【幸せの条件】 人生に向き合うための3ステップ 【自己分析】
時間:約30分ほどで読むことができます。休み休み読んでいただけたら幸いです。
何のために生きているのか、夢って何なのか、そんなことをずっと考えてきた私が、「幸せ」についての持論を、乱筆乱文ながら頑張ってまとめてみました。最後まで見ていっていただけたらとても嬉しいです。
全体の内容を二行ほどにまとめてみると、次のようになります。
幸せを感じられる条件は、健康・つながり・目標達成・貢献感
幸せになるには、価値観を軸にして自分の本当にやりたいことをする
【ゴール】幸せとは何かを三つのステップで確認し、幸せを実感する
私が最も重要だと思っていることを、この「note」で皆さんに共有させてください。皆さんに貢献できるように、頑張って文章を綴っていきます!
少し前まで、私は毎日「何も道しるべがない中で、ただなんとなく生きている」「何をするにも無気力になってしまう」という感覚を感じていました。
でも最近、そんな掴みどころのない生活を脱するべく、色々考えを深めていく中である結論を導き出しました。結論、自分がどうすれば幸せになるかをちゃんと理解することができれば、私たちは今この瞬間から幸せになれます。
この文章を通して、あなたが今まで頑張ってきたことや、取り組んできたことがちゃんと報われるように、また、心のなかでくすぶっていたものが晴れ渡るように、全力投球でサポートしていきます。よろしくお願いします!
科学の視点から見た「幸せ」とその条件
アドラー心理学における「幸せ」とその条件
自分だけのオーダーメイドの「幸せ」を定義
という3ステップを踏んで自分にとっての「幸せ」が何なのか理解し、その理解をもとに幸せを最大化していく。これが幸せを掴む手順です。一緒に一つずつ確認していって、あなたの人生をより良くしていきましょう!
①幸せホルモンと健康・つながり・達成感の関係性
まず、人間全般にとっての「幸せ」というのは何なのかということを精神科医である樺沢紫苑さんの知恵をお借りして考えていきます。このセクションでは、科学的に見た人間にとっての「幸せ」と、それを増幅させる方法を知ることができます。
樺沢紫苑さんは精神科医として、科学的・生理学的なアプローチで、どんな条件において人間が「幸せ」を感じるのかということを考えました。「精神科医が見つけた3つの幸福」という樺沢さんの著書や、ご本人のYouTubeでは「幸せホルモンと呼ばれるセロトニン、オキシトシン、ドーパミンが脳内物質として分泌されることで人間は幸せを感じている」ということが説明されています。
セロトニンというのは、一言でいうと、健康とひもづいた幸せホルモンです。例えば、健康的でバランスの良い食事をしたり、日光をちゃんと浴びて軽い運動をしたり、感動の涙を流したり、リラックスして深呼吸をしたり。といった健康的な生活習慣を通して、セロトニンが分泌されてくれます。
このセロトニンによる健康の幸せは、今から説明するオキシトシン的幸福・ドーパミン的幸福の土台となっています。基礎・土台となるこのセロトニン的幸福がある上に、2つの幸福が積み重なるという仕組みです。健康的な生活基盤を作ることは、最も基本的なことであり、最も重要なことなのです。
次はオキシトシンについてです。オキシトシンは、一言でいうと、「つながり」の幸せホルモンです。人とおしゃべりをしたり、スキンシップをとったりすることでオキシトシンは分泌されてくれます。なので、みなさんも普段から感じることができている幸せが、オキシトシン的幸福です。
オキシトシン的幸福は、良好な人間関係のおかげで形成されます。人とコミュニケーションを取ったり、一緒に食事したり、人に意識的に親切にしたり、といったふうに人とのつながりを大切にすればするほど、幸せの感覚を手に入れられるのです。(ペットとスキンシップをとることも効果的です)
