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子どもの頃の夢は小説家。noteには、覚えておきたいことや自分の考えを記録していくつも…

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子どもの頃の夢は小説家。noteには、覚えておきたいことや自分の考えを記録していくつもりです。あわよくば、読んで良かったと思っていただけたらうれしい。

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最近の記事

不登校未満の葛藤

 「不登校は問題行動ではない」 と国が言うようになったのは、2016年だったか。  それから、7年ほど経過して、不登校に関連する本もとても増えたし、当事者やその親の発信も、調べればすぐにアクセスできて身近に感じられる。  近くのママさんに、「実はうち最近ね、、、」と話してみれば、「実はうちもね、、、」という声が返ってくる。  昔から比べて、すごく休みやすくなった。異常な無理をしなくてよくなってきた。  色んな話を聞いて、読んで、調べて、心積もりして、ある程度分かったつもりに

    • 母の心は呪いのような、祈りのような

       自分で自分につっこむ  おーい、あんた!そう、そう、そこのあんただよ!私だよ!  あんたさ、子どもが生まれたとき、あれだけ自分で「この子は自分のお腹で育って血が繋がっていて自分が産んだ子だけれど、自分の分身ではない。自分とは別の人間だから、所有物のように考えないこと。この子に対してサポートはしても、コントロールしようとしないこと」みたいなことを考えてなかった?言ってなかった?  それって、できてる?  自分は、これが容易にできない人間なのだと、子どもが生まれたときに直感的

      • お母さんは基地で、お父さんは武器と盾だよ

         学校で、いじわるを言われたりと、悲しいことがあった日。  「今日、宿題できる?できそうなら、ささっと終わらせて、あとは好きなことをたくさんやりなよ!今日は、心が疲れてるから、自分が楽しい時間をたくさんつくりなよ。」  そんな感じで、いつもよりたくさんゲームをやったり、好きなテレビを観たりして、寝る時間になり、ベッドへ。 こんな日は、早く寝なさい!とせきたてるのではなくて、まるでのんきなのんびりお母さんみたいに、ゆったりした動作で子どもの隣に潜り込む。「あのさ、お母さんはオ

        • 遠く死の文字を見つめて幸せを噛みしめる

          年末年始というのは、どうしてこう、健康でいられないんだろう。 そうは言っても、昔からそうだったわけじゃない。産後だ。子どもが風邪をもらってきて、うつってダウン。胃腸炎になってダウン。とかなんとか。ここ数年寝正月になることが、多すぎる。今回は、子どもの風邪をもらい、けろりと治った子どもに対して、私は1人気管支炎にまでなり寝込んでいる。苦しい。ちなみに夫は無傷。 子どもの風邪をもらったものの、今回は軽く済んだかも、と安心したのも束の間、正月用の筑前煮と煮豚を作っているときに、

        不登校未満の葛藤

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        • 読書
          1本

        記事

          男の子でアナ雪が好きだっていいじゃん!

          ある日の夜のこと。何にも問題ない様子で楽しそうに夕ご飯を食べていたけれど、食後に突然、息子はぽつりと言った。 「今日、みんなにアナ雪のキーホルダーバカにされた。男なのにおかしいって」 息子は小さい頃からアナ雪が好きで、たまたま一度祖母に買ってもらったアナ雪の入浴剤に付いていたささやかなキーホルダーを保育園用のリュックにつけている。どのくらい好きかというと、未満児の頃、ディズニーランドのアナ雪のパレードを見て号泣したくらいだ。その他にも、大好きな仮面ライダーのキーホルダーな

          男の子でアナ雪が好きだっていいじゃん!

          秋の始まり栗拾い

          9月、気がつけば、風と陽射しのなかに秋が忍び込んできている。 まだ暑いけれど、心は秋。心は栗。 そろそろだ。そうそう、毎年このくらいの時期。 私は実家の裏にある栗の木を見に行った。 子どもの頃、3本あった栗の木は、いつの間にか1本減り、2本減った。それでも、残った1本で大鍋2,3杯はゆうに採れた。剥くのはなかなかに骨だが、渋皮煮やら栗ご飯やらを作るのが毎年の楽しみで、私の使命になった。 けれど一昨年、ついに3本目めの木の枝が半分くらい切り落とされた。栗の木は、虫がつ

          秋の始まり栗拾い

          ついていきます!お医者さん

          みなさんは、どうやってかかりつけ医を選ばれただろうか。 家から近いところ?評判がいいところ? 都会ならば選択肢も多いだろうし、ネットで口コミもたくさん出てくるんだろうなあと想像するが、どうだろうか。 でも結局は行ってみて、自分がいいと思えるかどうかが大きいのではないかと思う。 それでは、何を基準にいいと思うだろうか。待ち時間が短いことを優先すると言っていた知人もいるし、同性の先生がいいという人もいる。 私にとって最も重要なのは、きちんと話を聞いてくれて、きちんと説明

          ついていきます!お医者さん

          子どものほうがよほど分かっている

          あれ、子どもの方が大人より、よほどものが分かっていやしないか。 子どもの言葉がグサッと刺さることなんてしょっちゅうだ。 人の話をちゃんと聞きなさいと言ってる大人が、子どもの話を話半分で聞いていたり、約束を守りなさいと厳しく叱った大人が子どもとの約束を破ったり。 あーもーいやだ!と投げ出したくなったとき、子どもに慰められたり。 子どもに、実際抱きしめられ、子どもの言葉に抱きしめられ、やっと生きているのはむしろ私の方である。子どもにようやく生かされているのが私である。

