ベンジャミン四畳半

チンチラではない人間。

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チンチラではない人間。

マガジン

  • 大改造人間キシワダ

    灰色の壁に囲まれた小部屋で目覚めた改造人間キシワダは自由求める謎の男ニジに導かれ、外の世界を目指す。  自由を得るため危険な『先生』をぶっ殺せ!!! 『全身改造人間キシワダ』のリブート版です

  • 短編小説

    ジャンルがよくわからない短編小説です。あなたの脳をこねる。

  • グッドミュージック&グッドフード

    好きなMVや美味しい食べ物などの記事です。楽しくなってください。

  • 逆噴射小説大賞2021用に書いた話

    逆噴射小説大賞2021用に書いた話です。精神のチンチラ、はねられた悪魔、そして月には事故物件です。

  • 逆噴射小説大賞2020用に書いた話

    逆噴射小説大賞2020用に書いた話です。

記事一覧

LONDON 月のアライグマ探偵

5/19の文学フリマ東京38で頒布したコピー本です。前日まで本文を書いていたので何の告知も出来ませんでした。再販の予定がないのでnoteで公開します。 月の名探偵、その名…

100

2023年書いたものをまとめた記事

 2023年が終わりつつありますが皆様どのようにお過ごしでしょうか? わたしは大掃除をあきらめて手巻き寿司を爆食しました。明日の朝は何を食べようかしら。(書き終わっ…

きおくと生肉

 地球から火星まで250日の航路。片道だ。わたしたちは人間の代わりに火星を地球そっくりの星に変えるために暗い宇宙を旅している。  わたしたちは人間ではないが、お…

ビシン・トウルイ・ゲッペイ・ゴミパンダ

 海龍街の一角にある廃ビルから煙が上がったのは、晴れて空気がよく乾いた冬の昼間だった。集まった野次馬の一人がぽつりとつぶやく、あのビルにはどっかから流れてきたタ…

大改造人間キシワダ_1

1.先生   男が一人、事務椅子に腰掛けている。皺が寄った背広の上に白衣を羽織った男は机に肘をついて両目を閉じて、何かを考えているようだ。男の左腕は人間のそれだが…

大改造人間キシワダ_0

0.目を開けば色彩の地獄  灰色だ。その壁は灰色の分厚いコンクリートでできていて天井に近いところに四角い穴が開いている。その穴は鉄格子がはまった窓だ。ガラスはな…

秋めくシルバニアの赤ちゃんと進捗がまずい原稿(来週の土曜日に文フリに持って行く予定の)

とくにいみはない

角無し鬼姫

 草喰いの鬼には角がある。草食い肉食う人には何もない。肉喰いの鬼には何がある?  空木は眼鏡のレンズ越しに揺れる稲穂を眺めていた。墨色の羽織袴姿の背格好は人間に…

一夜で簡単天地創造(ただしねずみあれ)

 わたしも悪かったがムジも少しは悪いと思う。ムジが地球から来たくせにチンチラを知らないのが悪い。思わず人間でいうところの人差し指を細く伸ばしてムジの鼻の穴に突っ…

5:45にアラームを仕掛けておきながら半分寝ぼけてとめて寝てスヌーズかかって寝ぼけてとめてを30分くらい繰り返している。これはその戦いの最中にまちがってスクショった画面。虚無。

観てきた!!
大変楽しかったです!!

これは故郷の謎の階段。
階段好きです?

ともだちの影響で科捜研の女をみてるのですが…思いのほかサブタイトルがトンチキで沼である。わたしはトンチキをあいしているのだ!

iPhoneのバッテリーが瀕死なのだが交換の手続きがめんどくさすぎて死体に鞭を打つ運用をしている。

チョコミントラーメン大変美味しかったのでまたたべたいな。
思いの外、スープに酸味があり最後に残るペパーミントと相まってさわやかだった。あと出汁の効いたスープと対照的に麺がしっかり甘いのがいいですね。未知の味だ。

雪組の全国ツアーが無事に千秋楽をむかえたそうです。これは白河で観た時の写真。
また来年も再来年もあったらいいなあと思うのですが、いつか彩風さんも退団される時が来る……。

こんなことを考えていると脳の中の長椅子に座ってる琥珀さんが「永遠じゃねぇ無限だ…」っていう。唐突なハイロー

LONDON 月のアライグマ探偵

LONDON 月のアライグマ探偵

5/19の文学フリマ東京38で頒布したコピー本です。前日まで本文を書いていたので何の告知も出来ませんでした。再販の予定がないのでnoteで公開します。

月の名探偵、その名はロンドン

 わたしが誰で、いつどこで、何のためにこの文章を書いているのか。それらの事情を書きしるす前に、まずはわたしの風変わりな友人のことを紹介したいと思う。
 まず彼は地球のアライグマにそっくりな見た目をしている。目元の特

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2023年書いたものをまとめた記事

2023年書いたものをまとめた記事

 2023年が終わりつつありますが皆様どのようにお過ごしでしょうか?
わたしは大掃除をあきらめて手巻き寿司を爆食しました。明日の朝は何を食べようかしら。(書き終わったら年が明けていました。今年もよろしくお願いします)