このように、「健康的な生活をおくること」が幸せのための第一段階のカギ、「お互いにつながりを大切にして、思いやりを持って交流すること」が幸せのための第二段階のカギとなります。
ここまで説明してきた2つの幸福については、程度の違いはあれど、みなさんが普段から感じることができている幸せです。健康的な生活をしていき、他者と関わりを持っていられれば、セロトニンによってリラックスした爽やかな気持ちになれて、オキシトシンによってつながりによる安心感を感じることができます。今現在、確かにそこにある幸せをしっかりと認識して、大事に大事に育てていくことが重要です。
これら2つの幸福を土台として、三層構造の最上階に成り立つのが、「成功体験や達成感」によるドーパミン的幸福です。ドーパミンは、人が目標を設定して、その目標に向かって進んでいき、成功や達成をすることができたときに分泌されてくれます。しかしここでポイントとなるのが、失敗をしてしまった場合でも、ドーパミンは分泌されてくれるということです。
例えば、大きな目標を設定して、その過程においても、小さな目標をいくつか決めておきます。その中で、小さな目標を着実に達成していくと、一回一回ドーパミンが分泌されてくれます。設定した大きな目標は達成できなかったとしても、目標を目指したこと、失敗までの過程で頑張ってきたこと、それ自体をしっかりと評価してくれる幸せホルモンなんです。
さらに、周りの人と協力して目標を目指していき、お互いに感謝を伝え合ったり功績を称え合うことで、さらにドーパミンが出てきてくれます。また、何かに取り組むための「やる気」と言われている感覚を引き出しているのもドーパミンだと言われています。
※こまめに「ありがとう」と感謝を伝えることで、ドーパミンとセロトニンの分泌が促進されることがわかっています。
しかしながら、大きな成功や高い地位を追い求めすぎて体や精神を壊してしまうという人がいます。そこで思い出してほしいのが、ドーパミンによる幸せの感覚は、健康的な生活をしていて、良好な人とのつながりを持っているという基本的な幸福感の上に成り立つものなので、無理をしてしまうと本末転倒だということです。
なので、生活基盤の上に少しずつ達成感を積み上げていくということが重要です。できることから、できる範囲でいいので、少しずつ幸せを実現させていきましょう。
ここで、ここまで確認してきた三つの幸福を復習しましょう。
幸せを普段の行動の面から見ると、「無理しすぎずに、まずはよく寝て、バランスよく食事を摂って、日光を浴びて適度に運動することが大事。そして、会う人は多くなくても良いので、信頼している人と、楽しく、お互いを思いやりあった良好な関係を築く。そして、少しずつチャレンジを積み上げていって、周りの人とお互いを認め合い、達成・成功を目指していく。失敗したとしても、その過程が重要。」と言えます。
幸せホルモンの分泌の観点からは、「健康の幸せホルモン、セロトニンによって、安らかでおだやかな幸福感を感じられる。また、オキシトシンによって、人や動物との愛情やつながり、大切な人を想う愛に包まれた幸福感を感じることができる。そして、ドーパミンによって、心臓のドキドキ感のような、高揚感に似た幸せを感じることができる。」と言えます。
※ドーパミン的幸福に関連した注意
ギャンブルやアルコール飲酒時、ドーパミンが分泌されますが、ドーパミン放出の過剰を抑えられなくなってしまう依存症の原因となるので、「目標に向かったチャレンジの中で、健全な達成感を感じる」ことでドーパミンを得るのが大切です。
これが、科学的な視点から見た「幸せ」の感じ方です。
精神科医、樺沢紫苑さんの語られる理論をもっと知りたいと思われた方は、著書を読むか、YouTubeなどを見て勉強してみましょう!
