見出し画像

COTEN RADIOが心に響きすぎる

Podcast、YouTubeで聴けるCOTEN RADIO、とても人気なのでご存知の方も多いと思うが、素晴らしすぎてとにかく誰かに勧めたい。仲の良い友達にも、歴史が好きな知人にも勧めたが、全然勧め足りないので、誰が読むともないnote に有り余るこのエネルギーをぶつけておくことにする。

そもそも、まずは私が聴き始める数ヶ月前、歴史弱者を自称する夫がCOTEN RADIOに出会い、見事にハマった。それから事あるごとに私に進めてくるようになったが、その頃はフーン、で終わっていた。もともとラジオを聴く習慣がほとんど無く、英会話のラジオも続かなかった経験があるからだ。

夫に勧められてしばらく経ち、よっこらしょと重い腰を上げて聴き始めたところ、、、、最初からどハマりしてしまった。

あああ、なにこれもう、面白すぎる!最高、、、!

最初は勧めてくる夫に気のない返事をしていたくせに、エピソードを聞くたびに、だいぶ前に聴き終えている夫に熱く感想をぶちまけ、「遅いよ、、もっと早く聞いてよ、、」と迷惑がられる。しかしながら、COTEN RADIOの内容が良すぎるので、夫も思い出しながら話に付き合ってくれる。今の我が家の会話は、事務的なことと子どもの話以外は、コテンラジオ絡みオンリーと言っても過言ではない。

COTEN RADIOの、何が響くかってさ

COTEN RADIOは、楽しく歴史を学べるだけじゃない。株式会社コテン代表の深井さんと、楊さん(ヤンヤンさん)が、歴史のエピソードを通して、この人って、人間て、こうなんだよね、と語るその内容がとにかく響く。歴史の話を楽しく聴いた後だからこそ、骨に染みる。清濁合わせ持つ人間の様、ああ、そうなんだ、これが人間なんだという、もの悲しくもあるそんな人間観が静かに体に染み渡ってくる。何かの本で、「人間も進化しているといいがちだが、進んだのは技術であって、脳は何千年も前から進化していない」と読んだ覚えがあるが、まさに大昔の紀元前の人々と今の自分たちを比べても何も変わらない。良いだけの人なんていない、悪いだけの人なんていない、人間がどんな生き物か改めて認識させてくれる。これが、ただの楽しい歴史ラジオではない、COTEN RADIOの真骨頂ではないかと思うし、だからこそ自分がハマってしまったのだと思う。

まず、聴き始めてすぐに、嬉しい!と思ったのが、自分が大学時代から心理学、哲学を学び、さらに社会経験を通じて、人間について考え続けてきた人間観や考えと、コテンの深井さん、楊さんが歴史を通して辿りついた人間観、考えが同じだ!という瞬間が多いこと。そう、そう、そうだよね!と激しく同意するとともに、例えるなら、ひとつの山を自分とは別のルートで登った人と頂上で出会うようなイメージだ。これは、私にとってお腹の底からブワッと喜びが噴き出すような、本当に嬉しい瞬間だ。番外編#19あたりなんて、聴きながら立ち上がってしまうほどの勢いだ。こんなの、もう、お二人のこと好きになっちゃうし、歴史をもっと知りたくなっちゃうでしょ!

有り難かったのは、ラジオ内で紹介されたリスナーさんの声でもあげられていたけれど、「人間、生きているだけでいい」という深井さんの言葉。歴史上の様々な人物をみてきて、深井さんが辿りついた境地。何のエピソードで、どのようにその結論に至るのかはラジオを聴いていただきたいが、歴史を学んだ上でのその結論が無茶苦茶心に響く。思春期で多くの人が思い悩むであろう、「なぜ人間は、自分は、生きているのだろう」という悩みを抱えているときや、一時的にうつ状態になっているときに聴いたら、心を覆う暗雲がサーッと晴れていくことは間違いない。

私はこの言葉が本当に有り難かった。不甲斐ない自分に対して、何とかしなきゃという焦りを感じがちな自分を宥めてやれた。

私たちは、大きな流れの中の一部だ

ラジオでは、回が進むにつれて、人物や出来事に焦点を合わせた回だけで無く、例えばお金の話など、世界史全体を通してみないと見えてこない話が出てくる。お金には、お金以外の様々な要素が絡み合っている。そうなると、歴史の大きな流れが見えてきて、それはまさに大河のようだ。歴史という大河の流れの中に、小さな小さな自分が半分溶けながら、浮かんだり沈んだりしながら流れていく感覚をおぼえる。

私が、この「個」を大きな流れの中の一部として自分を捉えるような見方を腹落ちさせることができたのは、河合隼雄さんと小川洋子さんとの対談本「生きるとは、自分の物語をつくること」を読んだ10年ほど前のことだが、コテンラジオによってまた、その腹落ちしたときの感覚を思い出させてもらった。私はこの見方って、本当に大切だと思っている。

コテンラジオの3人がみんなスゴイイ

株式会社コテンの深井さん、楊さんが歴史について話し、株式会社BOOK代表の樋口さんが聞き手になりリードしていく構成だが、このテンポとバランスが本当にいい。多くの人が言っていると思うけれど。聴いているうちに、この3人の頭の良さ、考察力、人間力、会話力、、、とにかく色々に脱帽するしか無くなる。ラジオから垣間見える一人ひとりのこんなところがたまらんと書きたいところだが、ただでさえ長いし、気持ち悪がられそうなのでこれで控えておく。

コテンに就職したくなる

聴けば聴くほど、なんだこの魅力的な人たちは。とハマり、コテンのお二人について行きたくなってしまう。もちろん、樋口さんのBOOKに就職したくなる人もいるだろう。私はとにかく、深井さんと楊さんのラジオから伝わる限りの要素がとにかく全身に響き、こういう方達と一緒に働けたら、自分もとても生き生きしちゃうんじゃないかと妄想してしまう。しかし、世界史の知識が乏し過ぎるので、採用基準を満たせていなさそうだ。そうなると、世界史を勉強しつつ、いつか、「千と千尋の神隠し」に出てくる千のように「ここで働かせてください」と突撃することくらいしか、まだ思いつけない。歴史上の人々から、有効な売り込み術を吸収できるだろうか。今時点で子持ちのおばちゃんだけど、間に合うだろうか。そんな妄想をしつつ、今日もCOTEN RADIOを聴いている。




この記事が参加している募集

私のイチオシ

サポートいただけたら本当に嬉しいです。