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月と船は夜空に浮かぶ。
彼女はいつもそこにいた。
12月の冷たい潮風を全身に浴びながら、震える指をなんとかこらえてカバンから取り出した今の時代にはなんとも懐かしい鉛筆を手に持つ。
どこにでも売ってそうな鉛筆を片手に、彼女は膝の上に両手で持てるほどのキャンパスを広げて、物悲しそうな顔をして目の前に停泊している船を題材に筆を走らせる。
どうしてそんな悲しそうな顔をして絵を描いているのか、僕は彼女に問いたかった。
だけど、そん
bye-bye/Hello
「今年ももうすぐ終わりか、、、」
夜も更けた午後23時30分。今年もあと30分で終了してまた新しい一年が始まろうとしている。紅白も笑ってはいけないも見てしまい、あとは1人餅の入っているインスタント麺を啜りながら新年の合図が自分から歩いてくるのを待つだけ。
テレビと外をうるさいほど元気に走る暴走族のバイクの音以外は思った以上に静かなもので、世間は家族や恋人、また今の俺みたいに1人家で静かに過ごし
悪は栄えず悩みしかない
俺には悩みがある。
今の仕事に就職をしてはや三年。
自分でもよくもっているなぁと思うほどこの仕事はブラックだ。
毎日のように肉体労働をやらされるし、時には業務外に仕事の相手と会わされる事もある
もちろん、肉体労働でもし怪我をすれば一応労災は降りるみたいだが先輩たちが労災を申請しているところを見たことがない。
入れ替わりが激しい職場環境ということもあり、つい先日入った新人なんて上司に功績が