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否定《短文・詩》

not。副詞。
語を修飾して性質を否定する。

un。接頭辞。
後の語の性質を打ち消す。

どんな性質でもそれが据えられると逆の意を取る。

たった一言で180°のターンが起きる。

日本語でもそうだ。
不、非、未、無。

自由なものが不自由になり、
在るものが非在になり、
行き先が未踏となり、
意味あるものが無意味になる。

途端に突き放されるこの感覚。この儚さ。

ノットハッピー、幸せではない。
アンハッピー、不幸せ。

これは同値ではない。

notは真偽を反転させるだけで、
「幸せ」ではない状態であることを表す。

unは「幸せ」という性質自体を否定する。
幸せでないものは全て不幸せになる。

どちらを選ぼう。

unでなくnotを。

世界に可能性の花束を。

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