②アドラー心理学における幸せとは貢献感である
「嫌われる勇気」という岸見一郎さんの書かれた著書では、アドラー心理学の基本が説明されています。ポジティブに生きるためのヒントがわかりやすく示されていて、アドラー心理学をもっと勉強したいという気持ちにさせられる本です。
アドラー心理学には、キーとなる重要理論として「目的論」というものがあります。「目的」を軸に考えていく思考法のことで、過去は今には関係なく(原因論の否定)、今現在から見た将来をより良いものにしていく(目的論への転換)ということを推奨しています。過去のトラウマから解き放たれて、未来志向で生きていくというポジティブ思考の思想です。
このように、アドラー心理学では、個人がより充実した人生を送っていくために必要な思考法が提唱されています。また、幸せについても、たった一言で定義しています。「幸せとは貢献感である。」という具合に。
幸せとは「貢献感」である。とは、どういうことでしょうか。
貢献感というのは、「自分は他者に貢献している」と感じられることです。
アドラー心理学では、人は、「私は誰かの役に立てている」と思えた時に
自らの価値を実感することができるとしています。
(「誰かに貢献しよう」とするには、欠点も含めてありのままの自分を受け容れてあげる、「自己受容」と相手を信頼する「他者信頼」が前提として必要とされます)
確かに、誰かに思いやりで何かをしてあげて、それに心から「ありがとう」と感謝してくれた時、幸せで温かい気持ちになりますよね。生活の中で交わされる「ありがとう」が、ふと私たちの琴線に触れることもあると思います。「感謝」というのは先程の幸せホルモンの節でも出てきたもので、人と感謝し合う温かいつながりを持つと、幸せを感じることができるというのは感覚的にもわかります。感謝は、幸せにとって大事なエッセンスです。
ここで一つポイントなのですが、アドラー心理学の「貢献感」という概念では、感謝されるかされないかに関わらず、自分が「貢献できている」「誰かの役に立てている」と感じることができれば、それはすなわち幸せであると示されています。
少し話はそれますが、大谷翔平選手は、スタジアムでなぜゴミ拾いをしているのか聞かれ、「人が捨てた幸運を拾っている」と言っていました。「人が捨てた幸運を拾っている」という言葉に深く意味は無いかもしれないんですが、少しアドラー心理学の「貢献感」と関連させて考えてみたいと思います。
普通に考えて、ゴミ拾いをする人って、直接感謝されることを期待しないですよね。誰かが気づいてくれて「ありがとう」と言ってくれるとは期待もせずに、それでもゴミ拾いをするんです。それは、ゴミ拾いをすると自分の内側からじわじわと貢献感を感じて、どこか清々しい気持ちになるからではないでしょうか。私は、これがアドラー心理学における「貢献感」で、大谷翔平選手の「人が捨てた幸運を拾っている」ということなんだと思います。見返りがあるかどうかは関係なく、貢献感は人のことを幸せにするのです。
「貢献感」という概念は理解できましたでしょうか。要するに、幸せになるためには「人のために自分から何かをする」ということが大事なんです。これは、先程の幸せホルモンの節での、良好な人間関係・つながりの幸せ、感謝や思いやりなどとも関連がある気がします。それを合わせて、今まで考察してきた、一般的な「人間にとっての幸せ」を、次のようにまとめてみます。
『健康的な生活をする』、『良好なつながりを持つ』、『目標を目指して努力する』、『誰かに貢献をして貢献感を得る(役に立つ)』、『互いに感謝し合う』
これらに、基本的な人間の幸福感のトリガーは集約されると考えられます。これが今までの考察の結論となります。
セロトニンによって、安らかでおだやかな幸福感を感じる。オキシトシンによって、人や動物との愛情やつながり、大切な人を思う愛に包まれた幸福感を感じる。そして、ドーパミンによって、心臓のドキドキ感のような、高揚感に似た幸せを感じる。周りの人に貢献できるように自分から行動し、「自分は他者に貢献している」という「貢献感=幸せ」を感じる。
このようにして、私たちは今日この瞬間から、幸せになることができます。
③自分の本当にやりたいことで価値観を充足させる
ここまで長い間読んでくれて、本当にありがとうございます。思い返してみると、この記事でのゴールは「幸せとは何かを三つのステップで確認し、幸せを実感する」ということでした。今まで、
