結局プリント学習…オンライン授業実施の「難しさ」


ご無沙汰しております。お久しぶりの記事になりました。

コロナ禍ではありますが、やらねばならぬこと、やりたいと思うことは多々あり、調整すべきことも結構あります。


そして本業は年度末業務が佳境になりつつあります。

それでも以前よりかなり時間にゆとりをもてるようになりました。多少なりとも自身のスキルが向上したという面もあるかもしれませんが、「働き方改革」がゆっくりとですが、多少なりとも浸透してきたのかもしれません。



 今回は、ふと目についたニュースから、雑感を記します。


1 第〇派…でも家庭学習は相変わらずプリントになってしまう現象


こんなニュースがありました。


https://news.yahoo.co.jp/articles/2b50d8ce35ca431d34632c32001052b7e3eafd9f


今までろくに予算を割いてこなかった自治体も、コロナの波に後押しされるように、(その前から、総務省や経済産業省の圧に押された文部科学省からの予算を生かしながら)一人一台端末を整備しました。


 が、しかし、それでも休校や学級閉鎖等になった場合の対策が、以前と変わらないのはなぜ?ということです。




2 なぜ、プリントにせざるを得ない?


※思いつくままに羅列します

⓪前提として…「公教育」

・塾や通信教育と異なり、全員が教育を受ける権利を失わない状況になっている必要がある


①テクニカルな問題

・通信環境が不十分

・一人一台端末が不十分


②スキル問題

・教員のスキルが不十分

・子どものスキルが不十分

・ネットワークトラブル等に十分に対応できない



③教育内容の保障の問題

・オンラインでは、学習指導要領上の内容を満たしきれない

(教材等が不十分)

・困難な子への支援が難しい

特に、低学年などの指導、道徳など、情緒的なものを伴う場合、オンラインでは補い切れないことが多いようです。



④モラル的な問題

・一人一台端末を持ち帰っても、不適切に使用する

(動画視聴しまくる、傷つけるメッセージ…)

・オンライン授業も乱す

・オンライン授業しても他のことをしている

・端末を乱暴に扱う


いずれも挙げればきりがないので、ここまでにしましたが、頭を悩ませている方々はたくさんいるかと思います


…ご尽力されている方々に頭が下がります。



こうなると、結局プリント学習の方が、リスクが少ないということになるのでしょう。



3 他の問題も浮き彫りにしてみるケーススタディ


 では、①~④のような問題がなかったとしたらどうでしょう??



 ⑤になるかもしれませんが、法的?な問題もあります。


 ケーススタディっぽく、浮き彫りにしてみます。


【前提条件】

・担任はICTスキルに長けている。授業力量も問題なし

・子どものスキルも問題なし。例えば、授業内容をスライド等にまとめ、プレゼンすることが、教員の支援がほとんどなくても可能。

・学力的にも、若干支援の必要な子は散見されるものの、学級全体としては全国平均より高水準

・学級経営も比較的良好。

・家庭に一人一台端末を持ち帰り、試験的なオンライン授業を実施。内容的な課題はあったものの、接続環境等は問題なし

・保護者も協力的



 こうやって並べてみると、大変恵まれた条件ですね(笑)


 では、この前提条件で、次のような状況になったらどうでしょう?


●担任の子どもが感染症に罹患。ただし、ほぼ無症状。

●担任は濃厚接触者扱いだが、健康状態は良好

●担任自宅から自治体が整備したネットワークにアクセス可能。セキュリティも万全で、自治体ネットワーク内で業務等は完結できる。


・担任は子どもの看護&濃厚接触者のため自宅待機

・学校は他にも自宅待機の職員がおり、級外や管理職がひっきりなしに穴を埋めている状態



 先述の前提条件と、この状況を踏まえると、

 環境的には「担任が自宅からオンライン授業」という選択肢が取れそうです。

 というか、学校現場的には猫の手も借りたい状況ですから、ありがたいのではないでしょうか。

 これは、子どもが登校していても、自宅待機だとしても、環境的には可能そうです。



 しかし、この状況では、「担任が自宅からオンライン授業」は、おそらくNGです



4 法的?な難しさも…



 それは、教育公務員の「職務専念義務」の捉えにかかってきます。


罹患している子どもの看護として「職務専念義務」を解き、自宅待機としていることが考えられるので、オンライン授業をしてしまうと、それは職務となります。(当たり前ですね)


では、職務専念義務を解かない場合で、在宅勤務とすることは…これは自治体の在宅勤務の条例的な整備によるかもしれませんが、想定しているところは少ないでしょう。

濃厚接触者が勤務?となると、健康状態が悪化する可能性があるのに勤務していることになり、そもそもの状況がいびつにも感じられます。



また、職務として個人所有の回線や端末を使用することを良しとしない場合も十分考えられます。


どちらも、線引きは難しいでしょうから。


 リモートワーク等が今日的に浸透してきてはいるものの、教育現場を取り巻く法的?な整備はまだまだ現代には適応しきっていないのかもしれません。



5 終わりに


 いかがでしたか?


 久々のnote投稿で、ちょっと嬉しくなりました笑


 ただ、皆さんに刺さらなかったらゴメンナサイ><


 GIGAスクール構想にはまだまだ課題は山積ですが、広く見れば変わりにくい学校現場が変わるチャンスです。この波に乗って、変えられるものは変えていき、子どもたちの近い将来がより良くなればと思います。


 最後までお読みいただきありがとうございました^^

 





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