不登校未満の葛藤

 「不登校は問題行動ではない」
と国が言うようになったのは、2016年だったか。
 それから、7年ほど経過して、不登校に関連する本もとても増えたし、当事者やその親の発信も、調べればすぐにアクセスできて身近に感じられる。
 近くのママさんに、「実はうち最近ね、、、」と話してみれば、「実はうちもね、、、」という声が返ってくる。
 昔から比べて、すごく休みやすくなった。異常な無理をしなくてよくなってきた。

 色んな話を聞いて、読んで、調べて、心積もりして、ある程度分かったつもりになっていたけど、エネルギーが必要なときがある。

 朝起きて今日は学校に行くのか、ギリギリまでわからない日々のこの時間。
 今日は学校に行ってみようかな、給食までは行けるかも、でもやっぱり無理かも、、、。
 毎朝子どもの中でも心が揺れる。前の日に行くか行かないか決めていたけど、それでもやっぱり心が揺れる。それを待つ時間。
 今はまだ、本人も模索している。自分はどうしたいのか、どんな選択肢があるのか、何がつらいのか、どのくらい頑張れてどこから先が無理なのか。どうやら、本人なりの落としどころを模索しているようだ。自分なりの答えを自分で出したいようだ。
 それを待つ時間。

 それから、子どものつらさをなるべく誤解が生じないように学校に伝える作業。 
 分かってもらえない可能性があることも理解しているけれど、分かってもらえるに越したことはない。だから、どうしたら分かってもらえるか、言葉を尽くす。先生に感謝と尊敬の念も持ちつつ、全身全霊で最適な言葉を探す。
 
 めちゃくちゃパワーがいる。脳みそふり絞る。髪の毛振り乱す。誰も代われない。夫より、私の方が細やかに的確に伝えられる自負はあるから。

 色々聞いて、読んで、大変だと認識はしていたけれど、聞くとやるとは大違い。とにかくエネルギーがいるんだ。
 アホな母さん、アホな素振りで見逃さない
そんな感じになりたい。
 一旦チカラ抜こう。母さんの脱力タイムも必要だ。
 
 社会の変化速度に、学校の仕組みが追いついていないのを強く感じる。どんな環境でも生き残れる人になれたらいいだろうが、それはみんなができることではない。どの時代でも、この自分なりに生きていくしかないことは変わらない。

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