不自由落下運動

それはそれは癖になる浮遊感 / 傷を愛し、傷に愛されて生きていきましょう

不自由落下運動

それはそれは癖になる浮遊感 / 傷を愛し、傷に愛されて生きていきましょう

記事一覧

誰かの光《短文・詩》

誰の中にも光は宿る。 強い輝き 微かな光。 強さはそれぞれ。 光は知らぬ間に人を救う。 光は祈りである。 あなたの存在は きっとどこかで誰かを照らしている。 今は…

ウィトゲンシュタインの「私的言語」について色々と論文を読んだ結果、一つの詩が生まれました。

https://note.com/un_free_fall/n/nd83aae28ace9

痛みは我のもの《短文・詩》

痛む。 心が痛む。 身体が痛む。 この痛みを 貴方に分かってもらえるものか。 共に「痛い」と泣けど、 私たちの痛みは重ならない。 苦しみ、悲しみ、傷。 この感覚は私…

「作品」が良いのか、「作者」が良いのか、どちらもまとめて愛せるのか、否か。

 芸能人・アーティストが何か騒動を起こした際 「好きだったのに」「曲を聴くのをやめた」と ガッカリする声をSNS上でチラチラと見る。  「プライベートにまで干渉して…

何のための文章なのか

8ヶ月ほど継続していたnoteの更新が ぱたりと止まってしまっていた。 もう書かなくても良い いや、もう書かない方が良い そう思ったためである。 noteからログアウトをし…

労働、それは、尖りつつ削られる川底の石のようなもの

ああ、仕事が面倒くさい。 三連休というのに、毎日PCを開いては仕事をしている。 今朝、ついにキレて資料で使う画像を ぜんぶ「猫ミーム」*にして"終わり"にしてやろうか…

6

文章は夜に降ってくる。それも前触れもなく、突然。

※自分のためだけに書いたきらいがあるので、 じっくり読まないことを勧める。 私は文章を夜に書くことが多い。 過去の投稿を遡ると、例外はあるものの、 23〜1時台に投…

6

頭のノイズが鳴り止まない

基本的に思考が散らかっている人間である。 「脳内多動」というやつであろうか。 眼前で現象している事態から情報は得つつも、 頭の中では別のことを考えている。 具体的…

2

あなたはAEDを、あなたは救急車を、あなたはあなたの100%の努力を。

「努力」に関する自論。 何かに向けて突き進み、目標へ到達するための推進力を「努力」という風に一般的には捉えられている。 試験に合格する、大きな大会に出場する、優…

2

ちゅ、多様性。ちぇ、多動症。

みなさま2023年お疲れ様でした。 いくつか、短い推察を2023年に残して 次の年に歩を進められれば。 ①人は変われる・変われない論争 よく「人は変われる」と聞く。 ある…

2

形骸化した多様性は二元論へと回帰する。そして、その多様性の名を冠した二元論が世を蝕む。

朝井リョウの『正欲』が映画化されたので、 先日観てきた。 「あぁ、そう、コレコレ」という不快さ。 YouTuberに感化され自分も学校に行かないと言い張る息子に強くNoを…

13

シティボーイはどこだ

『POPEYE』ってつい読んじゃうよね 自分はファッション雑誌を多く読む方で、 月に2〜3種類は買っている。 その雑誌だから、という理由では買わず、 自分の関心に合ってい…

13

等身大でしか書けない私たちへ

拝啓、文章を書くみなさまへ文章を書いていると、自分の表現方法が "お決まり"のパターンに嵌っているように 感じる瞬間がある。 結局、自分のことしか書けないじゃないか…

4

顔が見えない恐さ

コロナウイルスの蔓延によって 生活の形式が変わり始めて早数年。 いよいよオンライン社会が定着してきた。 私は大学3〜4年生でコロナ禍を経験している。 つまり、「卒業…

9

続・語ることの欲望について

前哨戦人と会話をする時、 自分は基本的に「聞き役」にまわる。 というか、"まわらされる"。 会話はターン制だとばかり思っていたが どうもそうではないらしい。 アプロ…

5

詩歌のブレーキ力

① 短歌を読みました。その感想先日、歌集を買った。 柄にもなく。 それがさっき自宅に届いた。 普段は小難しい哲学やら、小説やら、 エッセイやらを好んで読んでいる人…

