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履き違えの世界(4)
まえのおはなし
そのあやとりのような遊びは
元の世界にもありそうな遊びだったが
僕はそれを思い出すことはできなかった
君はいつも人伝てに僕に話しかけるような感じで
隣でひょいと座っている腕の細い君を
なんとなくも知ることはできないのだった
それなのに君は”ほんとうのようなこと”を
当たり前のように僕に話すもんだから
僕はうっかりこの世界に慣れてしまって
身体の水玉も とうに見失っていた
履き違えの世界(2)
まえのおはなし
履き違えの世界に住む魚は 香ばしい
彼らは僕に話しかける
「その様子じゃあ 最近きたんだろう
からだがまだ馴染んでないね」
僕はこの世界での生き方が
まだうまくはなれなくて
肌が水玉模様になるのだった
君に初めて会ったのは
ここへきて1日もたたないころだった
僕をここへ連れてきた張本人だったが、
つまらない所に居るような雰囲気で
無表情だった
しかし君の