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第一作品目『愛国心 伯胡への書簡集』

0.1 第一作品目『愛国心 伯胡への書簡集』の紹介

 こちらの記事は、拙作『愛国心 伯胡への書簡集』の紹介、並びに、Note上での有料公開の記事でございます。
 拙作は、2021年4月に出版いたしましたが、その後、本文の修正と内容の加筆が必要となり、現在、第3版の出版は7月6日を予定しております。

 第2版を購入して下さった方々に、誠に、心から深くお詫びを申し上げます。
 さて、本記事では、拙作の有料公開を行います。本体価格2500円(消費税抜き)の所を、1500円割引して、1000円で販売させて頂きます。
 拙作の概要は、以下の通りです。

 拙作は、在日ベトナム人として、愛する祖国ベトナムと、第二の祖国である日本に何か貢献できないかという情熱と、幼少期から深い尊敬の念を懐いてきた伯胡(ホーチミンの尊称)を遺徳を引き継ぐ大志、そして、愛国心と哲学者としての理念を以て、論語・大学・中庸を基本として、プラトンやアリストテレスをはじめとする様々な西洋哲学と、孔子や老子をはじめとする様々な東洋哲学を融合させて、独自に作り上げた国家論である。
 個人の生き方から国家の在り方に至るまで、心の本質から宇宙の根源に至るまで、日常生活から形而上の世界に至るまで、あらゆる哲学を網羅して体系化し、超越的でありながらも現実的であり、形而上学的でありながらも実践的な哲学書となるように創意工夫して著述した。
 読者の皆様方にとって、有益かつ有意義な哲学書になることを願ってやまない。そして、著者は自分が書いた内容の実践や応用に努めていく。拙作が読者の皆様方の生きる気力や希望、成功や勝利、そして、喜楽や幸福に貢献できれば、誠に幸甚の至りである。

 拙作の解題までは無料公開となります。宜しければご購入下さいませ。
 購読者の皆様にとって、「貴重な金銭と御時間を掛けて熟読して、本当に有意義なものであった!」と思える作品であることを、心から願っております。
 購読者の皆様からの、ご感想や拡散・紹介、そして、適切な質問や疑問、批判や反対意見等を、心からお待ちしております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

0.2 表紙

00_愛国心_伯胡への書簡集(本表紙)

0.3 解題

 著者である自分は、哲学者を志している在日ベトナム人である。拙作を著述し始めた二〇二〇年は、コロナの大流行という、世界規模の大惨事の真(ま)っ只中(ただなか)であり、後の世界史に、世界の大災害の一つとして記録されることであろう。
 そんな二〇二〇年に、大学を卒業したばかりで、無知無能な未熟者にして、無力である自分は、大学時代、二年半に及んだ技能実習制度の監理団体での内定と勤務を自ら辞退し、路頭に迷っていた時、父の人徳と、ある日本語学校の経営者・上司・先輩の方々の御厚意により、アルバイトとして勤務することが出来、これまでとは違った新しい形態で、技能実習生、そして新たに、外国人留学生に携わることになった。
 日々、職場に手間や面倒ばかり掛けてしまい、大恥と猛省の日々を過ごしながら、一日でも早く、一人前になるよう、懸命に奮励努力している。何よりも己の不出来や無責任に、精神と自我の弱さや、経験と力量の不足などに、深く痛感しており、そして、自分の先天的な問題と、過去の背景や境遇により、一般的に考えたり、客観的に観てみると、実際は、容易に理解し、簡単に出来ることですらも、失敗してしまうことが多々あり、本当に情けないことである。
 しかし、自己啓発と社会貢献、そして、自己実現と社会啓蒙の両立と実現を志したからには、身を修めて世に出、知識を実践し、自らの言動を省察していかなければならないのだ。さらに、己に克(か)って、実績のある社会人になっていかなければならないのだ。だからこそ、日々、怯え恐れつつも、挑み続け、疲れ果てつつも、進み続けていけるように、志を確りと懐いては、誠なるものへと変えていく奮励努力を積み重ねている。
 さて、自分は僅(わず)か四歳の頃から哲学者としての素質と志を持っており、多種多様な妄想や幻覚と、精神的・心理的な危難や苦難を多く抱えており、それは今でも、そしてこれからも、死ぬまで、直面し続けていかなければならない。
 そんな自分は、父の慈愛や賢徳と長年の苦労や抜群の忍耐のおかげで、二〇一九年の年末に、遂に哲学者としての道を、本当に切り拓くことが出来た。
 そして、二〇二〇年は、コロナの大流行により、世界中の諸国は危機的な状況に陥り、多くの業界は大打撃を受けて、多くの人々は、閉鎖・倒産・失業・無職等の最悪な事態に、直面していかなければならない状況に陥っている。
 このような状況下で、自分は『論語』をはじめ、『孟子』・『荀子』・『老子』・『晏子春秋』・『菜根譚』・『三事忠告』・『呻吟語』・『言志四録』・『箴言』・『伝道の書』等を味読して、慎独して修身に励み、博学に勉めて、志を高めている。
 そして八月八日の夜に、自室で、現在と未来について、物思いに耽(ふけ)っていると、幼少期から深く尊敬して来た伯(バク)胡(ホー)(Bác Hồ。ホー・チ・ミンの敬称)と共に、上空にまで及ぶ高山に登って、二人で一緒に、快晴の青空・清涼な風・広大な山々・大地・大海等の美景を眺望する、という幻覚を見た。
 そして伯(バク)胡(ホー)は、自分に次のような詩を贈って下さった。