科学の視点から見た「幸せ」とその条件
アドラー心理学における「幸せ」とその条件
自分だけのオーダーメイドの「幸せ」を定義
という3ステップの1、2ステップ目まで進めてきました。一般的に、幸せというのはどのようなもので、どのようにすれば幸せを感じることができるのかということを確認できましたね。ここからは、3ステップ目の「自分だけのオーダーメイドの幸せを定義する」ということに取り掛かっていきたいと思います。
オーダーメイドの幸せとはどういうことかというと、先程まで確認してきた人間にとっての普遍的な幸せと対比して、それぞれの人で相対的に変わる幸せということです。
例えば、私自身が定義した、私にとってのオーダーメイドの幸せは「人のサポートをすること」「心地よさ、安心感を感じられる人を増やすこと」「家族や大切な人たちを大事にすること」「学び続けて前向きに成長し続けること」「健康的な食事や生活リズムを継続すること」「バランス感覚を保って、自己管理・スケジュール管理をしっかりとできる人を増やすこと」「響く言葉、重みのある言葉を届ける、影響力のあるスピーカーであること」「人を感動させられるような文学的感性、美的感覚を以て、特別な人やたくさんの人の琴線に触れること」「ポジティブで前向きな考え方を普及して、自信を持って充実した人生を送れる人を増やすこと」「(自然を感じ)リラックスして開放性を感じること」などです。
これらのオーダーメイドの幸せは、自分自身の「価値観」に所在があり、自分が歩むべき道を記す「コンパス」となります。自分が「大事だと思っていること」を中心に添えることで、充実した生き方をデザインしていくんです。例えば、キャリアにおいて「働く目的」となるものがこの「価値観」です。
「価値観」とは、自分が価値を認め大事だと思っていることで、自分自身が「こうありたい」と思ったり、社会に対して「こんな人を増やしたい」「こんな生き方ができる世の中にしたい」と思ったりする、行動の原動力です。
自分にとって「大事なもの」、「価値観」を充足することができれば人はより幸せになることができます。例えば、こんなケースを考えてみましょう。「直接お客さんの顔を見られる立場の仕事をしたい」と考えている人がいるとします。しかし実際には、この人は企業の人事部で採用や研修、人事評価などの業務に携わっています。営業部から人事部に部署異動になったのです。このことで、仕事に取り組む意欲が著しく下がってしまいました。
これは、実際に行なうことと自分の価値観が合致していない状態の例です。このように、自分が大事に思っている「価値観」、働く目的に適わないことに対しては、人は心から価値を感じられません。このことを踏まえた上で、自己分析を日本に普及してみんなが「本当にやりたいこと」を見つけられるように活動している、この考え方を考案された八木仁平さんによると、
自分の価値観(大切なこと)を把握してそこに軸を置かないと、何かを始めても目的をすぐに見失ってしまって何も得られない。ということが言えます。それでは、どのようにして自分の価値観を特定して、その価値観を満たしていけばいいのでしょうか。
まず、自分の価値観(大切なこと)を見つけるには、そのための質問に答えて、それぞれの回答から自分が大切に思っていることの要素を拾い上げていく必要があります。
例えば、
「尊敬している人は誰か。また、なぜ尊敬しているのか。」
「今までで一番大きな影響を受けた経験は何か。また、影響を受けた人は誰か。」
「身近な人のどんなところが好きか。逆に、どんなところが嫌いか。」
「自分がついつい人におせっかいでしてしまうことは何か。なぜしてしまうのか。」
「人についつい熱弁したくなってしまうことは何か。なぜ熱弁したくなるのか。」
「最も幸福を感じるのはどんなときか。なぜ幸福を感じるのか。」
「自分が最期に亡くなるとき悪くない人生だったなと思えるのはどんな人生か?」
などと言った質問に答え、その回答を分析していくことで価値観を発掘することができます。より多くの正確な質問で「自分が大事に思っていること」を分析したい方は、八木仁平さんの著書『やりたいことの見つけ方』かYouTubeチャンネルをチェックしてみてください。
