紗奈さより

(Sayori Shanah) 絵 詩 歌 朗読。いのちをめぐる旅。りんくまとめ: h…

紗奈さより

(Sayori Shanah) 絵 詩 歌 朗読。いのちをめぐる旅。りんくまとめ: https://pont.co/u/sayori

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最近の記事

春の木々と山と湖と

    • ゼロのつながり

      すべてが理由。そして理由はひとつもない。生命は広がりつづけ、そして収束に向かう。つねに終わりと初まりが一緒にある。 そんな感覚があるから、総和が0ゼロ(ゼロサム)の地域通貨のありかたに感動をおぼえた。地域に限定されることで、貨幣の本質がわかりやすく示される。 貨幣は役目を終えたときに収束する。いいえ、人が意図した役目を果たしても果たさなくてもいずれ収束する。ひとりの人のところへ集まっても総体はゼロ。なんてすばらしい理だろう。 「お返し」の習慣についても説明できそうだ。aさ

      • 詩 「雨あがりのそらに」

        「雨あがりのそらに」 ただ 砂の丘に立ち ながれる星をみあげて生きていたなら ただひとり 水のみちた夜のそらにゆらいで 息をしていたなら だれのいかりにも だれのかなしみにもふれずに もう なみだもなく むねをさくことも はらをさくこともなく こころをとざすこともなく ああ それでも ひとのなかに生まれ ひとのあいだに生きることをのぞむのは あなたが ひとのなかに生まれ ひとのあいだに生きたから くちてゆくことばを そっと りょうてでやさしくつつみ 息をふきか

        • 詩 「息を」

           「息を」 いま空を見つめ あのころも空を見つめ いまあなたは遠く あのときはとなりで いっしょに心をふるわせた 生まれただれもがどこかにいれられ はいっていないと生きられないけれど はいっていても 鉛のようで息ができない つめたすぎる 外から中が見えない箱 さかれた心からそそいでくれた あたたかさ あなたがいて 息ができた 踏みあとひとつない 雪の原にねころび 金色《きんいろ》の麦畑が 紅《べに》のゆうやけが あなたが すべてのあなたが 息をつないでくれたこと

        春の木々と山と湖と

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        • 生きるを思う
          1本
        • 詩たち
          12本
        • わたしとあなたの 文-fumi-
          1本

        記事

          童謡詩 「虹 にじ」

            虹 おおきな 虹がかかったよ ひとつの 虹 ふたつの 虹 おおあめのあとにかかったよ ひとつの 虹 ふたつの 虹 虹のはじまり どこだろな 虹のはじまり どんなとこ 虹のはじまり 行きたいな いつか行こう  虹のはじまるところ ちいさな 虹がかかったよ ちいさな 虹 ちいさな 虹 お花にみずをあげたなら ちいさな 虹 ちいさな 虹 みんなに 虹をみせたいな みんなで 虹をみていたい すうとしずかにきえるまで みんなで 虹をみていたい (2021年8月 さよ

          童謡詩 「虹 にじ」

          詩 「ちいさな星」

           「ちいさな星」 ちいさな星ぼしよ 告げよ やがて来る春を待つように よろこびの日に そなえるように 光れ 暗やみのなかでその身を磨き 灯す時を待ち光れ 春の風 春のかおり 春のあたたかさを はこぶ星として 冬のつめたさは血の流れをほそくし 指さきをかじかませ 鼻を凍らせ 口をとじさせる 吹雪は先を見えなくし さけぶ声さえ耳にとどかない 冬に生まれ 冬をわたるわたしたちを 冬のつめたさを背負うわたしたちを あたためうるのはなにか 星はつらなり へだたりをわたるす

          詩 「ちいさな星」

          思い(感情)に境がない人間の休養

          思いがあふれるこの世界で よくもわるくも思いと繋がるわたしとあなたのための手紙 思い(感情)に境がない人間の休養:体を痛ませる思いからできるかぎり離れる 慈悲があさくなる心配も 時事にうとくなる心配も要らなかった 思い(感情)は 目に見えなくともたしかにそこにある におい、香り 音、振動 それらと同じように心身に影響をもたらすものだった においがそこに流れているように、思いもそこに流れている 思いに境がないことは、「思いを知覚する器官の感覚がするどい」と言える

