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兎がほざく

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ショート•エッセイ、140字以内。毎日投稿、どこまで続く?
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#時間

兎がほざく1190

兎がほざく1190

食器を並べて食事の場をしつらえそして片付けるように。

場はしつらえと片付けとの間の有期の時の流れとも言えます。

空間と時間とは対等ではなくて空間は時間の中にあるような気がします。

だからどうだということまでには考えが及びませんがただ不思議に思っています。

兎がほざく1183

兎がほざく1183

今とは過去の終わりであり将来の始めでもあります。

しかも過去はすでに去り将来はまだ手もとにはありません。

今とはほんとうにからっぽです。

わかりきったことなのにぼくはこのことをよく忘れます。

自分の一存で今をねじ伏せたりはできないです。

からっぽだから。

兎がほざく1069

兎がほざく1069

美とは、美しいものを見たい聞きたいという心と、それにこたえる作品との出会いにあると思います。

その心は見ておきたい聞いておきたいという心でもあります。

有限の時が終わらないうちに。

失われる運命にあるものごとを。

作品は時の経過と繋がっているのです。

兎がほざく1048

兎がほざく1048

音楽はひとつながりの時間を意識させますが、その一音一音は次々に消え去ります。

その全体はただ印象にしか存在できないのです。

この世で起こることも同じように消え去り、ただ印象にしか存在できないのでしょう。

残された物体は楽譜のように印象の手助けをするだけです。

時が好き 【詩】

時が好き 【詩】

ぼくは時が好きです

戻らなくてよいから
進めなくても進むから
誰だって逆らえないから
時が好きなのです

時はぼくにも流れているのです
もちろんあなたにも

つぎの春だって
もうすぐなのです

兎がほざく864

兎がほざく864

時間が「流れる」というのは比喩なので、本当は流れてはいないかもしれません。

時間は一瞬で終わるはずの一生をスローモーションにして見せるものだとしたら?

ブレーキとしての時間、急降下に逆行する時間です。

この風景もぼくは徐行運転で見ているのでしょうか?