例えば、私が持っている「家族や大切な人たちを大事にすること」という価値観は、次のような質問への回答から分析しました。尊敬する人が誰であるかという質問に、 「ずっと自分たち兄弟のためにハードに働いたり、家事や身の回りのことを本当によくしてくれた親を尊敬しています。」と回答して、「家族という関係性の在り方を尊いと感じるし、家族との良い関係性を持つことは人生において最重要なことだと考えている。それに加えて、自分が本当に大切だと思っている人たちに関しても、家族と同じくらい大事にしていくことが重要だと思ってる。」というような分析結果になりました。このような質問に回答して、様々な角度から、様々な原体験を通して「価値観」、大事なことを分析していくことができます。
では、自分が絶対に譲れない、軸足を置くべき「価値観」が分かったら、次は何をすればいいでしょうか。
大事なこと(価値観)を分析した後は、「得意なこと(自然と楽にできてしまう、才能と呼べるような素質)」と「好きなこと(興味が自然と湧いてきて、情熱を感じられること)」を同じように分析していく必要があります。八木仁平さんの理論では、自分が不自由に感じないように、できるだけ「得意」なことに取り組むことと、自分が自然と時間を投下できる、「好き」に関連したことに取り組むことを重視しているからです。
八木仁平さんは、人の「本当にやりたいこと」を次のように定義しています。「本当にやりたいこと = 好きなこと × 得意なこと × 大事なこと」
というシンプルな式です。これは、大事なこと(価値観、仕事の目的)に適う形で、好きなことを、得意なことの性質を活かして行なうということを意味しています。それぞれの要素を分解してみると、「価値観」は先程言ったように自分が価値を感じる大事なことで、仕事の目的となるような根本的な欲求のことです。
「好きなこと」は、自分が自然と興味を感じたり情熱を燃やせたりする単語、例えばスポーツ、動物、写真、漫画、お菓子、教育、化学、車、ファッションなどです。自分が好きなことに関わって何か仕事をしたり、趣味をしたりすることで、集中してそのことに時間を投下することができ、充実した生活を送ることができるでしょう。仕事に関して言えば、好きな仕事とマッチングできることはめったに無いので、嫌いな仕事の中にも自分が楽しめる部分を見出すような工夫が求められます。
「得意なこと(才能)」とは、自分が意識しなくても自然とできてしまって、頑張らなくてもストレスなくできることです。逆に言うと、他人に対して、「なんでこんなことができないの?」と感じることはあなたが得意としていることといえます。なぜなら、得意なことに関して、「自分はそのことを自然とできてしまうので、みんなも簡単にできるはず」と感じるからです。例えば、「人との距離を縮めることが得意」「人前で堂々と話すことが得意」「手先が器用で細かいことをするのが得意」「一つのことに集中して丁寧な仕事をするのが得意」「スピード感を持って仕事を終わらせることが得意」「体を動かすのが得意」などが得意なことの例として挙げられます。
ここで注意していただきたいのは、知識やスキルは「得意なこと」とは別だということです。例えば、プログラミングの技能や英語の知識などは知識・スキルであって「得意なこと」ではありません。「得意なこと」、才能というのは、やっていて心地よく、頑張らなくていいもので、ストレスなくいられて夢中になりやすい、やっていると自分らしくいられるものです。「プログラミングのスキルを持っている」ということから考えられるのは、自然と論理的に考えることが得意であったり、課題解決のサイクルを回すことが得意であったりするかもしれません。「英語の知識がある」というのは、仮に実際に英語を運用する能力があるならば、言語への理解が早かったり、文章を書くことが得意であったり、文脈や文意を推測するのが得意であったり、表情やしぐさから感情を汲み取るなど人とのコミュニケーションそのものが得意であったりという可能性が考えられます。
知識やスキルは、本当にやりたいことを実現させるための手段として、後々身につける必要が出てくるものです。逆に、今はプログラミングが流行っているから、なんとなく必要とされそうだから、というような理由で知識やスキルを身に着けようとしても、実現したい価値観や本当にやりたいことを見据えて軸足を置くことができなければ、目的意識なく宙ぶらりんの学習になってしまいます。これでは意味がありません。
※プログラミングという作業自体が好きで夢中でやっていられる、という人などはこの話とは関係なく、天職だと思います!
