紗奈さより

(Sayori Shanah) 絵 詩 歌 朗読。いのちをめぐる旅。りんくまとめ: h…

紗奈さより

(Sayori Shanah) 絵 詩 歌 朗読。いのちをめぐる旅。りんくまとめ: https://pont.co/u/sayori

マガジン

記事一覧

春の木々と山と湖と

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ゼロのつながり

すべてが理由。そして理由はひとつもない。生命は広がりつづけ、そして収束に向かう。つねに終わりと初まりが一緒にある。 そんな感覚があるから、総和が0ゼロ(ゼロサム)…

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詩 「雨あがりのそらに」

「雨あがりのそらに」 ただ 砂の丘に立ち ながれる星をみあげて生きていたなら ただひとり 水のみちた夜のそらにゆらいで 息をしていたなら だれのいかりにも だれのか…

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詩 「息を」

 「息を」 いま空を見つめ あのころも空を見つめ いまあなたは遠く あのときはとなりで いっしょに心をふるわせた 生まれただれもがどこかにいれられ はいっていないと…

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童謡詩 「虹 にじ」

  虹 おおきな 虹がかかったよ ひとつの 虹 ふたつの 虹 おおあめのあとにかかったよ ひとつの 虹 ふたつの 虹 虹のはじまり どこだろな 虹のはじまり どんなとこ…

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詩 「ちいさな星」

 「ちいさな星」 ちいさな星ぼしよ 告げよ やがて来る春を待つように よろこびの日に そなえるように 光れ 暗やみのなかでその身を磨き 灯す時を待ち光れ 春の風 …

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思い(感情)に境がない人間の休養

思いがあふれるこの世界で よくもわるくも思いと繋がるわたしとあなたのための手紙 思い(感情)に境がない人間の休養:体を痛ませる思いからできるかぎり離れる 慈悲があさ…

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詩 「部屋に」

詩 「部屋に」 Sayori Dec,. 2021

フィルムカメラ YAMA MEMO 研究

わたし:フィルムカメラ初心者。 YAMA FILM の MEMO M20 というフィルムカメラをたのしむための研究。 CAMERA: YAMA FILM MEMO M20 FILM: Kodak ULTRAMAX 400 36枚撮り …

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短歌連作 『はかなさは』 (全3首)

短歌のアプリ「うたよみん http://utayom.in 」はじめたよ。 「さより、」: https://www.utayom.in/n/ddf7e0a8

♩ 愛を / 優河 (cover)

しんゆうがこの曲をリクエストしてくれたので ひさしぶりに歌を… 優河さんの「愛を」という歌です 歌詞(一部): “その傷が痛むたび 私の名を呼んで そっとあなたを抱き…

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詩 「胎のなかで」

・・・ いろいろと重なり4月末に体調をくずしました。 いまはだんだん元気になってきています。 これを収録したときはまだ喉が治りかけでしたが、「この詩を朗読するの…

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詩 「大きなばらの木」

ばらの木がこんなに大きく育つなんて知らなかった えも言われぬ美しさをたたえたばらの花が 大きな木に咲きほこる 花は可憐で 儚さをはらんで この世界に浮いている 小さ…

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詩 「水のように」

こころの声 生活の音にかき消されても 寄る辺ないことばに耳を貸さず みずからを信頼するのは骨の折れること ちからを渡せと言うひとがいる いのちを渡せと叫んでいる い…

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詩 「100年後から今を見る」

だれも気にかけていないけど今日も空はうつくしいよ たった一度の空だよ あなたは気にかけていないけど 今のあなたは今だけのあなた 今の私は今だけの私 今の私を あなた…

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詩 「しずく」

人間の知恵は大海のひとしずく 人々が おのおのしずくを持ち寄り 分かちあえば 見えなかったものが見えることもある 流れが生まれることもある ただ、それが完成品でない…

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ゼロのつながり

ゼロのつながり

すべてが理由。そして理由はひとつもない。生命は広がりつづけ、そして収束に向かう。つねに終わりと初まりが一緒にある。
そんな感覚があるから、総和が0ゼロ(ゼロサム)の地域通貨のありかたに感動をおぼえた。地域に限定されることで、貨幣の本質がわかりやすく示される。