17
誰かの光《短文・詩》

誰かの光《短文・詩》

誰の中にも光は宿る。

強い輝き 微かな光。
強さはそれぞれ。

光は知らぬ間に人を救う。
光は祈りである。

あなたの存在は
きっとどこかで誰かを照らしている。

今は誰も照らしていなくとも。
いつかは、いつの日かは。

一斉に辺りを照らす光。
弱り果てた人にだけ届く光。

光とは、救いである。

ウィトゲンシュタインの「私的言語」について色々と論文を読んだ結果、一つの詩が生まれました。

https://note.com/un_free_fall/n/nd83aae28ace9

痛みは我のもの《短文・詩》

痛みは我のもの《短文・詩》

痛む。

心が痛む。
身体が痛む。

この痛みを
貴方に分かってもらえるものか。

共に「痛い」と泣けど、
私たちの痛みは重ならない。

苦しみ、悲しみ、傷。
この感覚は私の世界のもの。

貴方は私の世界には来れない。
いつか貴方の世界にも行ってみたい。

私の痛みは私の痛み。
私の痛みは貴方の何?
貴方の痛みは、私の何?

分かり合うことで和らげたい。
そうして私たちは慰む。

分かち合うことで

もっとみる
「作品」が良いのか、「作者」が良いのか、どちらもまとめて愛せるのか、否か。

「作品」が良いのか、「作者」が良いのか、どちらもまとめて愛せるのか、否か。

 芸能人・アーティストが何か騒動を起こした際
「好きだったのに」「曲を聴くのをやめた」と
ガッカリする声をSNS上でチラチラと見る。

 「プライベートにまで干渉して自らの妄想を課すなよ」と言ってしまえばそれまでであるが、
この現象、かなり現代的な価値観から発生しているのではないだろうかと興味を持った。