ここまでをまとめると、仕事を探す場合であれば「好きなことを得意なやり方で仕事にする」ということを考えた上で、大事なこと(仕事の目的)で本当にやりたいことを絞った後、そのための手段・方法を考える。といったステップで、自分の価値観、幸せを叶えていきます。なぜ(Why)、どのように(How)、なに(What)をするのかという三拍子で価値観を実現していくイメージです。これら三つが揃うことで、自信を持ってワクワクしながら、人生の軸に沿って仕事できるのです。
それでは、先程「価値観」、大事なことについては分析したので、次は「才能」、得意なことについて考えていきたいと思います。「得意なこと(才能)」とは、自分が意識しなくとも自然とできてしまって、頑張らなくてもストレスなくできることです。次のような質問に答えることで自分の才能を分析することができます。
「苦手なことは何?それをポジティブに捉えてみるとどんな才能?」
「意識しなくてもうまくできることは?」
「心のワクワク感を感じるのはどんなとき?」
「休みの日などに自然とやってしまうことは?」
「長時間やっても苦にならないことは?」
「これまでで成果が出たことは何?どうして上手くいった?」などです。
質問への回答について、なぜそう思うのかを深く分析していくことで、自分が潜在的に得意なことを見つけることができます。
例を上げると、私は「伝えたい内容を適切な表現で文章にすることができる」「会話の中で相手の意図を汲み取ることが得意」「自分が価値を感じることに対しては着実に準備をしていくことができる」「手先の器用さが必要な作業はできないが頭を使うことであれば集中力を高く保ち効率的に行なうことができる」などといった才能(得意なこと)を持っています。
どのように得意なことを見つけたのかというと、例えば、「意識しなくてもうまくできることは?」という質問に対して「要領よく勉強すること」「内容や文脈を理解すること」「人の話や文章から意図を推測すること」という回答をしていました。いろいろな質問に対する回答を総括して、そのエッセンスごとに分類して一言で言い表すことができれば、それがあなたの「才能」、得意なことです。もっと才能を分析したければ、八木仁平さんの著書やYouTubeでさらに質問を探すことができます。
次は、「興味と情熱」、好きなことについて考えていきます。これは、興味があってもっと知りたいと感じる分野で、名詞一言で言い表せるようなものです。この興味がある分野をより深く知っていくことで、「興味」を「情熱」に育てていくことができます。
好きなこと(興味)は、次のような質問に回答することで把握できます。
「お金を貰わなくてもやっていられる趣味は?」
「お金を払ってでも勉強したいことは?」
「よく検索することは?」
「本屋に行ったらどんなジャンルの本に興味が湧く?」
「自分が過去に夢中になっていた遊び、分野は?」
「人よりもお金を使ってきたことは?」
「具体的に自分の好きなことを列挙してみると?」などです。
シンプルに食べ物やお花などといった、仕事とは関係なさそうなカテゴリーでも構いません。挙がってきたアイデアに対して、なぜそれが好きなのか深掘りしていくことで答えを一般化することができます。
例を上げると、私が好きなことは「英語」「(人生)哲学」「文章」「お金」「健康」「アウトドア」「スローライフ」「勉強」「アニメ」「スピーチ」「動画」「プレゼン」「歌」「研究」「感動」「意義」などです。これらは自然と興味が湧くもので、いずれかに関連したことなら、長時間やっても苦にならないことが多いです。
これはほんの数例ですが、「ロボット」「デザイン」「格闘技」「旅」「インテリア」「料理」「恋愛」「ダンス」「飛行機」などのようなものが好きなことの例として考えられます。時間がある時に、あなたがワクワクする分野をじっくり探してみてください。
最後に、今まで分析してきた価値観、得意なこと、好きなことを組み合わせて「本当にやりたいこと」として考えうる組み合わせを挙げていきます。