貨幣は役目を終えたときに収束する。いいえ、人が意図した役目を果たしても果たさなくてもいずれ収束する。ひとりの人のところへ集まっても総体はゼ

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詩 「雨あがりのそらに」

詩 「雨あがりのそらに」

「雨あがりのそらに」

ただ 砂の丘に立ち
ながれる星をみあげて生きていたなら

ただひとり
水のみちた夜のそらにゆらいで
息をしていたなら

だれのいかりにも
だれのかなしみにもふれずに

もう なみだもなく
むねをさくことも
はらをさくこともなく

こころをとざすこともなく

ああ それでも
ひとのなかに生まれ
ひとのあいだに生きることをのぞむのは

あなたが
ひとのなかに生まれ
ひとのあいだ

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詩 「息を」

詩 「息を」

 「息を」

いま空を見つめ
あのころも空を見つめ
いまあなたは遠く
あのときはとなりで
いっしょに心をふるわせた

生まれただれもがどこかにいれられ
はいっていないと生きられないけれど
はいっていても
鉛のようで息ができない
つめたすぎる 外から中が見えない箱

さかれた心からそそいでくれた

あたたかさ

あなたがいて

息ができた

踏みあとひとつない
雪の原にねころび
金色《きんいろ》の麦

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童謡詩 「虹 にじ」

童謡詩 「虹 にじ」

  虹

おおきな 虹がかかったよ
ひとつの 虹 ふたつの 虹
おおあめのあとにかかったよ
ひとつの 虹 ふたつの 虹

虹のはじまり どこだろな
虹のはじまり どんなとこ
虹のはじまり 行きたいな
いつか行こう  虹のはじまるところ

ちいさな 虹がかかったよ
ちいさな 虹 ちいさな 虹
お花にみずをあげたなら
ちいさな 虹 ちいさな 虹

みんなに 虹をみせたいな
みんなで 虹をみていた

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詩 「ちいさな星」

詩 「ちいさな星」



 「ちいさな星」

ちいさな星ぼしよ 告げよ
やがて来る春を待つように
よろこびの日に そなえるように

光れ 暗やみのなかでその身を磨き
灯す時を待ち光れ
春の風 春のかおり 春のあたたかさを
はこぶ星として

冬のつめたさは血の流れをほそくし
指さきをかじかませ 鼻を凍らせ
口をとじさせる
吹雪は先を見えなくし
さけぶ声さえ耳にとどかない

冬に生まれ 冬をわたるわたしたちを
冬のつめたさ

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思い(感情)に境がない人間の休養

思い(感情)に境がない人間の休養

思いがあふれるこの世界で
よくもわるくも思いと繋がるわたしとあなたのための手紙

思い(感情)に境がない人間の休養:体を痛ませる思いからできるかぎり離れる

慈悲があさくなる心配も 時事にうとくなる心配も要らなかった

思い(感情)は

目に見えなくともたしかにそこにある

におい、香り
音、振動

それらと同じように心身に影響をもたらすものだった

においがそこに流れているように、思いもそこに流

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フィルムカメラ YAMA MEMO 研究

フィルムカメラ YAMA MEMO 研究

わたし:フィルムカメラ初心者。
YAMA FILM の MEMO M20 というフィルムカメラをたのしむための研究。

CAMERA: YAMA FILM MEMO M20
FILM: Kodak ULTRAMAX 400 36枚撮り

現像: カメラのみなみや

○ 構図
・フィルムに写る景色は、ファインダー越しに見える景色より広い。
[ファインダーとレンズの位置のズレ]と[ファインダーの周りの

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♩ 愛を / 優河 (cover)

しんゆうがこの曲をリクエストしてくれたので
ひさしぶりに歌を…

優河さんの「愛を」という歌です

歌詞(一部):
“その傷が痛むたび
私の名を呼んで
そっとあなたを抱きしめに行くから

この無力な両手で
あなたの頬を
つたう涙を拭うから

暗い夜を照らす月のよう
あなただけを包みたい”

詩 「胎のなかで」

詩 「胎のなかで」



・・・

いろいろと重なり4月末に体調をくずしました。
いまはだんだん元気になってきています。
これを収録したときはまだ喉が治りかけでしたが、「この詩を朗読するのは今がいちばんいい」となぜか思って録音したのを覚えています。
いま聞いてみると、弱々しい声がこの詩に合っているかもしれません。あはは。

▽朗読です▽

詩 「大きなばらの木」

詩 「大きなばらの木」

ばらの木がこんなに大きく育つなんて知らなかった
えも言われぬ美しさをたたえたばらの花が
大きな木に咲きほこる

花は可憐で
儚さをはらんで
この世界に浮いている

小さく細い木ばかりを見てきた

日の光の中に美しい姿を現して
人の目を驚かせる

落ちて 枯れて 朽ちて
地上の限りある美しさ

何にすがりつく
何にとどまる

花の向こうに
大きな木の向こうに
地中にめぐる根の向こうに
何を見る

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詩 「水のように」

詩 「水のように」

こころの声
生活の音にかき消されても
寄る辺ないことばに耳を貸さず
みずからを信頼するのは骨の折れること

ちからを渡せと言うひとがいる
いのちを渡せと叫んでいる
いのちが渇いているから
ちからが満ちていないから

あなたのいのちを渡してはいけない
あなたの時間を渡してはいけない

しずかにとりさられてゆく

警告はかき消される

こころの声はいつもあなたのうちにある
たえまなく流れる
水のように

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詩 「100年後から今を見る」

詩 「100年後から今を見る」

だれも気にかけていないけど今日も空はうつくしいよ
たった一度の空だよ

あなたは気にかけていないけど
今のあなたは今だけのあなた
今の私は今だけの私

今の私を あなたを
100年後から見つめます

2021 Sayori
#詩 #朗読 #空

詩 「しずく」

詩 「しずく」

人間の知恵は大海のひとしずく
人々が
おのおのしずくを持ち寄り
分かちあえば
見えなかったものが見えることもある
流れが生まれることもある

ただ、それが完成品でないことは
忘れない
不完全であることを忘れない

わたしたちの不完全さのなかに
見えないものが見えるもの

2021 Sayori #詩 #朗読