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世界の美味しい月

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世界の片隅であなたが味わう美味しい月の物語
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#月

【小説】月が綺麗な夜もある

【小説】月が綺麗な夜もある

ヤマザキくんとは同じ塾だった。

母親がママ友から「厳しいけど成績を上げてくれるイイ塾よ」と聞いてわたしを送り込んだ英語の個人塾だ。会話なんかまったくやらないで千本ノックみたいにひたすら英語の長文を読むだけだった。成績が上がったかどうかはわからない。

ヤマザキくんは小太りでそんなに背は高くなく、ちょっと目にはいじめられるタイプに見えた。が、そうではない。よくしゃべる子で勉強はできた。少人数のこじ

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闇を照らす月を食べた

闇を照らす月を食べた

ココンコココッコ、コンコンッ。

軽やかな明るいノックに乗って、彼の感情が伝わってくる。
それは、私の色と同じ色をしている。
たった数メートルのその距離をタタタタッと駆け寄って、私はふわっと扉を開けた。
柔らかい視線とつながる。
紐が解けていくように、表情が溶けていく。

「ほら。」
差し出されたのはビニール袋。そんな物よりも先にこの人に触れてしまいたい。まるで二人の間に挟まる障害物のようなそれ、

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月とザンザレリ

月とザンザレリ

四季を問わず、夜、月を見ていることが多い。
月光浴が好きだ。
白い光、静寂・・・に包まれながら、
ただ、座っている。

たまに雲で隠れて、また少しずつ顔を出す月。
霞がかかったような幻想的な月。
やさしく慰められるような月の光を見ている。

どうしようもない気持ちを抱えた自分を浄化してくれるような気がする。
月を眺めていると、悲しくもないのに
涙が流れることがある。

そう呟いた友人は、とても感覚

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