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シルバーブロガー七転八倒

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要介護者が人生の晩年に挑む奮闘記ブログ集です。
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#エッセイ

ひずみ~世界の歪みから・シルバーブロガー かく語りき~

以前、脳の疾患(脳卒中)」を患った事がある

脳に損傷を負うという事は、

実に不思議な体験で、

MRIで撮影された脳の断面画像には、はっきりと白い影(損傷部位)が写っている。

その後、再発も経験し、健常者に比べると、正常に機能している脳の部位は明らかに少ない。

脳が個人の「自我」とか、「個性」や「人格」の源であるなら、発症前の自分と発症後の自分がまったく同一である保証は、どこにも無いし、む

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妖怪「ぬかビックリ」現る

僕はケータイの「ネック・ストラップ」を使っている。僕は片手が不自由だからケータイを使う際に、ストラップは必需品です。

ケータイの操作中に,急に手を使う必要に駆られ、手から、ケータイを離しても、路上にケータイを落とさずに済み、なかなか便利だ。「ネックストラップなんて、ダサい」と思われるかもしれないが、手が不自由な、僕には「マストアイテム」です。

もちろんネックストラップを使わない事もあるが、普段

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展覧会は無料で楽しめます

幼い頃から「絵心」が、なかった。無いだけに「憧れ」が強く、
 絵画を見掛けると、つい見入ってしまう。僕は「基礎疾患」の有る高齢の障害者なので「検査入院」だの、リハビリ入院だのと、病院に行く機会が多く、その際の滞在時間も、若く健常な人より長い。



どこの病院にも、玄関先や、待合室、病棟に、絵画の一枚ぐらいは飾って有る。

そして病院は、退屈だ。

退屈だから、入院中は、空き時間を持て余し、「リ

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言葉の不思議

この数年の間に、我々の健康への意識は、かなり変わりましたよね。

もっとも、僕は、今までだって、健康には、充分、留意してました。



何故なら 僕は高齢な上に、基礎疾患が有り、以前「脳卒中」を患った事が複数回有るからです。 脳に疾患歴の有る高齢者が、気になる健康は、やはり「脳の健康」です。

聞いた話では、脳は、強い刺激や、強い感動を受けると、その刺激で、活性化され、「若さ」や「健康」を保てる

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持病と加齢と病床と/旅情と山人

僕は、昔患った、病(脳卒中)の後遺症と、加齢が元で、よく体調を崩し、ちょくちょく入院をする。幸い今年はまだ無事だが、入院生活から離れていると、ふと入院生活を懐かしく思ったりする事が有ります。
それは旅人が、旅情に、山男が山に、誘われるように、ふと思うのです。
旅と、山と、病床の共通項は「非日常」です。そんな普段と違う空間を流れる時間は独特だから、病室を流れる時間は、特殊な時間なのです。どう特殊かと

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通院はムズいよ。

せっかくの連休だから、1日ぐらいは有意義に使おうと思い、普段は仕事で、通いそびれている、 歯科医へ行こうと、週末も診療してくれるクリニックを調べ、予約の電話をすると、土曜の予約は、既に埋まっているとの事だった。

僕は、歯科予約のタイミング程、難しい事は無いと思うので、これから、その 「最良のタイミング」を検証してみます。



そりゃあ、歯やハグキが痛い等と、口内に異変を感じたら、誰でも通院

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吾,テレビドラマに戦慄せり。

僕は、ケータイの「メモ」とか「メモ帳」ってアプリをよく使う、もの忘れが多いので「備忘録」替わりに使っている。

こうして僕は、物忘れが多い癖に「記憶」には、ある種の執着が有る。

人生とか、自己とは、記憶や、記録の集合体にすぎないと思うからです。
 僕が何者か?僕が覚えてなければ、僕という現象は、成立しないし、僕が、いかにそれを力説したって、それを証明する資料(記録)が無いと、その主張(自分が誰で

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死肉の行方

近所のスーパーで、牛肉が安かったので、普段より、厚い肉を購入した。

歳をとるにつれ、食欲が落ち、特に「肉を喰いたい!」って気持ちが、若い頃より希薄になっていた。

お湯を注ぐだけで、食せる物や、レンジで温めるだけの食事で済ますと、「食す」という行為の本質を見失う。久しぶりに、血の滴る厚い肉を頬張って、我々が、「肉食動物」である事が実感出来た。

 虎だって、狼だって、補食の際、相手の必死の抵抗で

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野良ジジイのボヤキ

先日見た情報番組によると、近年「野良猫・犬」が激減しているらしいです。野良が減ったと言っても「何故減ったのか?どう減ったのか?」が気になるところです。保護猫として保護され、恵まれた境遇を得て、野良でなくなったか?保健所に捕まり、殺処分されたか?では、減り方が大分違う。

野良猫だって、野良犬だって、昔は街の一員でした



昔「野良ネコ」や「野良犬」は、近所で、わりとよく見かけた。

僕は、セレ

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命のそばで

先日、お彼岸に親戚が墓参りに来てくれて、仏壇にも花を添えてくれた。僕の住むアパートは「ペット禁止」だから、普段は、自分以外の生き物はゴキブリか、家蜘蛛ぐらいだが、長い間、意図的に「他者と暮らす」とか、「他の命」と共に居るという経験と疎遠だったので、仏花でも、近くに生きる命が居る暮らしを楽しんでます。

 もともと、朝起きたら、仏壇に線香を灯す習慣だったから、自然と「朝いち」で、花に目が行く。すると

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廃れ言葉(すたれことば)なんていかが?

先日読んだ、古い小説に「沓脱(くつぬぎ)」という単語が有り、その表現のレトロな趣に、感嘆したが、初めは、ピンと来ず、意味が分からなかった。
もちろん沓脱とは、玄関の扉を開くと、足元に広がる、廊下までの「あのスペース」の事だけど、僕は、あそこも玄関の一部だと思っていたので「いったい玄関って厳密には、何処の事だろう?」と思い、調べてみたが、その説明にも「三和土(さんわど)」とか「たたき」等と現代では、

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老齢イリュージョン

先日、或る情報番組で、年をとると、若い頃と「時間の速度」の感じ方が、変わる理由という話を聞いた。
 子供の一日は、初めての事や、知らない事が、いっぱい有り、「新しい学び」等の刺激に溢れ、せわしなく、時間が過ぎて行く為、一日を「あっという間」に感じ、逆に、大人は、そんな刺激は、既に経験済みで、知識も習得済みなので、安定した日常を繰り返すだけなので、子供の頃感じた「あっという間」の時間が日常に無い為、

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さかさドラキュラの悦楽

僕は、或る病をキッカケに、不眠症になった事があり、その改善の為に、取り組んだのが「毎朝、決まった時間に朝日を浴びる」という事だった。ドラキュラは日光が苦手らしいけど、習慣とは恐ろしいもので、逆に僕は、毎朝その日光を浴びて「さぁ、今日も頑張るぞー。」と思っているから、さしずめ「さかさドラキュラ」ってところです。 決まった時間にベランダに出るには、決まった時間に起きねばならず、その為のリズムが生活に生

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