年間休日数から見る企業の実態
現在、働かれている方へ。
あなたの会社の年間休日は何日でしょうか?
よく、求人票などの年間休日数でみる数字は105日や120日が多いようですが、
中には100日を切ってしまうような会社もあります。
年間休日数が少ないということは、それだけ多くの日数会社で仕事をしなければならない日が多く、日々の仕事の疲れをとるだけの休日になってしまい、ストレスも溜まってしまいます。
【年間休日とは】
年間休日数は、会社で定められている1年間の休日数のことを指します。
「土日祝日」が休みの会社は年間の土日祝日数が年間休日数となります。
ただし、有給休暇はこの休日には含まれません。
ですので、年間休日数+有給付与日数が実際に仕事をしなくてもいい日です。
【法的休日の決まり】
労働基準法第35条
・使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。
・前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。
1年間は52.14週ですので、最低で53日間の休日は与えないといけないということになります。
ですが、年間休日53日では誰も応募してきませし、体がもちません。
では、どの程度が相場の休日数なのでしょう。
【年間休日数の平均】
厚生労働省の「就労条件総合調査結果」の概況によると、労働者1人当たりの年間休日数の日数は113.7日となっています。
企業規模別の労働者1人あたりの年間休日数の平均は、
・1000人以上:118.1日
・300~999人:115.2日
・100~299人:110.9日
・30~99人:108.3人
となっています。
大企業ほど多く、規模が小さくなるにつれ、
少なくなっています。
また、年間休日数別企業数割合
・130日以上・・・1.2%
・120~129日・・・27.7%
・110~119日・・・16.1%
・100~109日・・・34.2%
・90~99日・・・9.9%
・ 80~89日・・・6.0%
・ 70~89日・・・3.5%
・ 69日日以下・・・1.2%
最も多いのは100日から109日。
次に多いのが120日〜129日となっています。
ホワイト企業かどうかの一つのラインになるのは120日以上かどうかで、3割弱の会社が当てはまっている状態です。
【105日】
労働基準法には、上記の休日の決まりと労働時間の決まりがあります。
1週間40時間以内。
1年間52.14週間。
52.14(週)×40(時間)≒2085時間。
1年間の労働時間を2085時間に抑えなくてはなりません。
多く会社では、1日8時間勤務となっていますので、
2085時間(年間労働時間)÷8時間(1日の労働時間)=260日
365日-260日=105日となるのです。
この105日以下の休日数の会社は、1日の労働時間を7.5時間や7時間にし、休日数を減らしていたりします。(実際は休憩時間を増やし8時間労働のようにしている会社は多いです)ただ、会社を辞める原因に労働時間や休日などの労働時間が原因と挙げている人が男性で9.5%、女性で12.3%となっています。(雇用動向調査結果)
【120日】
次に年間休日数120日とはどういった根拠で出ている数字でしょうか。
年間休日120日以上は労働条件面で恵まれた会社となるでしょう。
完全週休二日制で合計104日が休みとなります。残りの16日は、国民の祝日15日プラス正月の1日を加え、120日という数字となっています。
公務員などと同じ休日数です。
一般的に年間休日数が多い企業のほうが、有給取得率も高く、また賃金も高い傾向にあります。しかし、多くの場合大企業なので競争率が厳しいです。現在休日数の少ない会社も採用面や労働生産性などを考えて休日数を増やしていかなければ、この先生き残っていくのは厳しいのではないのでしょうか。