記事一覧
20230801 私小説【きらきらのうみへかえるのか】
■プロローグ
「父さん、これで僕も人間ランク最下位から2ランクくらい上がれたかな、ごめん」
既視感の中に祖父忠義の存在があった。ただし、僕が知ってるのは写真の中のパンチパーマに茶褐色の忠義で動く忠義については皆目見当もつかないがいかにも海の男。僕とは正反対の風貌だ。都会生まれの人間レベル最下位の僕。一年中、同じ色のネルシャツを着て、いかにも引き籠りだ。隣にいる忠義はいつも耳元で同じことをつぶや
2023-006タイトル【かっこつけすぎの言い訳】 ラジオドラマ脚本 0429
一本木 誠(イッポンギマコト)旦那 60歳
一本木 恵(イッポンギメグミ)奥さん 60歳
誠(M)次の電車かな?天気予報だとこれから雪のはず、完璧だ。紅白祝い。
恵「どうして?待ってたの?」
誠「雪降るみたいだし、恵がさあ心配」
恵「スエットパンツ、なに入れてるの?」
誠「別に、なんだよ」
誠(M)あれ?ばれたかな?
誠「駅でたら、雪避けるとこないじゃん」
恵「変な言い訳」
誠「雪降
2023-005タイトル【きいてる?ねぇ】 ラジオドラマ脚本 0425
登場人物 神野洋介(カミノヨウスケ)38歳 神野祥(カミノサチ)39歳
洋介「もう、忘れろよ」
祥 「だって、私の言うこと聞かないから…」
洋介「良い子だったじゃないか」
祥 「悪い子だった」
【SE】(明るい)子供の話ごえ
洋介「笑顔を見せてくれよ、お願いだから」
祥 「聞いてる?ねぇ…」
洋介「聞いてるよ」
祥 「良い子にしててね、お願い」
【SE】消防車のサイレン
洋介「よかっ