          思い(感情)に境がない人間の休養

          詩 「部屋に」

          詩 「部屋に」 Sayori Dec,. 2021

          詩 「部屋に」

          フィルムカメラ YAMA MEMO 研究

          わたし:フィルムカメラ初心者。 YAMA FILM の MEMO M20 というフィルムカメラをたのしむための研究。 CAMERA: YAMA FILM MEMO M20 FILM: Kodak ULTRAMAX 400 36枚撮り 現像: カメラのみなみや ○ 構図 ・フィルムに写る景色は、ファインダー越しに見える景色より広い。 [ファインダーとレンズの位置のズレ]と[ファインダーの周りの景色]を想定して撮る。むずかしい。 ○ 風合い フィルムならではの粒子感。

          フィルムカメラ YAMA MEMO 研究

          短歌連作 『はかなさは』 (全3首)

          短歌のアプリ「うたよみん http://utayom.in 」はじめたよ。 「さより、」: https://www.utayom.in/n/ddf7e0a8

          短歌連作 『はかなさは』 (全3首)

          ♩ 愛を / 優河 (cover)

          しんゆうがこの曲をリクエストしてくれたので ひさしぶりに歌を… 優河さんの「愛を」という歌です 歌詞(一部): “その傷が痛むたび 私の名を呼んで そっとあなたを抱きしめに行くから この無力な両手で あなたの頬を つたう涙を拭うから 暗い夜を照らす月のよう あなただけを包みたい”

          ♩ 愛を / 優河 (cover)

          詩 「胎のなかで」

          ・・・ いろいろと重なり4月末に体調をくずしました。 いまはだんだん元気になってきています。 これを収録したときはまだ喉が治りかけでしたが、「この詩を朗読するのは今がいちばんいい」となぜか思って録音したのを覚えています。 いま聞いてみると、弱々しい声がこの詩に合っているかもしれません。あはは。 ▽朗読です▽

          詩 「胎のなかで」

          詩 「大きなばらの木」

          ばらの木がこんなに大きく育つなんて知らなかった えも言われぬ美しさをたたえたばらの花が 大きな木に咲きほこる 花は可憐で 儚さをはらんで この世界に浮いている 小さく細い木ばかりを見てきた 日の光の中に美しい姿を現して 人の目を驚かせる 落ちて 枯れて 朽ちて 地上の限りある美しさ 何にすがりつく 何にとどまる 花の向こうに 大きな木の向こうに 地中にめぐる根の向こうに 何を見る 2021 Sayori

          詩 「大きなばらの木」

          詩 「水のように」

          こころの声 生活の音にかき消されても 寄る辺ないことばに耳を貸さず みずからを信頼するのは骨の折れること ちからを渡せと言うひとがいる いのちを渡せと叫んでいる いのちが渇いているから ちからが満ちていないから あなたのいのちを渡してはいけない あなたの時間を渡してはいけない しずかにとりさられてゆく 警告はかき消される こころの声はいつもあなたのうちにある たえまなく流れる 水のように 2021 Sayori #詩

          詩 「水のように」

          詩 「100年後から今を見る」

          だれも気にかけていないけど今日も空はうつくしいよ たった一度の空だよ あなたは気にかけていないけど 今のあなたは今だけのあなた 今の私は今だけの私 今の私を あなたを 100年後から見つめます 2021 Sayori #詩 #朗読 #空

          詩 「100年後から今を見る」

          詩 「しずく」

          人間の知恵は大海のひとしずく 人々が おのおのしずくを持ち寄り 分かちあえば 見えなかったものが見えることもある 流れが生まれることもある ただ、それが完成品でないことは 忘れない 不完全であることを忘れない わたしたちの不完全さのなかに 見えないものが見えるもの 2021 Sayori #詩 #朗読

          詩 「しずく」