問題提起:「好き」はどこから来るのか

 映像、音楽、絵画、彫刻、詩歌、小説…
我々の身の回

もっとみる
何のための文章なのか

何のための文章なのか

8ヶ月ほど継続していたnoteの更新が
ぱたりと止まってしまっていた。

もう書かなくても良い
いや、もう書かない方が良い
そう思ったためである。

noteからログアウトをし、
SNSのプロフィールに記載していたnoteのリンクも削除してしまっていた。

結果的に、ここに戻って来ているのだが。

何故筆を止めたのか。
「冷めた」からだ。

何を必死にダラダラと書いているのだろう。
どうせ社会で求

もっとみる
労働、それは、尖りつつ削られる川底の石のようなもの

労働、それは、尖りつつ削られる川底の石のようなもの

ああ、仕事が面倒くさい。

三連休というのに、毎日PCを開いては仕事をしている。

今朝、ついにキレて資料で使う画像を
ぜんぶ「猫ミーム」*にして"終わり"にしてやろうかと思ったぐらいにはイラつき、面倒がっている。

私はめちゃくちゃ労働のアンチだ。
常日頃から「労働は悪だ」と漏らしている。

反面、ワーカホリックな体質である。
大学最後の年には勤務先を3つ掛け持ちし、年間150時間働き、扶養の壁

もっとみる
文章は夜に降ってくる。それも前触れもなく、突然。

文章は夜に降ってくる。それも前触れもなく、突然。

※自分のためだけに書いたきらいがあるので、
じっくり読まないことを勧める。

私は文章を夜に書くことが多い。

過去の投稿を遡ると、例外はあるものの、
23〜1時台に投稿しているものが多く見当たる。

所謂「夜型」なのか、と思うがそうではなく
健全極まりない早寝遅起き人間なのである。

さっきまで村上春樹のエッセイを読んでいたというのに「あぁ、今書けるな」とこうして文章を打ち込んでいる。

(まっ

もっとみる
頭のノイズが鳴り止まない

頭のノイズが鳴り止まない

基本的に思考が散らかっている人間である。
「脳内多動」というやつであろうか。

眼前で現象している事態から情報は得つつも、
頭の中では別のことを考えている。

具体的には何を考えてる?と聞かれると
分からない。

「思考にすらなり得ない何か」が脳内を満たし、
眼前にも脳内にも集中できていない木偶の坊の完成である。

丁度最近読んでいる森博嗣の『アンチ整理術』では「物体や事象は本来発散/拡散していく

もっとみる
あなたはAEDを、あなたは救急車を、あなたはあなたの100%の努力を。

あなたはAEDを、あなたは救急車を、あなたはあなたの100%の努力を。

「努力」に関する自論。

何かに向けて突き進み、目標へ到達するための推進力を「努力」という風に一般的には捉えられている。

試験に合格する、大きな大会に出場する、優良企業に就職する、昇進する…。

そんな時に欠かせない(というか、それなしではありえない)のが個々人の「努力」である。

しかし、これではいささか荷が重い概念であるような気がする。
世間一般の「努力」の対象が大きすぎることが原因と考えら

もっとみる
ちゅ、多様性。ちぇ、多動症。

ちゅ、多様性。ちぇ、多動症。

みなさま2023年お疲れ様でした。

いくつか、短い推察を2023年に残して
次の年に歩を進められれば。

①人は変われる・変われない論争

よく「人は変われる」と聞く。
あるいは「人は変われない」と聞く。

個人的にはどちらも条件が不足しているため、
どっちを答えても不十分である。

正確に答えるためには
「変われる」「変われない」
「変わりたい」「変わりたくない」
の4つの象限で考えなければな

もっとみる
形骸化した多様性は二元論へと回帰する。そして、その多様性の名を冠した二元論が世を蝕む。

形骸化した多様性は二元論へと回帰する。そして、その多様性の名を冠した二元論が世を蝕む。

朝井リョウの『正欲』が映画化されたので、
先日観てきた。

「あぁ、そう、コレコレ」という不快さ。

YouTuberに感化され自分も学校に行かないと言い張る息子に強くNoを突きつけられない父親と、息子の笑顔を優先したいと後押ししようとする母親の、立場と気持ちのズレによるすれ違い。

自身の嗜好を満たすために見ず知らずの子供たちのYouTubeチャンネルに向けて動画内容のリクエストを送るコメント欄

もっとみる
シティボーイはどこだ

シティボーイはどこだ

『POPEYE』ってつい読んじゃうよね

自分はファッション雑誌を多く読む方で、
月に2〜3種類は買っている。
その雑誌だから、という理由では買わず、
自分の関心に合っていそうなトピックの際にのみ買う。

一般人(アパレルなどに関わっていないという意味)にしては多く買っている方だと思う。
洋服の着方だったり、モノの選び方だったりは
自分だけでは限界があるので、
他人の力を借りるようなイメージで購読

もっとみる
等身大でしか書けない私たちへ

等身大でしか書けない私たちへ

拝啓、文章を書くみなさまへ文章を書いていると、自分の表現方法が
"お決まり"のパターンに嵌っているように
感じる瞬間がある。

結局、自分のことしか書けないじゃないか…。

何について語っていても、結局は自分のルーツだったり、自分が今まで向き合ってきた一つの大きな問題だったりを下敷きにしているだけじゃないか…と、冷めた感情を抱くのである。

自分の「今回は別角度から切り込んでみよう!」と意気込んで

もっとみる
顔が見えない恐さ

顔が見えない恐さ

コロナウイルスの蔓延によって
生活の形式が変わり始めて早数年。
いよいよオンライン社会が定着してきた。

私は大学3〜4年生でコロナ禍を経験している。
つまり、「卒業論文の執筆」と「就職活動」という、大学生にとってはなかなか大きなイベントを、皆んながまだオンラインでの繋がり方を
模索している時に経験した。

そんな当時の記憶をふと思い出した。

「そういえば、オンラインでのやり取り
 あんまり好き

もっとみる
続・語ることの欲望について

続・語ることの欲望について

前哨戦人と会話をする時、
自分は基本的に「聞き役」にまわる。
というか、"まわらされる"。

会話はターン制だとばかり思っていたが
どうもそうではないらしい。

アプローチ回数が多く、パワーが強い方が
次第に相手をコーナーに追い詰めていく
ボクシングみたいなものなんだなと
勝手に納得している。

それにしても、会話における私は
あまりにも防戦一方だと思う。
ずっとスウェーで避けている。
少しはこち

もっとみる
詩歌のブレーキ力

詩歌のブレーキ力

① 短歌を読みました。その感想先日、歌集を買った。
柄にもなく。

それがさっき自宅に届いた。

普段は小難しい哲学やら、小説やら、
エッセイやらを好んで読んでいる人間が、
またどうして歌集を買ったのだろう。

理由は分からない。
そういう気分だった、と言えばそれまで。

ともかく、届いたので読んでみた。
…驚くことに、全く読めない。

内容が入ってこない。
するすると坂をくだるように
ページを捲

もっとみる