お金とどんな関係でいたいですか?~お金について②~
前回の記事の続き。
「好きなことでお金を得ながら暮らしていく」を考えると
「お金とどんな関係でいたいのか」「お金に何をしてほしくて、何をされると嫌なのか」という問いが浮かんだ。
働き方を考えたとき給与額は無視できない。いくらあれば安心かは分かるものじゃないから「あればあるだけ良い」となる。
お金は数字だからそれだけ見ると上限がなくなる。いくらほしいか考えれば無限にほしいに決まっている。それが罠だと思う。
お金だけで考えないのが大事と分かっているのに、何かの拍子で暮らしが揺らぐと不安になって余裕を無くす。そして気付けばまたお金=はっきりした数字に気持ちが引っ張られる。
ズルズルお金に引きずられないためにも、まあ何とかなるだろうという楽観はもっていたい。
意識がお金ばかりにならないようにする。
そのために大事なのは「暮らしを測る別軸」を持っていること。
たとえお金が潤沢でなくても「自分なりの形で暮らせているから良いんだ」と言えること。
たとえば「精神的な豊かさ」。これとお金の両方で暮らしを測ってみる。
①お金が豊富で精神も豊か
②お金が少なくて精神が豊か
③お金が豊富で精神的には貧しい
④お金も精神も貧しい
二軸があると4つの可能性が考えられる。
①が最高で④は避けたいのは明白だけれど、②と③のどちらに惹かれるか、今どちらに近づいているかは検討できる。
あるいは②を許容できる「お金の少なさ」ってどれくらいだろうと考えてみる。
別軸があるとお金ばかりが意識を占めないようにできる。二つの軸で考えると思考が現実的になる。
無限に求めたくなるお金を、こうやって具体的で現実的なところに留めること。でないと際限なく膨らむ「お金」が心の優先順位1位を簡単に奪ってしまう。
僕は今こうやってお金から自分を守っている。
「お金が潤沢じゃないとしても、適当に返しちゃいけないメッセージをちゃんとしたためられる時間のある暮らし方が良いなあ。そんな時間を保てるだけのお金は必要だなあ」なんて思っている。
では、と考えてみた。
僕はどんな別軸を持ち込んでお金について考えたいだろう。
これまでも暮らしやお金を考えてきた。何度かnoteの記事にも書いた。お金についてのマガジンも作った。
デンマーク留学をして少し書かなくなった時期があって、今あらためてお金のことを考え始めて僕の中の変化に気づく。
これまでは自分という個人の暮らしを成立させる範囲で考えてきた。自分の暮らしを守ることが最優先だった。
でも今はもう少し先に行きたいと思っている。
ふと思ったからだった。
すごく素敵なお店がある。こういう場所が必要だ、好きだと思えるお店。ここだってコロナや景気の影響をうけて苦しんでいる。
どれだけ「応援しています」と伝えたってそれじゃお店は続けていけない。実際にお金を渡せなければ気づいた頃には無くなっている。
良い場所も好きな場所も「良い」「好き」だけじゃ続けていけない。それが資本主義の欠点だ。
そこまで思うのに、じゃあどうして自分は貯蓄の全てを(大した額じゃないけど、でもせめて一部分でも)このお店に渡せないのか。
極端な考えだと思う。僕が渡せる額なんて焼け石に水だとも思う。
でもそういうのとはまた別に、自分はいったい何にお金をつかい、何を守っているのかと考える。
続いてほしい場所に渡してはいない僕のお金は、どこに消えて何に使われているのか。
全財産は極端としても(バランスを崩せば自然でも持続的でもない)、多めにお渡しするくらいはできるはずだ。
だってそうじゃなければ、気づけば無くなっているなんてことが、本当に起きてしまうから。
僕個人の暮らしはお金から距離をおいてもそれなりにやっていける。そういう形に変えてきた。
でも僕が好きなあのお店はお金なしにはやっていけない。
無くなってほしくないと思うから、じゃあ自分にできる手札は多くもっておきたい。
それは「お金を稼ぐ暮らし」に変えるってことじゃない。
今までの暮らしを捨てるのではなく、今必要と感じた新しい色をまた足していくということ。
自分の暮らしを成立させるためのお金。
誰かの存在を考えたときのお金(これが新しい色)。
人を助けうる能力としてのお金。
①自分を保って守れる範囲で手にする。
②払うならせめて続いてほしいお店で払う。
③三角形の経済をつくる。
いったん今の僕から出てくるのがこれら。
(きっと次のnoteはこれがテーマだ)
お金について考えるとき、何を僕の二軸にするか。僕はお金とどんな関係でいたいか。
単純に金額=数字ばかりを追わなくて良い。その感覚はもう染み付いてきたから手放したって大丈夫。
お金とどんな関係でいたいですか?
自分の精神的な豊かさを守ること。
心の近さを感じる人がしあわせにいられるよう、できることを何かすること。
僕が頑張っていきたいそれらを少し手伝ってくれる仲間。
お金とそんな関係でいたいなと僕は思う。
前回の記事はこちら
お金について③はこちら
お金について④はこちら
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