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「歩く」というのは最高の趣味なのだ♪⑥

歩く趣味から他の趣味がどんどん生まれる

歩くことが好きになると、それを基本にいろいろな趣味が増えてくる。

だから、無趣味でつまらないと言ってる人には、とりあえず歩くことを勧めている。

趣味で歩いていると、いろいろな趣味が自然に増えてくるのだ。

趣味で歩いているうちに植物が好きになるというのは多いパターンである。

歩いていると、道端に咲く小さな花を見つける。

この花は何という名だ?と気になり出したら、植物図鑑が欲しくなる。

図鑑を買うと、今度はそこに載っている花を探したくなる。

こうして、少しずつ花の名を覚える人は多い。

花の名前が少しづつ分かってくると、今度は季節の移ろいに敏感になる。

ふきのとうを見つけると、少しくらい寒くても「春が来た」と嬉しくなるし、三月も終わりの頃になると、タチツボスミレが薄紫の群落を作るのを楽しみに待つようになったりする。

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日本はスミレ王国と言われるほどその種類は多く、50種を超えているという。

花の形が大工道具の“墨入れ”に似ているのでスミレとなったという由来も何やら楽しいのだ。

タチツボスミレは群生するのでよく目立つが、似た名前のツボスミレは花も小さく、半日陰になったような場所でひっそり咲くので目立たない。

この花を偶然見つけると、それだけでとてもいいことがあったように感じてしまう。

名前を知らなければ野草と見過ごしてしまう小さな草花も、名前を知ると愛おしくなる。

日本の植物界の父と言われる牧野富太郎博士の言葉に「雑草という名の植物はない」というのがある。

たしかにその通りで、一つ一つの小さな花にも名前があり、名前の数だけ命がある。

歩いているとそんなことも実感できるようになる。

そして来年もその場所で同じ花を付けられるように自然環境を守ってあげたくなる。

鳥も同じである。

鳴き声は聞こえても、わざわざその鳥を見に行こうとは思わなかった。

ところが歩く趣味を続けているうちに、バードウォッチングが趣味という人と知り合いになった。

言ってみればこれは必然で、遅かれ早かれこういう人と友達になる機会があるのではなかろうか?と思っていた。

「鳥というのは見ようと思えば見れます」という達人の極意のような心構えを教わり、実用的な双眼鏡の使い方なども教わって、今ではいっぱしのバードウォッチャー気取りである。

バードウォッチングが趣味に加わると、鳥の棲む森のことが気になる。

木や鳥を知って森を見ないわけには行かないのだ。

しかし、私の住む北九州もたびたび開発ラッシュに襲われていて、自然が破壊されている。

歩いているとこんなことにも無関心ではいられなくなる。

無関心ではいられなくなると、いろいろな人に話を聞きに出かける。

図書館で資料を調べる。

すると、工業地帯として発展してきた北九州の緑化を様々な人々が守っていることなどが分かってくる。

是非、その仲間に入って、森や野鳥や草花の“代弁者”となって、無用な開発に一石を投じる活動をしようなどと思う。

ここまで来ると、もう趣味とは言えないかも知れない。(笑)

だが、楽しく歩く趣味を続けるためにはこういうところもおろそかにはできない。

歩きながら考えると趣味は広がり、その向こう側にある社会問題も見えてくるのである。

・・つづく・・

次の記事 『インドア派こそ「歩く趣味」が良い』

【参考書籍】『歩くとなぜいいか?』(PHP文庫)大島清著

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