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ベニイズム

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棘ある美学と主義主張
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成熟の作法

成熟の作法

朝の顔 鏡が映す現実に 溜息よりも淡き微笑を

30代後半のあたりだっただろうか、朝起きたばかりの鏡の顔に失望するようになったのは。朝の眩い光の下に立つと、ありとあらゆる皮膚の粗が強調されることを知ったのもこの頃だった。
照明も同様。蛍光灯の無機質な青白い光は、多少の疲れですら猛烈な疲労に変えてしまう。だから夜の電車にいる仕事帰りの人々などは、多大なる疲労や心労を抱えているように見えるのだ。

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百の一瞥より一の熱視線

百の一瞥より一の熱視線

見つけてくれたら御の字
一銭の得にも成りません
情も光もありゃしません
読んで得来て幸は余所へ
数多が御用をお待ちです

足並みを揃える柔はなし
浮世に馴染む意気もなし
無虜と配慮の差は大きく
頓着の有無も極端がゆえ
針に触れたなら再来あれ

百の一瞥より一の熱視線
抜き飛ばし斜の百ならば
一字一句追う一の眼差し
その人格も罪も恥も枝葉
愚かな末節など百も承知

黙って遠くへ往こう

黙って遠くへ往こう

余計な言葉は口にせず
淡々と目の前のことを
熟している人への憧れ

生み出すものこそ全て
無駄口やお喋りは程々
作品がその人を代弁し
作品がその人を形作る
だから口数に頼らない

そういう人になりたい
そういう人でありたい

誰をも崇拝せず媚びず
涙を売らず情を貰わず
ただ孤高の存在であれ

其の孤独があるが故に
自由を弁えられるのだ
此処に対する粋を知り
其の美を解せる人間が
ほんの少しいればい

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レジスタンスレッド

レジスタンスレッド

落ち込んだから
爪に赤を纏った

妬み嫉み拗ねは
もっとわたしを
見てという願い

魂が捻れたら
心もねじれる

心が捻れたら
口もねじれる

口が捻れたら
言もねじれる

ねじれた言葉は
結局戻り戻って
自分を拗らせる

あなたが気づくまで
魂は飽きることなく
それを繰り返すのだ

変わりゆくがゆえの美しさ 自分だけの美学

変わりゆくがゆえの美しさ 自分だけの美学

わたしが桜を愛でるのは
その変化の早さと
どのシーンにもある美しさに
美学を感じるからだ

人もおなじ

変化しない人
自分の美学がない人なんて
つまらないのよ

ヴィヴィッドな彼女

ヴィヴィッドな彼女

他人の「ある」「持ってる」ほど
色鮮やかに見えてしまうものだ

だけどその鮮明な目は
本当は誰しもが持っていて

見る対象が他人だから
他人が色鮮やかに映って見えている

その目を自分に向ければいい
ただそれだけのことなんだよ

引きこもりは才能

引きこもりは才能

ヒキコモリを蔑んだり
憐れんだりする見方が多いけど

ヒキコモリって才能なんだぜ

大抵の人間は辛くて寂しくてできやしないんだ

辞めることにもっと本気になれ

辞めることにもっと本気になれ

辞めたいと言いつつ辞められない人は
現象の中にできない理由を見つけ
わざわざ自分の行く手を阻む
どんな現実になろうが
結局上手いこと理由を見つけてくる

本気で辞めたいのなら
そんなことしてる場合じゃなくなるはずで
理由が見つけられるうちは本気じゃない

もっと本気になれよ
自分の人生だろ?

損か得かより
気持ちいいかどうかだろ

損か得かより 気持ちいいかどうかだろ

数字に囚われて
自分の目と心で本質を見ようとしないのが
不思議でならない

あそこで何円得しただの
あの店のアレが高見えだの
そんなことでお金をセーブするより
ストレスの元を探る方がよっぽど節約になる
目先の僅かな利益に喰いつくよりも
お得に喰らいついてしまうそのマインドの元を探れよ

ストレス溜まる嫌な仕事でいくら稼いでもね
そのお金は結局ストレス発散に使っちゃうのよ
それこそが浪費

損だの得

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