1. Có bông hoa không bao giờ nở. Vậy sao lại biết đó là bông hoa?
1.決して咲かない花が在る。ならば、なぜそれが花であると、知っているのだろうか?
2. Nơi không bao giờ có ai đến. Vậy sao lại biết có nơi đó?
2.誰も行ったことが無い場所。ならば、なぜその場所を知っているのだろうか?
3. Đã qua không phải là sự kết thúc hoàn toàn. 3.過ぎたということは、完全に終わったということではない。
4. Đã đến không phải là sự bắt đầu thật sự. 4.着いたということは、本当に始まったということではない。
5. Thiên địa mênh mông. Nhưng chỉ có Thiên mới là vĩnh viễn. 5.天地は広々としている。だが、ただ天のみが永遠である。
6. Vô hữu hiển nhiên. Nhưng chỉ có vô mới là chân thật. 6.有無は明らかである。だが、ただ無のみが信実である。
7. Quay lại rồi ấp, dừng lại rồi yên, tiến lên rồi nối. 7.戻っては育み、止まっては静まり、進んでは繋げる。
8. Ấp là bác học, yên là trung hanh, nối là vận mệnh.
8.育むことは博学であり、静まることは中行であり、繋げることは運命である。
9. Mỗi một hơi thở là mỗi một bước gần đến sự chết. 9.一つ一つの気息は、死への一歩一歩である。
10. Mỗi một ý thức là mỗi một bước gần đến sự sống.
10.一つ一つの意識は、生への一歩一歩である。

 そして、この詩から、著者である『自分』と、筆者の意識の中で生じた、又は、入って来た「四人の自分達」は、意を誠にすることに努め励み、天に誓って、「温故知新」を決意して、決行することにした。
 死者は、完全に形が変わった力量(エネルギー)であり、書物や遺跡も、所詮は、ただの物体であり、いずれも無意識かつ無生物の物質である。
 だが、それらは全て、かつては意識の有る生物によって築き上げられ、そして遺された、熱の無い冷たい物質であり、無意識かつ無生命の物体である。
 ならば、「今、意識の有る生物であり、熱の在る物体である自分が、情熱を以て、書物や遺跡等の故(かこ)を温(たず)て(ね)学んでは、新(みら)を(い)知(つく)り、そして、思っては動き、動いては考え、考えては行い、行っては知り、知っては思い、思っては動き…というように、感情や理知と、神経や血流等を活性化させて、温(あた)め(た)る故(ゆえ)から、知(かこ)を新(あた)し(ら)くしていくべきだ!」と、思い立ったのだ。
 そして、故(かこ)である伯(バク)胡(ホー)を始めとする、先哲の遺産や遺徳、さらには、天地や時空を温(たず)て(ね)学び、新(あた)し(ら)きを知(つく)って、故(しし)を(ゃ)温(あた)め(た)る故(ゆえ)から、知(かこ)を新(あた)し(ら)くするための書簡集を著述することにした。
 ちなみに、故(しし)や(ゃ)故(かこ)は「道」であり、知(かこ)や新(みら)は(い)「徳」である。
 さて、この拙作を著述するために、そして、自粛中のストレスで、自分は間違って、膨大な数の文献を購入して、多額の借金を負うことになった。
 このことは、経済的な観点からすれば、実に馬鹿で無謀であり、何よりも、祖国にいて、離れ離れになっている父に、多大な心配を掛けてしまった。
 だが、父に無理を言い、そして、自ら責任を負って、学問と仕事、執筆・売上と生計・返済を両立させていくことを、決意した。そのため、この本の著述と出版は、「生計と借金返済のための副収入を得るため。」という目的もある。
 しかし、「自分自身の初志を確立させて、その志を、天に誓い、地で行い、人へ広めることで、内界を確立させる根本だけではなく、外界での実践と挑戦の原動力にもするため。」というのが、著述の真意と本当の目的である。
 また、現代では一般的に、滅多に触れられない「忠誠心」や「愛国心」等の愛は、「『危難や苦難に満ち溢れ、孤独や悲憤に挑まなければならないものであると同時に、素晴らしく、美しくて、幸せなものでもある。』という個人的な想いや考えを、世に広めていくため。」という目的もある。
 そして、自分自身の奮励努力で、「忠誠心」や「愛国心」等の愛を実現していくためにも、世間の一部の方々からの経済的な支援(拙作の購入)と、精神的な支援(拙作の味読)を頂ければ、大変有難いことである。
 そして何よりも、コロナを収束させるための活動と、その後の復興活動に、本当に貢献できる本の一つにもなれれば、それはもはや、幸甚の至りである。