          子どものほうがよほど分かっている

          ぼくが何のために生きてるか知ってる?〜6歳のこたえ〜

          寝る前のトイレを済ませて、下はパンツ1枚、パジャマのズボンを片手に、息子は寝室にやってきた。 「ねえお母さん、ぼくが何のために生きてるか知ってる?」 ベッドに上がり、尺取り虫のようにズボンを履き履き、突然難易度の高い質問をしてきた。 「え?難しいこと言ってくるねえ。何のためかなあ。うーん。楽しく生きるため?」 「違うよ。お母さんとお父さんと一緒にいるためだよ」 そう言いながら、しまいきれない肌着の裾をぴょろっと背中から出したまま、もぞもぞと母の布団に潜り込んできた。

          ぼくが何のために生きてるか知ってる?〜6歳のこたえ〜

          COTEN RADIOが心に響きすぎる

          Podcast、YouTubeで聴けるCOTEN RADIO、とても人気なのでご存知の方も多いと思うが、素晴らしすぎてとにかく誰かに勧めたい。仲の良い友達にも、歴史が好きな知人にも勧めたが、全然勧め足りないので、誰が読むともないnote に有り余るこのエネルギーをぶつけておくことにする。 そもそも、まずは私が聴き始める数ヶ月前、歴史弱者を自称する夫がCOTEN RADIOに出会い、見事にハマった。それから事あるごとに私に進めてくるようになったが、その頃はフーン、で終わってい

          COTEN RADIOが心に響きすぎる

          ごめんねがいえなくて

          おうち時間が増えると、どうしても体を思いっきり動かす機会が減ってしまう。 なんだかイライラしがちな子ども。遊んでいた自分の手がパーンと当たって、せっかく作ったレゴの作品が、テーブルから落っこちる。 ガシャーンと音をたてて、バラバラに壊れてしまった。 レゴの崩壊とともに小さな体の中に積もっていた不満が、体から噴き出した。 持っていたおもちゃを放り投げ、キイキイと、不満を撒き散らす。 わざと大きな音を立てながら、文句を言いながら、レゴを組み立て直す。 けれど、一つ部品

          ごめんねがいえなくて

          もやっちのばくはつ!

           しがつになった。  しがつになったってことは、ひとつおにいさんになったってことだ。  おかあさんとおとうさんが、 「おめでとう!ねんちょうさんになったね!いちばんおにいさんになったね。」 っていってくれた。  オレもうれしい。ほいくえんのなかで「いちばんおおきいくみさん」だもの。やっぱり、えっへん、っていうきぶんになる。  でもさ、おかあさんとおとうさんはおめでとうだけじゃなくてさ、 「ねんちょうさんだから、おてつだいいっこふやそうか。」 とかさ、 「もうねんちょうさ

          もやっちのばくはつ!

          「キネマの神様」読書記録

          好きな作家を5人あげろと言われたら、原田マハが入る。それなのに「キネマの神様」を今頃読んだと言ったら、呆れるファンの方もいるかもしれない。 久しぶりに本や漫画をたくさん読める状況になり、フラフラと本屋をチェックしたところ、「キネマの神様」が表紙をこちらに向けて配架されていた。帯には映画化とあり、志村けんと菅田将暉の顔が写っている。2人とも好きだ。映画化ということで、より目立つ配架になっていたのだろう。 へえ、、あ、これ、読んでなかったじゃん!と、手を伸ばし、試し読みもしな

          「キネマの神様」読書記録

          耐えて耐えて卒業を迎えたあなたへ

          「やっと、、、やっと、終わった、、、」 中学の卒業式の帰り道、母の運転する車の中で、私はボロボロ泣いて泣いて、涙声で、ひと言、この言葉を絞り出した。もう終わったのだ、と、自分に聞こえるように言ってやりたくて。 運転席の母は、涙声で「よく頑張ったね」と言った。 私の卒業までのカウントダウンは、中学1年の夏から始まった。あと、2年と半年というところから。 いやがらせの波が、大きくなったり小さくなったりしながら、幾度も私を飲み込もうとした。突然の波に、声を失い、足元をすくわ

          耐えて耐えて卒業を迎えたあなたへ

          ごめんね、大人も間違うんだ

          自分たちが小さな子どもだった頃、大人ってどんな風に見えていたっけ。 こうありたい、こういうことはしない、という姿はあるんだけれど、親自身の体調が悪かったり、忙しすぎたりすると、つい、子どもを怒鳴ってしまったりすることがある。感情のままに。理想とは全然違う。 もし、自分の心に余裕があったら、さっきの状況で怒鳴ってた?もし、膝をついて子どもの目線に合わせて話していたら、怒鳴ってた? 絶対に、怒鳴っていない。 絶対に、あんな言い方してない。 お父さんもお母さんも、頑張って

          ごめんね、大人も間違うんだ

          夜の担当者は誰か?

          田舎に住む私。有難いことに保育園に落ちることが無く、子を預けて働くことができた。働きたくても、働く先が待っていても働けない方々と比べて、何と有難いことか。そう思って、働き始めた。 しばらく育児で家にいたので、その期間は、自分は誰かのお母さんとしての顔か、誰かの奥さんとしての顔しか無く、元々の私はどこかにいってしまったようだった。自分の努力や行動不足も多分にあったのだが、やはり少し、寂しかった。そんなわけで、働き出したとき、辛いこともあったが、誰かのお母さんでも、誰かの奥さん

          夜の担当者は誰か?