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エンドロール《短文・詩》

映画のエンドロールを眺めている

特にこだわりがあるわけでもないが
なんとなくエンドロールは最後まで観たい

エンドロールの良さは
映画が終わってもなお
暗転が続いているところ

もし明転されるシステムだったら
すぐにその場を後にしていると思う

正直、エンドロールの文字は読んでいない

下から上に、上から下に
流れていく文字の連なりを眺めているだけ 

ただただぼうっと
さっきまで観ていた映画のことだけを考える

この余白のような時間の中に
人生の豊かさが詰まっている

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