 さて、拙作の主要な参考文献は、以下の通り、ホー・チ・ミンの著作と、他者が著述した伝記・評伝等、及び、世界中の先哲や諸賢の著作である。

『ホー・チ・ミン ベトナム解放の父』(岡本 隆三⦅著⦆、弘文堂、1966)
『ホー・チ・ミン わが祖国の自由と独立』(日本ベトナム遊行協会⦅編⦆、1966)
『解放の思想』(ホー・チ・ミン⦅著⦆、大類 純、坂本 徳松⦅訳・編集⦆、大和書房、1966)
『ベトナムの星 ホー・チ・ミンと指導者たち』(ジャン・ラクチュール
⦅著⦆、吉田 康彦、伴野 文夫⦅訳⦆、サイマル出版会、1968)
『ホーチミン 獄中日記 詩とそのひと』(ホー・チ・ミン⦅著⦆、秋吉 久紀夫⦅編訳⦆、飯塚書店、1969)
『正伝 ホー・チ・ミン』(ベトナム労働党中央党史研究委員会⦅著⦆、真保 潤一郎⦅訳⦆、毎日新聞社、1970)
『ホー・チ・ミン』(ボー・グエン・ザップ、[他]⦅著⦆、ベトナム労働党史編集委員会、ベトナム外交書院⦅共編⦆、原大 三郎、太田 勝洪⦅共訳⦆、東邦出版、1972)
『ホー・チ・ミン 人間解放の人びと』(C.Pラジョー⦅著⦆、山田 照美
⦅訳⦆、福村出版、1974)
『ホー・チ・ミン伝』〈上下〉(チャールズ・フェン⦅著⦆、陸井 三郎⦅訳⦆、
岩波新書、1974)
『わが民族は英雄』(ホー・チ・ミン⦅著⦆、加茂 徳治⦅訳⦆、新日本出版社、1976)
『ホー・チ・ミン』(デイビッド・ハルバースタム⦅著⦆、新庄 哲夫⦅訳⦆、角川文庫、1977)
『ホー・チ・ミン 人物現代史8』(大森 実⦅著⦆、講談社、1979)
『ホー・チ・ミン 民族解放とドイモイ 現代アジアの肖像10』(吉田 元夫
⦅著⦆、岩波書店、1996)
『ベトナム革命の内幕』(タイン・ティン⦅著⦆、中川 明子⦅訳⦆、めこん、1997)
『ベトナム革命の素顔』(同上⦅著⦆、同上⦅訳⦆、同上、2002)
『論語 新釈漢文大系1』(吉田 賢抗⦅著⦆、明治書院、1960)
『韓非子 新釈漢文大系』〈11/12〉(竹内 照夫⦅著⦆、明治書院、1960-1964)
『伝習録 新釈漢文大系13』(近藤 康信⦅著⦆、明治書院、1961)
『孟子 新釈漢文大系4』(内野 熊一郎⦅著⦆、明治書院、1962)
『老子・荘子 上 新釈漢文大系7』(阿部 吉雄、山本 敏夫、市川 安司、遠藤 哲夫⦅著⦆、明治書院、1966)
『荘子・下 新釈漢文大系7』(市川 安司、遠藤 哲夫⦅著⦆、明治書院、1966)
『荀子 新釈漢文大系』〈5/6〉(藤井 専英⦅著⦆、明治書院、1966-1969)
『大学・中庸 新釈漢文大系2』(赤塚 忠⦅著⦆、明治書院、1967)
『アリストテレス全集』〈旧版:全17巻〉(出 隆・山本 光雄⦅監修⦆、岩波書店、1968-1973)
『易経』〈上下〉(高田 眞治、後藤 基巳⦅訳⦆、岩波書店、1969)
『礼記 新釈漢文大系』〈27/28/29〉(竹内 照夫⦅著⦆、明治書院、1971-1977)
『プラトン全集』〈全15巻+別巻〉(田中 美知太郎・藤沢 令夫⦅監修⦆、岩波書店、1974-1978)
