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逆噴射小説大賞2020用に書いた話

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逆噴射小説大賞2020用に書いた話です。
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記事一覧

逆噴射小説大賞ライナーノーツ2020_まずはチンチラありき

はじめに 逆噴射小説大賞!!楽しいパルプの祭りです。毎年10月に催されます。私は2020年と20…

さよなら阿修羅は手紙を書いた

(こっちを先に読んでください!) フユミはパンクじゃない。サイバーじゃない。ゴスロリじゃ…

スピカと熊の騎士ドゥーべ

スピカはぬいぐるみの白ねずみをギュウウと抱きしめ、よろよろと走り続けた。 賢王と呼ばれた…

ケラっこ阿修羅は仲がよかった

コハルはパンク。目のまわりにゴリゴリアイラインを入れる。 ナツキはサイバー。白のカラコン…

破壊のオー

俺の名前はオー。ゴムの匂いを愛するつまらない男だ。まあ俺の話を聞いてくれ。 俺が超能力に…

スリーアイズ アンド フォーアームズ

偶数は美しさ。奇数は可愛らしさ。ここに悪いものなんてないわ。 青く輝くブラウン管の中で歌…

スペースうそチンチラ アンデスへの旅

『輸送船荒野のチンチラ号。船長はすでに拘束した。逃亡を続ければ宇宙の藻屑となってもらう』 「チンチラは自由です!誰のいうこともきかないです!」 船内無線から蟹骨格警察官の深海よりも冷たい声が響く。負けじと航海補助AI搭載のチンチラロボットがきいきいと叫んでいる。俺は硬い操縦席にハーネスで固定され、なすすべなくコントロールパネルの上を跳ねまわるグレーの毛玉を見ている。 『おれをはめたなクソAIめ!離せ!おれのせいじゃない!』 『静かにしろ。カニばさまれたいか』 無線の向こう