例えば、『やりたいことの見つけ方』の著者である八木仁平さんは、「夢中な人を増やすために自己理解を体系立てて伝える」という本当にやりたいことを持っています。価値観が「夢中な人を増やすこと」で、才能が「体系立てて伝えること」で、好きなことが「自己理解」ということになります。
ここで具体案を考える時、社会に対して貢献するための、「自分の外側に向いた価値観」を設定することを意識してみてください。八木仁平さんの場合は、「人生に夢中になりたい」という自分の内側に向いた「価値観」を、社会がこうなって欲しいという風に自分の外側に向けて変換すると、「夢中な人を増やすこと」となります。
私の本当にやりたいことを分析した結果も、具体例として共有してみたいと思います。
これらを、「〇〇するために〇〇な風に〇〇をする」「人を〇〇にする助けになるように〇〇を〇〇なやり方で行なう」のようにしてパズルみたいに組み合わせてみたら、次のようになりました。
例えば、
「人を感動させるために歌を練習して発表する」
「健康の自己管理ができる人を増やすために健康に関する知識を文章の形で届ける」
「世界中の人が家族や大切な人たちを大事にできるように幸せに関する哲学の情報発信をする」
「心地よさ、安心感を感じられる人を増やすために、政治経済のシステムや福祉をどのように享受・利用していけばいいのかという知識をコミュニティでのやり取りの中で普及させていく」
などが私の本当にやりたいことのパターンとして考えられます。
このように、人間にとって「本当にやりたいこと」というのは一つ限りではないし、深く分析していくと色々なやりたいことを見つけていくことができます。ぜひ皆さんもご自身で考察を繰り返して、自分が「本当にやりたいこと」は何なのか、言語化してみてください。今まで感覚でしか捉えられていなかった自分の内側からの欲求に気づくことができると思います。これが、自分だけのオーダーメイドの幸せです。
ここで、二点の補足をしておきたいと思います。
一点目は、ここで定義した「本当にやりたいこと」はいささか、実際には即していないような具体性に欠けた目標である可能性があります。ここでは、「キャリアアンカー理論」というものを使って自分の「働き方」の価値観についても分析することで、より具体的に自分の行動している姿をイメージできるようにしましょう。
「キャリアアンカー理論」というのは、働く際の自身の欲求や動機、価値観などを表すもので、働く上で自身の求める環境などについても考えることができます。自分自身がどう働きたいのかということを知ることができるんです。
キャリア・アンカーで自己診断!【チェックシート付き】「あなたはどうありたいのか」を考えてみよう! (ijumori.net)
キャリアアンカーには、
「特定の分野で専門性を発揮する」
「集団を管理する責任ある役職につく」
「社会的・経済的な保障、安定を求める」
「リスクに挑み創造性を発揮する起業家的創造性を発揮する」
「自分自身でやり方を決められる裁量を持つために、自律と独立を求める」
「社会への貢献を志す」
「ワーク・ライフ・バランス(生活様式)を保つ」
「解決困難で純粋な挑戦を競争下で行なう」
の8つがあります。
(※説明には私の解釈が含まれています。)
キャリアアンカーについては、ワークシートなどを用いて自分の大事に思っている順位を決めていくことができます。(上に貼ったリンクで診断できます)
私は過去に二度診断をしたことがあるのですが、一度目は
1位:生活様式
2位:専門・職能別能力
3位:奉仕・社会貢献
4位:起業家的独創性
5位:自律・独立
5位:保障・安定
7位:純粋な挑戦
8位:経営管理能力
二度目は
1位:奉仕・社会貢献
2位:生活様式
3位:自律・独立
4位:専門・職能別能力
5位:起業家的創造性
5位:保障・安定
7位:純粋な挑戦
8位:経営管理能力
という結果になりました。