『近思録 新釈漢文大系37』(市川 安司⦅著⦆、明治書院、1975)
『墨子 新釈漢文大系』〈50/51〉(山田 琢⦅著⦆、明治書院、1975-1987)
『ギリシア哲学者列伝』〈上中下〉(ディオゲネス・ラエルティオス⦅著⦆、
加来 彰俊⦅訳⦆、岩波書店、1984-1994)
『プロティノス全集』〈全5巻+別巻〉(田中美知太郎⦅監修⦆、中央公論社、1986-1988)
『春秋左氏伝』〈上中下〉(小倉 芳彦⦅訳⦆、岩波書店、1988)
『管子 新釈漢文大系』〈42/43/52〉(遠藤 哲夫⦅著⦆、明治書院、1989-1992)
『大戴礼記 新釈漢文大系113』(栗原 圭介⦅著⦆、明治書院、1991)
『呻吟語』(公田 連太郎⦅訳注⦆、明徳出版社;改訂第5版、1994)
『ソクラテス以前哲学者断片集』〈全5冊+別冊〉(内山 勝利⦅編集⦆、国方栄二、[他]⦅訳⦆、岩波書店、1996-1998)
『史記』〈全8巻〉(小竹 文夫、小竹武夫⦅訳⦆、筑摩書房、1997)
『詩経 新釈漢文大系』〈110/111/112〉(石川 忠久⦅著⦆、明治書院、1997-2000)
『完全なる人間 魂のめざすもの』(アブラハム・H・マスロー⦅著⦆、上田 吉一 ⦅翻訳⦆、誠信書房; 第2版、1998)
『Ancient Christian Commentary on Scripture Old Testament IX Proverbs, Ecclesiastes, Song of Solomon』(J. Robert Wright、Thomas C. Oden⦅編集⦆、Ivp Academic、2005)
『存在と時間』(マルティン・ハイデガー⦅著⦆、高田 珠樹⦅訳⦆、作品社、2013)
『龍樹『根本中頌』を読む』(桂 紹隆、五島 清隆⦅著⦆、春秋社、2016)
『徳と政治 徳倫理と政治哲学の接点』(菊池 理夫、有賀 誠、田上 孝一⦅編著⦆、晃洋書房; A5版、2019)
『マンキュー入門経済学』(N・グレゴリー・マンキュー⦅著⦆、足立 英之、石川 城太、小川 英治、地主 敏樹、中馬 宏之、柳川 隆⦅訳⦆、東洋経済新報社; 第3版、2019)
『マンキュー経済学Ⅰ ミクロ編』(同上⦅著⦆、同上⦅訳⦆、東洋経済新報社;第4版、2019)
『マンキュー経済学Ⅱ ミクロ編』(同上⦅著⦆、同上⦅訳⦆、同上、2019)
『SDGs時代のグローバル開発協力論 開発援助・パートナーシップの再考』(重田 康博、真崎 克彦、阪本 公美子⦅編著⦆、古沢 広祐、平山 恵、林 祐、高橋 清貴、斎藤 百合子、西川 潤⦅著⦆、明石書店、2019)
『すごい物理学講義』(カルロ・ロヴェッリ⦅著⦆、竹内 薫⦅監訳⦆、栗原 俊秀⦅訳⦆、河出書房新社、2019)

 先哲や諸賢、研究者や出版社の方々の碩学(せきがく)や偉業に、誠に感服と深謝する。

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