに宝がある」

考えるスタミナがある若者たちよ、

「自分に向いていることがわからない」「自分は何にチャレンジすべきか」を考え始めたら、
とにかく、そのタイミングで自分の目の前にあらわれたことに、何も考えずに、6か月間、

「とにかくやってみる」
「がむしゃらにやってみる」

ことを「やっちゃえ、おっさん」代表として、おススメしたい。

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