ここから、「ワーク・ライフ・バランスが崩れてしまうような職種は好まず、管理職よりも専門職を好み、自身の裁量がある業務形態を好む」というように分析できます。例えば、先程考えた私の本当にやりたいことである「健康の自己管理ができる人を増やすために健康に関する知識を文章の形で届ける」ということならば、フリーランスのライターとして活動して、自分でスケジュール管理をし、家庭の時間も大事にしていける、ということになります。
※必ずしも自己分析した結果に固執する必要はありません。現在就いている仕事など、ある程度自分の能力を発揮できる仕事であれば続ける価値はあると思います。
このようにして、キャリアアンカー理論を用いて自身の譲れない仕事観を理解することで、より具体的な働き方をイメージすることができます。
二点目の補足は、自分の価値観やキャリアアンカー、好きなことなどは時間とともに変わりうるものであるということです。好きなことというのは、そのときにハマっているかハマっていないかで結構変動してしまうと思いますし、価値観やキャリアアンカーなども直近にあった出来事や時間の経過で変動していく可能性があります。
なので、定期的に自分が「本当にやりたいこと」は何なのか考えてみるといいでしょう。いま自分がやっていることの中に好きなこと・楽しめることを見出していくということもぜひ意識してみてください。
また、人間は意識よりも無意識からのほうが影響を受けているので、意識上で言語化したことは現実世界のことを説明しきれず、ここでお話した「幸せ」や「本当にやりたいこと」が人生の全てでは無いです。
ですが私は、自分の価値観を知ることは、暗い足元を明るく照らして、生きていく一歩一歩を確実な足取りにしていくことにつながると思っているので、皆さんにはぜひ理性の力を信じて、前へ前へと進んでいってほしいと思います。
【まとめ】幸せを科学する
ここまで以下の3ステップで、あなたにとっての幸せとは何か、理解を深めてきました。
科学の視点から見た「幸せ」とその条件
アドラー心理学における「幸せ」とその条件
自分だけのオーダーメイドの「幸せ」を定義
科学の視点からは、「睡眠・食事・運動など健康な生活をしていくことで、穏やかなセロトニン的幸福を感じる。また、良好な人間関係、つながりを形成することで、愛に包まれたオキシトシン的幸福を得る。そして、小さな成功・目標達成を積み上げていくことで、やる気や達成感をもたらすドーパミン的幸福を得ていく」ことで幸せを感じることができると学習しました。
そしてアドラー心理学の視点からは、「人のために自分から何かをすることで、貢献感(人の役に立っているという感覚)を得る」ことができると学習しました。
自分だけの幸せ、価値観を満たすためには自分の「大事なこと(価値観)」
「得意なこと(才能)」
「好きなこと(興味)」の三要素から「本当にやりたいこと」を分析していって、キャリアアンカー理論とも照らし合わせながら自分個人にとっての幸せを定義していくことが必要。ということを学習しました。
この3ステップで理解を深めることで、みなさんは「健康・つながり・目標・貢献・(個人の)価値観」という幸せを得るための武器を手に入れることができました。この記事で、「何のために生きているのかわからない」「毎日無気力でなんとなく生きてる」というような感覚があった方が、前を向いていける助けになることができれば嬉しいです。
今ここにある幸せに気づき、目指すべき方向を定めることができれば、人生は好転していきます。一気には変わらないかもしれませんが、一歩ずつ良い方向へ、良い方向へと歩みを進めていきましょう。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!今後の糧になりますので、スキ・コメント・フォローなどを頂けますととても嬉しいです。
相談したいことや悩みがあったら
X(旧ツイッター)やマシュマロで
なんでもお尋ねください!
⇓
Twitter:@uni_motivate