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「ネット情報の海に溺れないための学び方入門」

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世間やネット上の常識や通説も、一度立ち止まり、ひと手間かけて調べてみると、その真偽や新たな事実がわかります。筆者は、大学図書館の司書として、また別の大学では教員として「学ぶ技術」…
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#大人の自由研究

「ネット情報の海に溺れないための学び方入門」第2回:ネット時代に、なぜ読書?なぜ図書館?~自分だけの世界地図と、脳内四次元ポケットを持とう~

ネットに飛び交う玉石混交の情報に踊らされないためには、今日までに学び「ここまでは確かだ」と言える知識を頭の中で自由に参照できるよう整理しておくことが大切ですが、個人の記憶容量には限界があります。しかし、未知の課題であっても、情報の海から確かなものだけを探し出す力があれば、対処が可能です。

「ローマ教皇がトランプ氏を支持」というフェイクニュースや、トイレットペーパー不足等のデマも、発信者の確認に加

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「ネット情報の海に溺れないための学び方入門」第3回:「鬼に金棒」の図書館活用術(その1)学術情報の流れと成り立ち

「ネット情報の海に溺れないための学び方入門」第3回:「鬼に金棒」の図書館活用術(その1)学術情報の流れと成り立ち

「図書館は、本が並んでいる場所」という固定観念が、根強くあります。きっと、多くの人にとって幼少期から物語や小説に親しんできた場だからでしょう。
確かに、課題を解決するうえでも本は重要ですが、得られるのは「すでにその業界では常識」の基礎知識です。ライバルに差をつけるには、より焦点を絞った先端的な情報が必要となり、それは専門の雑誌に論文や記事として載ります。したがって、基本から学びたいときは本を読み、

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「ネット情報の海に溺れないための学び方入門」<最終回>第10回:「学ぶ」知識から「使う」教養へ(アウトプット)

本連載では、これまで図書館やオンライン情報源を使った学び方(インプット)が中心でしたが、今回は最終回なので視点を変え、自分の考えを発信すること(アウトプット)がテーマです。
どれほど多く知識を集めても、そこから自分ならではの知見を生み出し、言葉や文章にしてみなければ、未来には何も残せません。しかし、ほんの小さな思い付きのアイデアでも、発信さえすれば、どこかの誰かに活用される可能性が生まれます。その

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このたび、初めての本『ネット情報におぼれない学び方』を出す運びとなりました。

このたび、初めての本『ネット情報におぼれない学び方』を出す運びとなりました。

このたび、初めての本を出す運びとなりました。

『ネット情報におぼれない学び方』というタイトルで、岩波ジュニア新書から来月に刊行される予定です。

https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b619889.html

この本の第一の目的は、「確かな情報源を探す方法」を学ぶことです。

それは「ネットだけでなんでもわかる」という思い込みを解き、本や図書館なども使った「王道

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