 年が明ける前に2023年の創作活動を振り返ってみようと思います。その前に2022年のまとめで来年の目標を立てていたのでどうなったかを確認しましょう。

・ノラ錦を完結させる
 →

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きおくと生肉

きおくと生肉

 地球から火星まで250日の航路。片道だ。わたしたちは人間の代わりに火星を地球そっくりの星に変えるために暗い宇宙を旅している。
 わたしたちは人間ではないが、おおむね人間に似せて作られている。わたしの外見は若いアジア人の女の姿だ。どこにでもいるような顔をしている。わたしたちが生身で火星の大地を歩けるようになれば、それは人間たちが住めるということ。

 わたしたちは内面も人間に寄せて作られている。こ

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ビシン・トウルイ・ゲッペイ・ゴミパンダ

ビシン・トウルイ・ゲッペイ・ゴミパンダ

 海龍街の一角にある廃ビルから煙が上がったのは、晴れて空気がよく乾いた冬の昼間だった。集まった野次馬の一人がぽつりとつぶやく、あのビルにはどっかから流れてきたタヌキ囃子の一座が住み着いている、と。
 とがったトゲが並んだ重い甲羅を背負ったワニガメの少年がパカンとくちばしのような口を開いたまま、野次馬の合間から煙を上げ続けるビルを見上げていた。

 熱気をはらんだ黒煙がタヌキのシロの頭の上を通り過ぎ

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大改造人間キシワダ_1

大改造人間キシワダ_1

1.先生

  男が一人、事務椅子に腰掛けている。皺が寄った背広の上に白衣を羽織った男は机に肘をついて両目を閉じて、何かを考えているようだ。男の左腕は人間のそれだが、右腕は奇妙にゆがんでいた。右のワイシャツの袖口からは鈍い真珠色の触手がはみ出て絡まり、人間の指のような形を作り、時折、不随意に痙攣している。
 男の名前を呼ぶ者はもういない。彼が作ったモノたちは男を先生と呼んでいた。
 先生のそう広く

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大改造人間キシワダ_0

大改造人間キシワダ_0

0.目を開けば色彩の地獄

 灰色だ。その壁は灰色の分厚いコンクリートでできていて天井に近いところに四角い穴が開いている。その穴は鉄格子がはまった窓だ。ガラスはない。赤さびた格子の合間から、湿った冷たい風が吹き込んでいる。もうすぐ雪を連れてくる風だ。
 部屋の真ん中で横たわる黒くて湿った生き物がぐしゅっとくしゃみをした。生き物は人間のような形をしているが、その体格は標準的な成人男性よりずっと大きい

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秋めくシルバニアの赤ちゃんと進捗がまずい原稿(来週の土曜日に文フリに持って行く予定の)

角無し鬼姫

角無し鬼姫

 草喰いの鬼には角がある。草食い肉食う人には何もない。肉喰いの鬼には何がある?

 空木は眼鏡のレンズ越しに揺れる稲穂を眺めていた。墨色の羽織袴姿の背格好は人間に近いがその瞳はイヌツゲの実のように黒一色で白目がない。そして短い黒髪の合間、耳の上あたりから左右に伸びる角は骨のように白い。

「やめてくれ……」 

 空木は地面に伏す一人の人間に目を向けた。空木にとって一郎は取るに足りない存在だ。現に

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一夜で簡単天地創造(ただしねずみあれ)

一夜で簡単天地創造(ただしねずみあれ)

 わたしも悪かったがムジも少しは悪いと思う。ムジが地球から来たくせにチンチラを知らないのが悪い。思わず人間でいうところの人差し指を細く伸ばしてムジの鼻の穴に突っ込み、そのまま先端を脳に突き刺してあのふかふかで素晴らしいねずみについての情報を流しこんでしまった。

「あああ!どうしよう!部屋にチンチラがいるのに!早く帰らないと!」

 ムジは涙と鼻水を垂らし、わたしの肩を掴んでゆする。揺れる両肩が根

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5:45にアラームを仕掛けておきながら半分寝ぼけてとめて寝てスヌーズかかって寝ぼけてとめてを30分くらい繰り返している。これはその戦いの最中にまちがってスクショった画面。虚無。

観てきた!!
大変楽しかったです!!

これは故郷の謎の階段。
階段好きです?

ともだちの影響で科捜研の女をみてるのですが…思いのほかサブタイトルがトンチキで沼である。わたしはトンチキをあいしているのだ!

iPhoneのバッテリーが瀕死なのだが交換の手続きがめんどくさすぎて死体に鞭を打つ運用をしている。

チョコミントラーメン大変美味しかったのでまたたべたいな。
思いの外、スープに酸味があり最後に残るペパーミントと相まってさわやかだった。あと出汁の効いたスープと対照的に麺がしっかり甘いのがいいですね。未知の味だ。

雪組の全国ツアーが無事に千秋楽をむかえたそうです。これは白河で観た時の写真。
また来年も再来年もあったらいいなあと思うのですが、いつか彩風さんも退団される時が来る……。

こんなことを考えていると脳の中の長椅子に座ってる琥珀さんが「永遠じゃねぇ無限だ…」っていう。唐突なハイロー